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中卒だけどペットショップで働くことはできるの?
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ペットショップで働くために必要な資格ってあるの?
ペットショップ店員は、主にお店で販売している動物の飼育、ペットフードや用具の販売などを行いますが、中卒のままなれるかどうか気になる人もいるのではないでしょうか。
この記事では、中卒でペットショップ店員になりたい人に向けて、ねらい目の求人や就職活動・キャリアアップに役立つ資格などを解説します。
また、ペットショップ店員になったあとのキャリアパスや、向いている人・向いていない人の特徴、目指すメリット・注意点などもご紹介します。
動物好きな人や、動物と関わりながら仕事をしたいと考えている人は、ぜひ最後までご覧ください。
中卒の仕事探しならペットショップがオススメ!

ペットショップは、「学歴不問」「未経験歓迎」の求人を出すお店が多いため、中卒も含め、誰でも目指せる職業です。
- 【ペットショップ店員の主な仕事内容】
- 動物・ペットフード・ペットを飼育する際に必要な用具などを販売します。
また、ペットの飼育に関してお客様に適切なアドバイスをしたり、お店で取り扱っている動物のお世話をしたりします。
ほとんどのペットショップは、接客好きな人や動物好きな人であれば積極的に採用する傾向があり、
たとえ中卒かつ就職の段階で専門的な知識がなくても働ける可能性があります。
ペットショップ店員の学歴内訳
ここでは、ペットショップ店員の学歴内訳を表にしました。
学歴 | 割合 |
---|---|
中卒 | 1.9% |
高卒 | 27.8% |
専門学校卒 | 42.6% |
短大卒 | 7.4% |
大卒 | 22.2% |
大学院卒 | 0.0% |
参考:職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「ペットショップ店員」(参照 2025-05-28)
※全てを足しても100%になるとは限りません
データを見ると、ペットショップ店員に最も多い学歴は専門学校卒です。主に動物関係の専門学校
の卒業生が動物に関われる仕事なのでペットショップに就職する傾向にあります。
ペットショップ店員として働く中卒の割合は1.9%で、決して高い数字とは言えません。しかし、先述した通り、ほとんどのペットショップは接客好きな人や動物好きな人であれば、学歴や資格の有無を問わず採用される可能性があります。
中卒でペットショップ店員を目指すならどんな求人がねらい目?

中卒未経験でペットショップ店員を目指す場合には、ある程度求人の条件を絞って応募すると就職活動がスムーズに進みやすくなります。
ここでは、中卒におすすめするペットショップの求人の特徴を3つご紹介します。
①学歴や経験・スキル不問の求人
学歴や経験・スキル不問の求人であれば、中卒かつ動物に関する仕事をした経験がない人でも応募できます。
実際にペットショップの求人を見てみると、「学歴や経験・スキル不問」と書かれた求人が多数存在します。
未経験者を積極的に採用しているペットショップは、教育体制が整っており、働きながら専門知識やスキルを習得しやすいのが特徴です。
ただし、未経験の場合、最初の数ヶ月は研修期間が発生する可能性があります。研修期間は、給与額が変わるケースも考えられるので、求人内容や面接などでしっかり確認しておくのが重要です。
②大手ペットショップの求人
全国にチェーン展開している大手のペットショップは、店舗数が多い分、常にたくさんの求人を出している傾向にあります。
業界大手のペットショップの求人を優先してチェックすれば、自分が住んでいる地域の近くで正社員の求人を見つけやすくなるでしょう。
大手のペットショップに就職すると以下のようなメリットを得られる可能性があります。
- 従業員の数が多く業務分担がしやすいため、キャパオーバーになりにくい
- 研修制度やキャリアアップの体制が整っている傾向にある
