失業中にできる節約とは？貯金なしの失業者も復活できる仕事をご紹介

失業中は、基本的に定期的な収入が発生しません。

多少の貯金があったとしても、すぐに次の就職先が決まるとは限らないため、できる限り貯金がある状態が理想です。

そうは言っても、

「いきなり失業してお金がない」
「貯金はないし、ここから復活できる気がしない」
「無職の間にどうやって生活していくのかと不安」

このような悩みを抱えている方も少なくないかと思います。

本記事では、「貯金なしの失業が危ない理由」、そして「失業中にできる節約術」「貯金なし無職の状態から脱出する方法」などを解説していきます。

最後にはおすすめの業界・求人も紹介していますので、ぜひご覧ください。

失業しても困らない貯金額の目安と必要な理由

仕事を退職して無職となる場合、あらかじめ最低でも3か月間無収入でも生活できるくらいは貯金しておきましょう。

その理由は以下の3つです。

それぞれ詳しく解説していきます。

税金や保険でお金が必要となるため

失業して無収入の期間も、基本的に税金や保険の支払いは義務です。下記の税金や保険を支払う必要があります。

上記の中で国民年金保険の金額は所得にかかわらず支払うことが定められています。令和5年度の国民年金保険料は16,520円です。

そして、在職している間は会社が負担していた部分も失業後は全額自己負担となるため、実質的に支払う金額が増えると思って間違いありません。

また、住民税と国民健康保険料は、前年度の所得によって金額が変動します。失業後1年間は定職に就いていたころと同程度の金額がかかると思っておきましょう。

参考：日本年金機構 「1．国民年金保険料の金額」（参照 2023-09-21）

失業保険はすぐに受け取れないため

失業保険とは、仕事を退職した人が、経済的な心配をせずに就職活動ができることを目的とした支援金です。

失業中はこの失業保険で入ってくる収入を生活費に充てる想定をしている人がいるかもしれませんが、失業保険は失業後すぐに手に入るものではありません。

失業保険を受け取るためには、原則として下記の条件を満たす必要があります。

また、給付制限期間についても注意しなければいけません。

給付制限期間は、手続きしてから受給に至るまでの待ち時間のことです。「自己都合による退職」の場合、給付制限期間は原則2か月です。つまり、手続き後2か月間は失業給付金を受給できません。

失業給付金を受け取れるとしても2か月間は待たなければならないので、やはり生活のために貯金をしておく必要があります。

ちなみに、離職理由が会社都合の場合は、上記の条件が異なることも覚えておきましょう。

就活にもお金が必要なため

失業したとしても、ずっと無職でいようと考える人は少ないでしょう。タイミングを見て就職活動に着手する人が大半かと思いますが、その際には少なからずお金が必要です。

たとえば、就職活動には下記のような費用がかかります。

スーツなど、すでに持っているものがあれば、その分の費用は抑えられます。

しかし、もともとフリーターだった人や、普段からスーツを着るような職種ではなかった人は、就活用にすべて揃えなければなりません。

貯金なしの失業で起こる最悪な8パターン

ここからは、貯金なしで失業した場合に起こりうる最悪なパターンを、下記の8つに分けて解説していきます。

生計の維持が難しくなり住む場所がなくなってしまう

お金がなくなると、食品・衣類・洗剤などの生活必需品や、ガス・水道・電気代などのライフラインの支払いが困難になります。

また、自宅が賃貸物件の場合は、家賃を払えなくなれば住む場所すらもなくなってしまいます。家を失い住所不定になってしまうと、公的書類の手続きや就活の履歴書などの住所欄に住所を書けなくなります。

結果、社会復帰に時間がかかり、再就職はより厳しくなるでしょう。貯金がない状態で失業すると、就職も遠ざかってしまうリスクが高まります。

引きこもり生活になってしまう

失業すると、膨大な自由な時間ができます。そのため、最初はしがらみから解放された気分になり、友人などと遊ぶ機会が増えるかもしれません。

しかし、貯金がない状態なら友人との交際費にまわせるお金はすぐに尽きてしまいますし、無職期間が長いと友人との立場を比べてしまってコンプレックスを抱いてしまう可能性もあります。

