転職活動では、書類選考が通ると次は面接という選考フローを設けている企業が大半です。面接は流れやマナーが細かく決められています。面接での受け答えの内容だけでなく、マナーを正しく守れているかも重要な判断ポイントとされています。
しかし、面接自体が新卒の就活ぶりでどのように受けていたか忘れてしまったという方も、一般的な企業の面接を受けた経験が一度もなく詳しい流れやマナーが分からないという方もいらっしゃるかと思います。
そこで本記事では、「面接の入退室時の流れ・マナー」について解説します!
これから面接を受けるという方は、入退室時の流れやマナーのポイントをしっかり押さえ、安心して面接に臨めるようにしておきましょう。
面接受付の流れ・マナー
はじめに、面接会場で受付する際の一般的な流れやマナーについて解説していきます。
面接会場には10~15分前までに到着する
面接会場となる建物には、面接時間の10~15分前までに到着するのが望ましいです。遅刻はもちろんですが、あまりにも早い時間に来て待つのも迷惑となってしまうためNGです。
ただし、交通機関の遅延や運転見合わせといった予測不能のアクシデントや、初めての場所であれば道に迷ってしまうといったトラブルが発生する可能性もゼロではありません。余裕をもって到着できるように早めに行動することがベストです。
少し早めに来て会場のフロア案内図を確認しておきましょう。
コート着用の場合、会場に入る前に脱ぐ
秋冬や春先の時期に面接を行う場合、コートを着用することもあるでしょう。
コートは室内で着るものではないので、面接会場に入る前に脱ぐのがマナーです。
また、出入口付近で脱ぐ際は、建物を行き来する人の邪魔にならないように玄関や入口の端で行うようにすると良いでしょう。
面接の受付は5~7分前に済ませる
受付は面接の約束をした時間の5~7分前に行うのがベストです。
時間帯や時期によっては受付が混雑している場合もあるため、面接の時間までに受付が間に合わないといった事態にならないように早めの行動を意識しましょう。
ただし、あまり早く来すぎても、先方側の準備ができておらず、受付担当者や面接担当者が対応に追われて迷惑がかかる場合があります。
早く到着したからといって早すぎる時間に受付を行わないように注意しましょう。
受付では用件を簡潔にハッキリと伝える
企業によっては、受付に人がいる場合といない場合があります。いずれの場合も、訪問した用件を簡潔にハッキリとした声で伝えることが重要です。
それぞれのケースにおける用件の伝え方を確認しておきましょう。
受付に人がいる場合
建物全体がその企業のオフィスである場合と、複数の企業が入っているオフィスビルの場合があります。
企業専用のオフィスであれば面接を受ける企業名を伝える必要はありません。一方、複数の企業が入っているオフィスビルで受付を行う際は、以下のように受付担当者に用件を伝えましょう。
「こんにちは。○時から○○○○(応募先企業の正式名称)の○○様と面接の予約をしております○○○○(フルネーム)です」
受付が無人の場合
受付に置かれている内線電話やインターホンを使用して、以下のように担当者への取次ぎの依頼を伝えます。
「こんにちは。○時より面接予定の○○○○(フルネーム)です。ご担当の○○様にお取次ぎをお願いいたします」
中には、受付に人もおらず内線電話やインターホンが用意されていないというケースもあります。この場合は、近くにいる社員に取次ぎをお願いするようにしましょう。
面接入室の流れ・マナー
続いて、面接の入室時の一般的な流れやマナーについて解説します。
面接において入室は第一印象につながる重要なポイントです。流れやマナーをしっかり押さえて当日の面接に備えましょう。
面接の入室で「失礼します」を言うタイミング
案内された部屋の前に到着したら、ドアを3回軽くノックしましょう。中には2回ノックで済ませてしまう人もいますが、日本では2回ノックは空室確認の合図とされているので、3回ノックが無難です。
「どうぞ」という声が部屋の中から聞こえたら、「失礼いたします」と一言添えてドアを開けます。
また、案内の人にドアを開けてもらう場合やすでにドアが開いている場合は、「失礼いたします」と言ってから入室すれば問題ありません。
入室した後のドアの扱い方
入室したら、必ず部屋のドアを閉めます。
ドアの閉め方は、ドアノブに対して体を斜めに向けて閉めるようにします。後ろ手で閉めたり、面接官に背中を向けて閉めたりするのは失礼にあたるので注意しましょう。
また、大きな音を立ててドアを閉めるのも失礼ですから、なるべく音が鳴らないように丁寧に閉めることを意識してください。
案内の人にドアを閉めてもらった場合は、案内の人に軽く一礼しましょう。
面接官の方を向いて一礼
ドアを閉めたら面接官へ体を向けて、30度ほどの角度で一礼します。