- 福利厚生が充実している傾向にある
安定した労働環境でスキルアップできる点を踏まえると、中卒未経験の人にぴったりの求人と言えるでしょう。
③資格取得支援制度がある求人
資格取得支援制度があるペットショップの求人に応募して採用されると、働きながら資格取得を目指せます。
ペットショップ店員は特別な資格を取らなくてもなれますが、今後この業界で長期的にキャリアを積んでいきたいと考えているのであれば、業務に役立つ資格を取得するのが得策です。
資格取得支援制度がある求人は、求人サイトで「ペットショップ 資格取得」で検索すると見つかりやすいです。ただし、求人数自体は少ないので、根気強く探す必要があります。
また、資格取得支援制度がある求人の中には、何の資格が対象なのか記載されていない求人も存在します。そのため、応募時や面接時に必ず確認しましょう。
【番外編】インセンティブ制度がある求人
ペットショップの中には、インセンティブ制度を導入するお店もあります。
- ▼ペットショップのインセンティブ制度の詳細
- 主に、個人の動物販売数に応じてインセンティブを支給するお店が多いです。
また、お店の売上予算を達成した場合、「予算達成手当」として別途インセンティブを支給するお店も存在します。
「頑張り次第で収入アップを目指せる環境で働きたい」「モチベーション高く働ける職場を探している」という人は、インセンティブ制度ありの正社員求人に応募するのがおすすめです。
中卒でペットショップ店員になったあとのキャリアプラン

中卒でペットショップ店員になったあとは、次のようなキャリアプランが考えられます。
- 経験を積んで店長・副店長やエリアマネージャーに昇進する
- ペットショップを開業する
ペットショップ店員として十分な経験を積めば、店舗運営を任されたり、自分のペットショップを開いたりすることができます。
ペットショップに就職・転職する際は、自分の目指すキャリアを明確にしておくことが大切です。
①経験を積んで店長・副店長やエリアマネージャーに昇進する
ペットショップ店員は、経験を積んで管理職に就くキャリアプランがあります。
ペットショップの管理職は、主に店舗運営に携わる店長・副店長と、複数店舗の売上管理や採用などを行うエリアマネージャーに分類されます。
役職名 | 主な仕事内容 |
---|---|
店長・副店長 | 店舗の売上管理商品の陳列や店内装飾の指示店舗スタッフの採用や育成、シフト作成 |
エリアマネージャー | 管轄する店舗の売上管理店長・店舗スタッフの指導・サポート生体・商品の販売促進正社員の採用 |
どちらも大きな責任を伴うポジションですが、一般社員と比べて給与額や賞与額などが大幅に上がります。
「今の会社で店舗運営をやってみたい」「今の会社で年収アップを目指したい」という人は、管理職へ昇進を目指すのがおすすめです。
②ペットショップを開業する
ペットショップ店員のキャリアプランとして、ペットショップを開業するという選択肢もあります。
独立開業すると、店舗運営やマーケティングなどすべて自分の思い通りに進められ、軌道に乗れば会社員以上の高収入を得られる可能性があるのが魅力です。
一方で、「開業・運営資金の確保」「生体調達のルート確保」「競合との差別化」などをすべて自力で行う必要があるので、今まで以上に大きな責任を背負うことになります。
とは言え、会社の方針を気にせず理想のペットショップを作り上げたい人であれば、今後目指したい選択肢の一つに入るでしょう。
なお、ペットショップを開業するためには「動物取扱責任者」の条件をクリアする必要があります。
ペットショップ店員への就職やキャリアアップに役立つ資格

ペットショップ店員になるために特別な資格は必要ありませんが、次のような資格があれば就職・キャリアアップに役立ちます。
資格名 | 資格の特徴 | 資格を取得するメリット |
---|---|---|
愛玩動物飼養管理士(あいがんどうぶつしようかんりし) | ペットを適正に飼養管理するために必要な知識・技能を習得できる資格。 | 2級であれば、就職する前でも取得できる可能性がある。動物取扱責任者になる条件を一部クリアできる。 |