外出を避けて他人との付き合いが減ってしまい、引きこもりになってしまうというパターンも珍しくはないようです。

友人や恋人から見放されてしまう

上記のようなケースで人付き合いができなくなると、友人や恋人を失う可能性もあります。

ある程度の貯金があれば友人や恋人との関係を保ちながら、就職活動を行うことは難しくありません。

しかし、貯金なしの失業となると、必然的に友人から遊びに誘われても断らなければなりませんし、恋人とのデートを楽しむ余裕もなくなります。

結果的に、友人や恋人との関係が崩れていってしまう場合もあるのです。

そのままニート生活になってしまう

失業後に働かなくても良い環境に慣れてしまうと、再就職することがどんどん億劫になっていきます。慣れは非常に怖く、このまま働かなくても良いと思ってしまうようになってしまいがちです。

気づいたときには、長い月日が経っていて、今更社会復帰したくてもなかなか上手くいかなくなってしまうという可能性は十分に考えられます。

また、実家に住んでいれば、最低限の衣食住は確保できるかもしれませんが、独り身だとそうはいきません。最終的に住む場所を失えば、その先に待つのは路上生活です。

催促状に追われてしまう

貯金がないと、住民税等の各種税金や保険、ローンなどの支払いに追われることになります。

支払えない場合は自宅に督促状が届きますが、督促状を無視して放置してしまうと、段階を踏んで下記のような事態に陥ります。

ただし、税金は各役所に相談することで分割や免除といった対応をとってくれる場合もあるので、支払いが難しい場合は、必ず目を背けずに自治体に相談しましょう。

家族に愛想を尽かされてしまう

多くの親は、何歳になっても子どものことを心配するものです。家族に金銭的な援助をお願いした場合、最初のうちは協力してくれる親もいるでしょう。

しかし、就職をせずにいつまでも改善の余地が見られない場合、愛想をつかされる可能性があります。家族とのつながりが切れてしまうと、さらに生活が困窮し心身ともに追い込まれていくリスクが高まってしまうでしょう。

再就職が困難になってしまう

長期間の無職は、再就職にネガティブな影響を与える可能性が高まります。再就職までの期間が空けば空くほど、再就職難易度も上がります。

空白期間が長いほど、就活時に「空白期間に何をしていたのか」を聞かれる可能性が高くなり、上手く答えられず不採用となる確率も上がっていくでしょう。

貯金がないことが理由で就職活動ができず、長期間無職の状態が続く可能性は十分に考えられます。失業後はできるだけ早く就職活動を行い、再就職を目指すべきです。

借金を背負うことで返済に追われてしまう

貯金がない状態で失業すると、生活費を賄うために借金をしなければならなくなる可能性があります。しかし、これがさらなる経済的困難を引き起こすことがあるのです。

無職の場合、当然収入はありません。その状態でお金を借りてしまうと、返済ができなくなります。返済ができない場合、やがて督促状が届くようになり、遅延損害金も発生します。

このような事態にならないようにとりあえずアルバイトを始める人も多いのですが、その場しのぎで適当にアルバイトをしても借金返済だけの日々を過ごすことになる可能性が高いです。

就職活動もままならないので、どんどんジリ貧の生活になってしまうでしょう。

失業中の無職におすすめの節約術7選

定期的な収入が期待できない失業中の期間は、貯金の有無に関係なくできる限り節約するのが無難です。

ここでは、失業中の無職におすすめの節約術を7つ紹介しますので参考にしてください。

【節約術1】スマホのキャリアやプランを見直す

多くの格安SIMがある現代では、契約しているスマホのキャリア（会社）やプランを見直すだけで固定費を大幅に節約できる可能性があります。

毎月のスマホの月額料金に1万円ほど支払っている人も少なくありませんが、キャリアやプランによっては月数千円ほどと大幅に使用料を抑えられます。

【節約術2】身の回りにある不要なものを売る

身の回りにあるものを整理すれば、無駄なものを新しく買ってしまうリスクを減らせますし、いらないものを売れば収入にも繋がります。

たとえば、売れる可能性があるのは、下記のようなものです。

実は、ハイブランドの箱や紙袋だけでもフリマアプリなどで売れます。

また、古いゲーム機やソフトは、物によってはプレミア価格がついていて思っていたよりも高く売れる場合があるので、自宅に眠っているものがある場合は、ネットで相場をチェックしてみましょう。