このとき、一礼の前に「よろしくお願いいたします」と言ってもOKですが、「よろしくお願いいたします」と言いながら一礼するのはNGです。
イスの横に立って挨拶・一礼
一礼後、イスの横に立って姿勢を正します。
- 下座(しもざ)とは
- ドアから最も近い席を「下座」と呼び、応募者は基本的に下座に座るのがマナーです。一方、ドアから一番遠い席は「上座(かみざ)」と呼ばれ、面接官が座る席となります。
姿勢を正したら、「○○○○(フルネーム)と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします」とハキハキとした声で挨拶をしましょう。挨拶の後、45度ほどの深い一礼をします。
このときも、挨拶と一礼が同じタイミングにならないように注意してください。
着席
面接官に「どうぞ」と声をかけられたら「失礼いたします」と答えてから、15度ほどの浅めの一礼をして着席します。
鞄はイスの横に置くか、自立が難しいタイプの鞄の場合はイスの脚に立て掛けるようにしましょう。
また、着席後はだらしない姿勢にならないように、姿勢を正して面接を進めていきます。座っているときの姿勢のポイントは以下の通りです。
- ポイント
- ▼着席後の姿勢
・イスに深く腰掛けない
・背もたれに寄り掛からない
・背筋をしっかり伸ばし、少しあごを引く
面接退室の流れ・マナー
続いて、面接退室時の一般的な流れやマナーについて解説します。
入室時や面接中の印象が良くても、退室時の立ち居振る舞いで印象が下がってしまう可能性もゼロではありません。良い印象を持ったまま面接を終えられるように、最後まで気を抜かないようにしましょう。
面接が終了したらお礼・一礼
面接が終了したら、まずは忙しい中で時間を割いてくれたことに対してその場でお礼を述べたのち、一礼します。
このとき、面接官の目や顔をしっかり見ながらお礼を言うと好印象です。
イスから立ち上がり挨拶・一礼
退室時も入室時と同様に、イスの横に立って姿勢を正します。このとき、イスを引くなどしていた場合は元の位置に戻しましょう。
そして、面接官の方を向き、「本日はありがとうございました」と挨拶をしてから一礼をします。この際、挨拶をしながら礼をしないように注意してください。
一礼後に、イスの横、もしくはイスの脚に立て掛けていた鞄を手に持ち、ドアまで歩きます。
ドア前で振り返り挨拶・一礼
ドアの前まで来たら面接官の方向を向き、「失礼いたします」と挨拶してから一礼します。
入室時同様、ドアを開けるときはドアノブに対して体を斜めにし、面接官に背中を向けたりしないように注意しましょう。
ドアを閉める際も、音を立てないように静かに閉めることを意識してください。
まっすぐ建物の出口を目指す
面接が終了すると一気に緊張から解放されて、ついスマートフォンを触ってしまったり飲み物を飲みたくなったりするかもしれませんが、建物を出るまではNGです。
退室後は速やかに建物の出口に向かい、建物を出てからスマートフォンの操作や飲食を行うようにしましょう。
また、建物を出たからといって気を抜いてはいけません。出口周辺にも応募先企業の社員がいる場合があるので、気の緩んだ行動は完全に面接会場を離れるまでは控えてください。
面接の入退室でよくある質問【一問一答】
ここからは、面接の入退室でよくある質問をご紹介していきます。安心して面接に臨めるように、不安や疑問をしっかり解消しておきましょう。
ノックしたけど返事がなかったら?
面接の入室時にはドアを3回ノックするのがマナーですが、ノックをしても面接官からの返事がないというケースもゼロではありません。この場合は、焦らず数秒待ってみて返事がなければ再度3回ドアをノックしてみましょう。
最初のノック時にノック音が小さくて面接官に聞こえていなかった可能性もあるので、再度ノックする際は最初よりも少し強めにノックするとベストです。
それでも「どうぞ」と入室を促す返事がなかった場合は、「失礼いたします」と声をかけてゆっくりドアを開けましょう。このとき、面接官が入室に驚いたような顔をしていたら、「入室してもよろしいでしょうか?」と一言付け加えるようにしてください。
面接では「失礼いたします」「失礼します」どっちが正解?
「失礼いたします」も「失礼します」も間違いではありませんが、「失礼いたします」の方がより丁寧な印象を与えられます。
また、「失礼いたしました」「失礼しました」といった過去形は言葉の響きでマイナスな印象を与えてしまう可能性もあるため、入退室の際は過去形を使わないように注意しましょう。
しかし、いちいち気にしていても肝心の面接に集中できなくなるので、あからさまに無礼な言葉遣いでなければ言葉の細かいニュアンスは気にしなくても問題ありません。
面接で「失礼します」を言わないで退室したら?