家庭動物管理士 | ペットに関する生体の知識や法令、衛生管理、ペット販売における接客の基礎などを習得できる資格。 | 社内で重宝されやすくなる。独立開業しやすくなる。 |
ペット販売士 | ペットの正しい飼育方法の指導・アドバイスができることを証明できる資格。 | ペットの流通に関する法律の知識も学べる。 |
また、ペット業界でキャリアアップを目指したい人におすすめの「動物取扱責任者」というポジションについても解説します。
それぞれ詳しく解説するので、気になる人はぜひご覧ください。
①愛玩動物飼養管理士(あいがんどうぶつしようかんりし)
愛玩動物飼養管理士(あいがんどうぶつしようかんりし)は、「動物の愛護及びに管理に関する法律」の趣旨に基づき、動物の飼養管理に必要な知識・技能を習得できる資格です。
日本愛玩動物協会が主催する通信教育を受けたあと、所定の試験に合格すれば取得できます。
愛護動物飼養管理士の資格を取得すれば、動物の習性やペットを正しく躾ける方法などを深く理解できるため、ペットショップ店員としてのスキルアップに役立つでしょう。
なお、愛護動物飼養管理士は1級と2級があります。2級は満15歳以上であれば受験できるので、就職活動を有利に進めたい時にもおすすめできる資格です。
資格の種類 | 1級 | 2級 |
教育期間 | 約6ヶ月以上 | 約6ヶ月以上 |
受講資格 | 2級愛玩動物飼養管理士の資格を持つ者 | 満15歳以上の者 |
試験日※2025年度 | 2月・11月 | 2月・11月 |
受講受験料(税込) | 34,000円 | 32,000円 |
認定登録料(税込) | 20,000円 | 8,000円 |
参考:公益社団法人 日本愛玩動物協会「愛玩動物飼養管理士」(参照 2025-06-23)
②家庭動物管理士
家庭動物管理士とは、犬や猫を中心にペットの生体を販売するうえで必要な知識や接客スキルを習得できることを証明できる資格です。
全国ペット協会が実施する民間資格で、ペット動物販売店で働くことを希望している人であれば学歴や経験を問わず受験可能です。ペットショップを開業する際の認定要件の一つとして認められているのも相まって、資格取得者は3万人を超えています。
また、受験希望者には協会から事前に試験対策用の教材や動画を送ってもらえるので、未経験の人でも一からペットの知識を深められるのも魅力です。
就職活動の強みになる資格を取りたい人やペットショップ店員としてスキルアップを目指したい人はもちろん、将来ペットショップを開業したい人にも役立つ資格です。
資格の種類 | 3級 |
受講資格 | いずれか1つに該当する者 ・飼養動物に関する学校その他の教育機関を卒業した者及び卒業見込みの者 ・ペット動物などに関する資格を有している者 ・ペット動物販売店等で働いている者又は働くことを希望している者 |
試験日※2025年度 | 2月・8月・11月頃 |
受講受験料(税込) | 30,000円(受講料には割引制度あり) |
認定登録料(税込) | 10,000円 |
参考:全国ペット協会「家庭動物管理士認定制度について」(参照 2025-06-23)
③ペット販売士
ペット販売士は、ペットの正しい飼育方法やアドバイスをするための知識を習得できていることを証明できる資格です。
日本ペット技能検定協会が主催するカリキュラムを修了したあと、筆記試験に合格すれば取得できます。
ペット販売士の資格を取れば、動物愛護管理法や希少動物の輸入規制といったペットの流通に関する法律の知識も得られます。よって、将来店長やエリアマネージャーとして店舗運営に携わりたい人や、独立開業を視野に入れている人におすすめです。
学歴や年齢制限といった受験条件は特に設けられていないので、興味がある人は日本ペット技能検定協会の公式サイトから詳細をチェックしてみてください。
受講資格 | 協会指定のカリキュラムを修了した者 |
試験日※2025年度 | 随時 |
認定登録料(税込) | 14,000円 |
参考:一般社団法人 日本ペット技能検定協会「ペット販売士」(参照 2025-06-23)