【節約術3】食費を抑える

毎日必要な食費は節約する手段が多いです。

外食やデリバリーは食費がかさむ大きな原因となってしまうので、できるだけ自炊をしましょう。食費は意識を変えるだけで大幅に節約できます。

ただし、節約しすぎて栄養不足になってしまうと心身に支障をきたしてしまって本末転倒です。必要なカロリー・栄養はしっかり摂るようにしてください。

【節約術4】光熱費を抑える

固定費である光熱費も節約すると出費をかなり抑えられます。

光熱費は1日換算で考えると毎日払う額はそれほど大きくありませんが、積み重なると大きな負担になります。

できることをコツコツやれば、大きな節約になります。

【節約術5】交通費を抑える

基本的に徒歩や自転車で移動できる距離であれば、公共交通機関や自家用車の利用を最小限に抑えることも大切です。

徒歩の場合、1～2駅分を歩くのはそれほど難しくはないでしょう。自転車であれば2駅、3駅分はすぐです。

失業すると日常的に出勤していた頃よりもカロリーの消費量が減る傾向にあるので、健康を維持するという意味でも徒歩や自転車での移動はおすすめです。

【節約術6】サブスクリプションなど不要な支出の見直し

定期的な支払いが発生するサブスクリプションの見直しも節約になります。サブスクの月額料金はおおむね1,000円～3,000円くらいですが、これを一時的でも解約すれば、大幅に節約できます。

現代は無料で動画や音楽、ゲームを楽しめるサービスも多いです。娯楽のためのサブスクは一時的に我慢して、再就職後にまた契約し直しましょう。

【節約術7】少しでも収入を得る

節約が難しいと思う場合は、収入を得る動きをすることも大切です。クラウドソーシングなどを活用すれば、自宅にいながら簡単に単発・短期の仕事を見つけられます。

下記のように、クラウドソーシングには、さまざまな仕事があります。

自分のスキルを活かすことで収入を得られますし、この仕事の経験が再就職に役立つ場合も多いです。

専門性が高いほど単価も高いですが、誰でもできるような仕事でも、積み重ねれば副収入として十分な金額になります。

月1~2万円でも失業中は非常に大きな収入となるので、初期費用がかからない仕事を選んで一度試してみることをおすすめします。

無職でもやってはいけないNG節約術

失業中はできる限り節約したほうが良いものの、何でもかんでも節約すれば良いというわけではありません。

必要なものまで節約してしまうと、生活が成り立たなくなる場合もあるので、下記でご紹介する「医療費」「保険」の節約は要注意です。

必要な医療費の削減

失業中にかぎってタイミング悪く体の不調を感じる場合もあります。なかにはできるだけ節約するために、病院には行かずに自然治癒を待つ方もいるかもしれません。

しかし、病院受診・治療に関連する費用を節約するために、必要な医療を受けないのは危険です。病状の悪化や長期的な健康問題を引き起こす可能性があります。

働く上で健康な体は欠かせません。身体の不調などに関しては、医療費をできるだけ安くすることを考えつつも、しっかりと診察を受けて治すようにしましょう。

なお、失業中の場合は在職中に使っていた健康保険証が使えなくなります。任意継続健康保険、国民健康保険、家族の扶養などへの切り替え手続きをしておきましょう。

保険の解約

必要な保険、特に健康保険を切ることは、将来的に大きな経済的リスクを引き起こす可能性があります。

たとえば、毎月の保険料が月3~4万円かかっている場合は、費用がかかりすぎていると思われるので、見直しが必要です。その際は、なるべく月1万円以下に抑えられるように検討しましょう。

ただし、自動車保険の対人・対物賠償、自分が世帯主の場合の生命保険などをすべて解約してしまうと、万が一の事態が起きたときに自力で対応できなくなるので注意しなければなりません。