面接が無事に終わってお礼を述べて退室した後、「失礼いたします」と言わずに退室してしまった、と気付くケースもあるでしょう。
面接時における入退室の立ち居振る舞いや態度・姿勢は採用の大きな判断ポイントの一つですが、「失礼いたします」を言い忘れたからといって面接で落とされるとは考えにくいです。
もちろん言った方が丁寧な印象を与えられますが、気にしない面接官が多数です。
あまりにも気にしすぎて「あのときは失礼をして申し訳ありませんでした」などと次回の面接で言ったとしても、日々多忙な面接官はそこまで覚えていません。
気にしすぎはマニュアルや指示がないと動けない人というイメージを持たれることもあるので、くよくよ気にせずどんと構えていればOKです。
面接でイスに対しての立ち位置はどこが正しい?
面接の入退室時では、イスの横に立つ瞬間が何度かあります。このとき、イスに対して左側に立つのが一般的です。
ただし、入口に近い方に立つのがマナーなので、部屋のつくりやイスの配置によって正しい立ち位置は異なります。判断に迷った場合は、入口に近い方に立つようにしましょう。
面接で入退室時の鞄の置き方・持ち方は?
面接時の必需品が、履歴書・職務経歴書などの書類を入れる鞄です。入退室時の鞄の置き方や持ち方にも気を付ける必要があります。
鞄はイスの横、もしくはイスの脚に立て掛けるようにして置きましょう。膝の上に置いたり、イスの背もたれに立て掛けたりしないように注意してください。
鞄の持ち方は男女によって異なりますが、男性の場合は利き手と反対側の手で鞄を持ち、体から変に離したりせずに自然につけるようにします。肩に引っ掛けるような持ち方はしないので、ショルダーバッグではなく手提げタイプの鞄を使用しましょう。
面接が終わったら座ってお礼?立ってお礼?
「それでは面接を終了します」と面接官から言われたら、時間を割いてくれたことに対してお礼を言います。その際に座ってお礼を言うべきか立ってお礼を言うべきか悩む方もいるでしょう。
どちらも間違いではありませんが、座ったままお礼を言うケースを推奨していることが多いです。
面接官によっては、座ったままもしくは立ってお礼を言うことをマナー違反だと思う人もまれにいるかもしれません。しかし、合否に大きく関わるほどのことではないので、あまり気にする必要はありません。
お礼を座ったまま言うか立ったまま言うか迷うよりも、「本日はお時間をいただき、ありがとうございました」としっかりお礼を伝えることが肝心です。
面接の入退室で失敗ばかりしてしまったら?
せっかく事前に入退室の予習や練習をして面接に臨んだのに、本番で緊張のあまりミスをしてしまった…ということもあるでしょう。ミスをしてしまうと、面接の合否に関わるのか心配になってしまいますよね。
しかし、面接者が緊張しているのは面接官も承知の上なので、多少の失敗は問題ありません。
面接はその人の人柄や経歴・スキルを実際に会って確かめるためのものなので、入退室で多少失敗した程度では落とされることはまずありません。たとえミスをしてしまったとしても、堂々と構えて自信たっぷりに面接に臨んだ方が好印象です。
【番外編】Web面接での入退室のやり方
最近では、対面面接だけでなくオンライン面接(Web面接)も増えてきています。一次面接はオンライン、二次面接は対面で面接を行うというパターンも少なくありません。
しかし、オンライン面接が主流になってきたものの、オンラインでのマナーや気を付けておくべきポイントをまだ把握できていないという方も多いと思います。
ここでは、番外編としてWeb面接の入退室のやり方について解説します。本番でパニックにならないようにしっかりポイントを押さえておきましょう。
Web面接入室前の準備
Web面接は、スムーズに面接を行うために機器や環境整備などの準備が重要です。Web面接の入室前に、チェックしておくべき準備ポイントをご紹介します。
通信環境・ビデオ会議ツール
音声が途切れたり画面がフリーズしたりタイムラグが発生したりといったアクシデントを防ぐためにも、安定した通信環境を整えなければなりません。
そのため、Wi-Fiが切断されやすい外出先ではなく、インターネット環境が安定している自宅で面接を行うのがベストです。
また、Web面接では企業からZoomやGoogle Meetなど面接に使用するビデオ会議ツールが指定されます。使用するツールやアプリは事前にダウンロードしておき、アカウントを作成して問題なく使えるか動作確認をしておきましょう。
機器・デバイス
Web面接を行う際に使用する機器は、パソコンが推奨されています。スマートフォンやタブレットでもWeb面接は受けられますが、パソコンの方が音声・画面ともに安定しやすいです。