【番外編】動物取扱責任者
動物取扱責任者は、動物取扱事業所の業務を適正に実施するための施設管理や指導、改善などを行う人を指し、資格ではありません。
ペットショップやトリミングサロンといった第一種動物取扱業を営む際、事業所ごとに必ず動物取扱責任者を1名以上配置することが義務付けられています。
動物取扱責任者は、条件を満たした常勤スタッフから選ばれるため、ペットショップ店員としてキャリアアップしたい人や独立開業したい人は必ずチェックすべきポジションです。
中卒が最短で動物取扱責任者になる条件を満たしたいなら、以下の方法が得策です。
- 特定の施設で半年以上の実務経験もしくは1年以上の飼養経験を積む
- 公平性・専門性のある団体が主催する試験を受けて資格を取得する
動物取扱責任者の要件として認められている資格は豊富にありますが、先ほどご紹介した「愛護動物飼養管理士」「家庭動物管理士」も該当します。
実務経験や飼養経験の定義は自治体によって異なるので、必ず各自治体の動物愛護センターへ確認しましょう。
中卒でペットショップ店員に向いている人

ここでは、中卒でペットショップ店員になるのに向いている人をご紹介します。
生体販売という大きな責任を背負う職業は、どんな性格・性質の人に合っているのでしょうか。
ペットショップへの就職を検討している人はぜひご覧ください。
①動物が好きな人
ペットショップ店員は、動物のお世話が1日の大半を占めるので、動物が好きな人に適した職業です。
ペットショップ店員として働くと、犬や猫、ハムスター、インコ、観賞魚など幅広い種類の生き物の成長や愛くるしい姿を間近で見られます。
また、動物を健康な状態でお客様に販売するという役割を担っているので、動物好きの人にとってやりがいを持って働ける環境と言えるでしょう。
②責任を持って仕事ができる人
ペットショップ店員は動物の命を預かっているため、責任を持って仕事をしなければいけません。
「飼育ケースの清掃を怠る」「ペットに最適なフードを与えない」など、飼育管理を疎かにしてしまうと、動物が病気にかかってしまうリスクがあります。
命を扱う仕事であることを十分に理解したうえで責任を持って業務に取り組める人は、ペットショップ店員に向いているでしょう。
③体力に自信を持っている人
ペットショップ店員の仕事は、長時間の立ち仕事にくわえて、大量のペットフードや大型のケージを運ぶ作業も発生するので、体力に自信がある人に向いています。
また、大型動物と接する時、ある程度制御しながら対応する必要があり、腰や腕、肩などに大きな負担がかかります。
肉体疲労が蓄積しやすい業務が多いため、ペットショップで働く際は体力を付けておくことが必要不可欠と言えるでしょう。
中卒でペットショップ店員に向いていない人

ここでは、中卒でペットショップ店員になるのに向いていない人をご紹介します。
たとえペットショップ店員に興味を持っていても、自分に適正がなければ、長く続けられない可能性があります。
就職活動を始める前に、本当にペットショップ店員に向いているかどうか今一度よく考えてみましょう。
①接客が苦手な人
接客に苦手意識がある人は、たとえ動物が大好きでもペットショップ店員はおすすめできません。
ペットショップ店員の仕事は、動物の販売も含まれており、接客業務も発生します。時には、購入を検討するお客様へ動物の魅力や飼育するコツなどを伝えて、セールストークを行う必要もあります。
お店の売上のために自分から積極的に話しかけなければいけないことから、人見知りな人には難しい職業です。
②注意力に乏しい人
ペットショップ店員は、販売する動物の健康を守るために注意力が求められます。
動物は、たとえ体調が悪くても自力で伝えられません。よって、ペットショップ店員は動物の些細な変化に気づけるように、注意深く観察する必要があるのです。
注意力に乏しい人は、食欲の変化や普段と異なる行動などに気づきにくいため、ペットショップ店員に向いていないかもしれません。
③苦手な生き物がいる人
ペットショップは、猫や犬といった動物をメインに扱うお店がほとんどですが、中には鳥類や魚類、爬虫類も取り扱っているケースも珍しくありません。