貯金なしの無職から脱却する方法

貯金なし・無職と聞くと、もうどうしようもないと感じてしまう方もいるでしょう。

しかし、この状況から脱却する方法はあります。

具体的には下記のような方法で、貯金なし・無職から脱却できる可能性があります。

国の制度や保険を活用する

まずは、国の制度で活用できるものがないかを調べてみましょう。

たとえば、失業中の場合は下記のような制度を利用できる可能性があります。

就職活動のための経費や医療費を浮かせる可能性があるので、受けたい制度がある方はお住まいの自治体の公式サイトを確認し、行政に相談しましょう。

転職を成功させるために必要なスキルを磨く

失業中でも、クラウドソーシングなどを活用して収入を得ながら仕事のスキルを磨くこともおすすめです。

再就職までの時間が長くなるほど、就職は難しくなります。

無職の期間にスキルを身につけておくことで、応募できる企業は増えますし、やる気をアピールできるので面接官の心証もよくなり就職しやすくなるでしょう。

現時点でのスキルの有無は関係ありません。ゼロから自分のスキルを磨いていくことが大切です。

また、スキルを磨く過程で関連した資格を取得するのも、おすすめです。

短期的な収入源の確保から始める

臨時のアルバイトやパートタイムの仕事を探せば、一時的に生活費を賄えます。同時にスキルや経験も積めるので、無職期間が長引きそうな場合は、すぐに就ける仕事を始めてみると良いでしょう。

派遣や単発のバイトは出勤の自由度が高いものが多く、自分の状況に合わせて働けます。就職活動の面接の予定がない日に単発のバイトを入れるといった働き方も可能です。

何もしなければ収入はまったく得られません。まずは1日でも仕事に出て「仕事をして収入を得る」という感覚を取り戻していくのがおすすめです。

無職からの転職を成功させるポイント

ここでは、無職からの転職を成功させるポイントを下記の3つに分けて解説していきます。

転職先の業界を絞り込む

転職先の希望業界がない場合は、まずは業界を絞り込みましょう。

志望する業界が決まると、以下のようなメリットがあります。

転職先を探す際は、自己分析をして「転職の軸を明確化して自分が仕事に何を求めているかを知る」「どのような業界が自分に向いているのかを考える」ことが大切です。

志望業界が決まったら、下記の方法を参考に業界研究をしていきましょう。

ちなみに、無職から逆転したいと考えている方は、未経験からでも転職しやすく高収入を得やすい業界を狙うのも手です。

必要なスキルを絞り込む

志望する業界・職種が決まれば、就職に必要なスキルもおのずと絞り込まれます。

就活前に必要なスキルが分かっていれば、効率的にそのスキルを習得または向上させることができるほか、面接などの場でも的確なアピールが可能です。

たとえば、転職先をIT業界に絞った場合は、以下のようなスキルがあると就活の際に有利に働きます。

特定のスキルが足りていないとわかった場合は、スクールに通ったり、独学で勉強して資格を取得したりといった方法でスキルを積み上げていけます。必要なスキルを短期間で磨いていきましょう。

複数の転職サイトやエージェントを活用する

就活の際は、複数の転職サイトやエージェントに登録し、可能性を広げることも大切です。

転職サイトやエージェントは、それぞれ求人数や専門性が異なります。

特定のサイトやエージェントだけに求人を出している企業も多いので、できるだけ志望業界・職種の求人には目を通した方が良いです。

また、転職の支援をしてくれるエージェントに在籍しているキャリアアドバイザーのスキルにも差があり、相性の問題も出てきます。上手くいかない場合は、一つのサービスにこだわらずに、ほかのエージェントとコンタクトをとってみましょう。

失業後の無職から再就職まで節約をして上手に乗り切ろう

貯金がないまま無職になってしまうと、すぐに生活は苦しくなります。3か月間生活できるくらいの貯金があれば、その間に就職活動をして、早期のうちに再就職できる可能性が高まります。

とはいえ、すぐに就職先が決まるとは限りませんので、無職のうちは節約も心がけましょう。

一番危険なのは、就職活動も節約もしないまま、長期間無職の状態でいることです。

そうならないように、ぜひ本記事の内容を参考に行動に移してみてください。

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