また、画面も大きく自分や面接官がどのように映っているかをチェックしやすいため、面接にも集中できます。
マイクはパソコンの内蔵マイクを使用するのではなく、マイク機能がついたイヤホンを選ぶようにしましょう。目立ちすぎるヘッドホンは避けるべきです。
また、カメラの角度は上から見下ろす目線にならないように、顔に対して正面に固定してください。
周辺環境
Web面接は、通信環境の安定感のためだけでなく、周囲の騒音を遮断するためにも自宅で受けるのがベストです。
家族が同居している場合は、面接の時間帯を伝えて面接に集中できるように配慮してもらってください。
薄暗い部屋では顔色が悪く見えてしまうため、部屋の照明に加えてスタンド照明を使うなどして顔を明るく照らしましょう。
また、部屋が散らかっていたり派手すぎたりすると、面接官に良い印象を与えられません。部屋は綺麗に整頓し、背景は壁を背にして余計なものが映らないようにすることが大切です。
URLへの入室は5分前に行う
Web面接に向けた準備が整ったら、いよいよWeb面接の入室です。企業側から、Web面接で使用するURLを事前に共有されるので、面接開始の5分前を目安に入室しましょう。
ただし、企業側から「○分前までに待機していてください」「○分前に入室してください」と指定があった場合はそれに従います。
カメラが問題なく映るか、映像が乱れていないか、背景や音声に問題がないかなど、ネットの接続不良や音声不具合があった際に対応できるように、余裕を持って準備しておきましょう。
万が一、接続トラブルが発生してしまったら面接担当者にすぐ連絡しましょう。メールだと気付かない場合があるので、電話での連絡がベストです。
面接官がログインしたら挨拶
面接官がログインしたら、「はじめまして。○○○○(フルネーム)と申します。本日はよろしくお願いいたします」というように、こちらから先に挨拶と一礼をします。
また、「音声・映像ともに問題ないでしょうか?」と聞くと、相手に丁寧な印象を与えられます。
チャット機能がついているツールを使用している場合、面接官がまだログインしていなければ「準備が完了いたしました。よろしくお願いいたします。」というようにメッセージを送るのも良いでしょう。
退室は状況に応じて対応
面接終了後、Web面接ではどちらが先に退室すべきか悩みどころですが、基本的には面接官側が先に退室するのを待つのがマナーです。ただし、面接官から「退室いただいて大丈夫です」と言われたら、その指示に従いましょう。
先に退室する際は、面接に対するお礼を改めて一言添えた上で「お先に失礼いたします」と声をかけて退室します。
しばらく経っても面接官が退室しない場合や、面接官が画面から消えたものの接続したままになっている場合などは、「それでは失礼いたします」と念のため一声かけて退室するようにしましょう。
面接の入退室のマナーを押さえて内定ゲット!
ここまで、面接の入退室の流れやマナーを解説しました。改めて、今回ご紹介した内容についておさらいしていきましょう。
- メモ
- ・面接会場には10~15分前までに到着して、5~7分前に受付を済ませる
・入室時はドアを3回ノックし、返事が聞こえたら「失礼いたします」と言って入室する
・退室時は面接に対するお礼を述べた上で、「失礼いたします」と言って一礼した後に退室する
・挨拶と一礼は同じタイミングで行わない
・Web面接の場合は、通信環境や周辺環境を整えてから余裕をもってURLに入室する
以上のポイントを押さえて、面接を有利に進めていきましょう。
また、面接の入退室の流れを目で見て覚えたい方は厚生労働省が公開している以下の動画をご確認ください。
面接の入退室のマナーや押さえておきたいポイントだけでなく、面接官がどのような点をチェックしているかも理解できますよ。ぜひ本記事と併せて、面接前の予習にお役立てください。
高収入転職を目指すならナイト系に応募しよう!
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そのため、今すぐ働きたいという方にピッタリと言えます。
また、面接自体も1回で終わり、その場で採用が決まって即日または翌日からお仕事をスタートできる場合もあります。応募から採用までがスムーズなので、時間をかけて転職活動を行う必要がありません。
ちなみに、ナイト系面接はかしこまった雰囲気というよりもフランクな雰囲気で行われることが多く、過度に緊張せずに挑めるのが魅力です。
ただし、今回ご紹介した面接の入退室のマナーはナイト系の面接時にも役に立ちますから、ぜひ実践してくださいね。