苦手な生き物がいる場合、さまざまな種類の生き物を取り扱うペットショップで働くのは厳しいです。
時には、苦手な生き物の世話を任されることもあるため、「犬や猫は好きだけど虫は苦手」「餌やりで生きた昆虫を与えるのが苦痛」という人にはストレスが溜まる職場環境と言えるでしょう。
また、動物アレルギーを持っている人がペットショップで働くと、目や鼻のかゆみや充血、蕁麻疹といった症状が出る可能性があります。
特に、猫や犬など動物を飼っていない人の場合、自分がアレルギー持ちであることに気づきにくいため、ペットショップ店員を目指す前に一度動物アレルギーの検査を受けるのがおすすめです。
参考:アルバアレルギークリニック「知っておきたい動物アレルギーの基礎知識」(参照 2025-06-20)
中卒でペットショップ店員になるメリット

中卒でペットショップ店員になると、さまざまなメリットが得られます。
ペットショップ店員になるメリットを把握して、自分にとってどのくらい価値があるものなのか考えてみましょう。
①動物に関われる仕事の中でもすぐ就職しやすい
ペットショップは、手っ取り早く動物に関わる仕事に就きたい人にとって最適な就職先の一つです。
動物に関わる仕事としてブリーダーやペットシッター、ドッグトレーナーなどがあります。しかし、中には雇用や収入が不安定だったり、学歴や資格といった条件を満たさないと働けなかったりする職業も珍しくありません。
一方ペットショップは、学歴や資格の有無を問わず、未経験でも正社員として働ける求人が豊富です。動物と触れ合える仕事の中でも比較的就職する難易度が低い点も、ペットショップ店員になるメリットと言えます。
②需要が高い業界で安心して働ける
ペット業界の市場規模は年々拡大しており、今後も需要が高まっていくと予想されています。市場規模が大きく将来性が高いペット業界は、ペットショップ店員も含めて安定して働ける職業が多いのが魅力です。
また、ペットショップ店員は動物を取り扱う仕事であり、AIで代用できるものではありません。将来仕事がなくなるリスクも少ないことから、長く動物に関わる仕事に就きたい人にもぴったりです。
③動物に対する知識が深まる
ペットショップで働くことで、動物に関するさまざまな知識や技術が習得できるというメリットもあります。
動物の飼育方法や最適なペットフードの選び方、体調不良の動物への対応といったノウハウを学べるのはもちろん、その知識をお客様に伝えるための接客スキルも身に付きます。
その結果、万が一ペットショップ店員から転職する場合でも、今まで培ってきた知識やスキルが高く評価され、ペット業界において別職種への転職が上手くいく可能性が高いです。
中卒でペットショップ店員になる注意点

中卒でペットショップ店員になるメリットもある一方で、注意点もいくつかあります。
注意点について理解したうえで、ペットショップ店員を目指すべきか検討しましょう。
①給料は日本の平均より低め
ペットショップ店員の平均年収は、日本の平均年収より低い傾向です。
ペットショップ店員の平均年収は約369万円なのに対して、国税庁が公表している日本人の平均年収は460万円で、約90万円の賃金差があります。
ペットショップの中にはインセンティブ制度を設けているお店もあるものの、継続的に多くのインセンティブを獲得するのは容易なことではありません。
昇進や独立開業を目指さないかぎり、日本の平均水準を超える収入を得るのは難しいのが実情です。
参考:
国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」(参照 2025-05-28)
職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag「ペットショップ店員」(参照2025-05-28)
②動物との別れが常にある
ペットショップで働いていると、必ず動物との別れが訪れます。
お客様に動物を引き渡すならまだしも、動物が亡くなってしまった時は大きな喪失感に駆られるでしょう。
とは言え、ペットショップ店員である以上、動物とのつらい別れは避けられません。ある程度割り切って仕事をしなければ、精神的にしんどくなってくる可能性があります。
ペットショップ店員は、動物との触れ合いを通して幸福感を得られる分、深い悲しみに襲われるリスクがある職業なのです。
③土日祝日は休みを取りづらい
ペットショップは、基本的に土日祝日や大型連休が繁忙期です。シフト制を採用しているお店がほとんどなので、土日祝日をコンスタントに休むのは難しいでしょう。
また、シフト制の勤務は休日が不定期になりやすく、「友人や家族と予定が合わない」「行きたいイベントの日に休めない」など、プライベートが充実しにくいデメリットもあります。
ペットショップ店員を目指す際は、カレンダー通りに休みにくく、プライベートに影響が出る可能性がある点に注意しましょう。
ペットショップ店員以外で中卒におすすめの職業

ここでは、ペットショップ店員になるデメリットがネックになっている人に向けて、中卒におすすめの職業を紹介します。
ペットショップ店員に向いている人やメリットに魅力を感じている人に適した職業を選定しているので、興味がある人はご覧ください。
① 動物飼育スタッフ(動物園・牧場・ペットホテルなど)
動物飼育スタッフは、ペットショップ店員と並び、動物好きな中卒の方におすすめできる職業のひとつです。
動物園や牧場、ペットホテルなどで働くスタッフのことで、業務は主に「餌やり」「掃除」「健康管理」「散歩・運動のサポート」などに分類されます。
飼育スタッフは、動物の体調の変化にいち早く気づく「観察力」や、毎日同じ作業をきちんとこなす「責任感」が欠かせません。また、相手は言葉を話さない生き物なので、地道な信頼関係づくりも求められます。
また、施設や動物の種類によっては、重いものを運んだり、屋外での作業が多かったりと、体力も必要です。
動物が好きで、毎日コツコツと働くことにやりがいを感じられる人に向いている職業です。
②グルーミング・トリマー補助
トリマー補助は、動物の見た目を整える「美容師」のような役割を担う仕事で、動物と直接ふれ合いたい中卒の方におすすめの職業です。
仕事内容は、シャンプー、ブラッシング、爪切り、毛のカットになり、補助スタッフはそのアシスタントとして現場で活躍します。
多くのサロンでは、無資格・未経験からの見習いも受け入れており、働きながら経験を積み、将来的にトリマー資格を取得する道もあります。
犬や猫の扱いに慣れていないと難しい場面もありますが、「どうすれば動物が怖がらないか」と考えられる優しさや工夫が大切です。
動物好きで、手先が器用な人や、見た目をきれいに整える作業が好きな人に向いている職業になります。
③乗馬クラブ・牧場スタッフ
乗馬クラブや牧場スタッフは、動物が好きなだけでなく、自然の中でのびのび働きたい中卒の方におすすめの職業です。
仕事内容は、馬や牛など動物の世話(餌やり・清掃・ブラッシング)を中心に、乗馬体験のサポートやお客様対応など、多岐にわたります。
特に馬を扱う仕事では、動物と心を通わせる「根気」や「落ち着き」が重要になります。また、牧場では朝早くからの作業や、天候に左右される業務も多いため、体力と健康管理も必要です。
住み込みで働ける施設や、未経験者歓迎の求人も存在するため、学歴に関係なくチャレンジしやすい環境が整っています。動物と自然に囲まれた生活に魅力を感じる方にぴったりの職業です。
中卒でペットショップ店員になるためのおさらい

ペットショップ店員は、資格を取らなくても中卒のままなれる職業です。
多くのペットショップでは、「学歴不問」「未経験OK」の求人を出しているお店がほとんどなので、就職難易度は高くないでしょう。
ペットショップ店員になったあと、専門性の高い知識やスキルを習得できれば、「店長やエリアマネージャーといった管理職に昇進する」「ペットショップを開業する」といったキャリアパスを築けます。
ペットショップ店員は、動物好きかつ責任感が強く、体力がある人に向いている職業です。もし自分の性格に当てはまっているなら、先述したキャリアパスが築けるかもしれません。
本記事の内容を理解したうえでペットショップで働きたいと思った人は、今日からさっそく行動に移しましょう。