高卒でゲーム業界で働くには?未経験からの就職方法と難易度を解説

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高卒でゲーム業界で働くには?未経験からの就職方法と難易度を解説

  • 最終学歴が高卒でゲーム関連の会社に入社できるだろうか

  • ゲームが好きだから高卒・未経験だけどゲーム業界に入りたい

このように、高卒でゲーム業界を志望することについて疑問や不安を感じている方は、多くいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに高卒の方がゲーム業界に入るのは難しいといわれる場合もあります。しかし、職種選びや面接対策、資格・スキル取得などによって、高卒でゲーム業界に就職・転職することが可能です。

本記事では、高卒がゲーム業界に就職・転職をする際の現実やおすすめの職業を紹介します。また、高卒がゲーム業界に入る上で役立つ資格や、他業界で経験を積みたい人向けのおすすめの職種についても解説します。

ゲーム関係の仕事がしたい方は、ぜひ参考にしてください。

ゲーム業界に高卒で入社する難易度は高め

まずは、高卒でゲーム業界に入社する難易度の高さについて解説します。

ゲーム業界に入るための対策を考える意味でも、高卒がゲーム関係の会社に入社する難易度を確認しておきましょう。

高卒に限らず内定倍率が高い業界だから

ゲーム業界は学歴に関係なく内定倍率が高い業界なので、高卒に限らず入社する難易度は高めといえます。

東洋経済が算出した「入社が難しい有名企業ランキング」から、ゲーム関連会社の入社難易度をピックアップすると以下の通りです。

順位企業名入社難易度23年順位22年順位
44位バンダイナムコエンターテインメント61.38769
50位ソニーグループ61.15354
98位DeNA59.114878
113位任天堂58.8182161
122位バンダイ58.6124172
198位セガ57.1108121

参考:東洋経済「「入社が難しい有名企業ランキング」トップ200」(参照 2025-6-11)

このように、ゲーム会社のなかでも大手有名企業は特に入社が難しいです。就職希望者が多数おり、選考の足切りとして学歴フィルターを設けている企業も少なくありません。

一方、中小企業やベンチャー企業も内定倍率は高い傾向にありますが、大手有名企業より入りやすいことは確かです。ゲーム関係の仕事がしたい高卒の方は、まずは中小企業やベンチャー企業を選ぶ方法も1つの手といえます。

職種によっては特別なスキルや即戦力が求められるから

ゲーム業界では、CGデザイナーやサウンドクリエイターなど、業務内容が細分化されて職種別に採用募集が行われており、職種によっては特定のスキルがないと入社するのが難しい傾向にあります。

ゲーム業界の職種で求められる主なスキルは以下の表の通りです。

職種名必要なスキル
CGデザイナー・CG制作の知識
・制作ソフトの操作スキルなど
サウンドクリエイター・作曲スキル
・音楽理論の知識
・制作ソフトの操作スキルなど
プログラマー・プログラミングスキルなど

特に中小企業やベンチャー企業は、研修体制が整っていなかったり、教育コストをあまりかけられなかったりするケースが多いです。入社後にすぐ現場に入れる即戦力となる人材を求めているため、業界未経験だと入社難易度が高い傾向にあります。

競争率が高い分、学歴が不利になりやすいから

ゲーム業界も他の業界と同じく、就職の際に高卒は大卒と比較されやすく、なおかつ大卒の人のほうが採用されやすい傾向にあります。

とはいえ、ゲーム制作に直結するような大学や学部はそれほどなく、大卒者が新卒でゲーム業界に入社しても、即戦力になれるとは限りません。

しかし、学歴社会でもある日本は「大卒の時点で基本的な教養や社会的なマナー、知識を身につけている」「大卒者は基礎力が高い」というイメージを持つ人が多く、同じようなスキルや経験の場合、高卒よりも大卒のほうが採用されやすいのが現状です。

そのため、高卒者がゲーム業界の採用競争を勝ち抜くには、即戦力となれる能力や企業への貢献意欲など、自分を採用することで企業側が得られるメリットを積極的にアピールする点が重要となります。

高卒者がゲーム業界で就職する方法

ゲーム業界は、学歴に関係なく内定倍率が高く、即戦力が求められますが、高卒者でもゲーム業界に就職する方法はあります。

以下の方法をもとに就職活動をすれば、ゲーム業界で就職できる可能性が高まるでしょう。

技術職以外の職種で探す

特定のスキルが求められるプログラマーやCGデザイナーなどの専門性の高い仕事を選ばなければ、高卒未経験からすぐに働けるゲーム関連の仕事はたくさんあります。

学歴や経歴、スキルに自信がない場合は、ゲーム会社の営業や事務、ゲーム関連のコンテンツ運営などの仕事を選ぶのもポイントです。

また、一度ゲーム業界に身を置けば同業界での転職がしやすくなるので、ゲーム業界で技術職以外の職種を経験してから、開発に携わる職種にジョブチェンジするのも選択肢の一つです。

未経験OKの求人に応募する

ゲーム会社は即戦力を求めるケースが多いですが、未経験者を積極的に採用している求人もあります。

以下は、未経験からでもチャレンジしやすい職種の例です。

  • デバッガー
  • ゲームスクリプター
  • 開発アシスタント
  • プログラマー
  • カスタマーサポート
  • 営業職
  • 事務職

ただし、未経験者歓迎の求人は年齢が若い人のほうが採用されやすい傾向にあります。年齢を重ねて未経験からゲーム業界に挑戦したいという方は、業務に関連するスキルを磨いてアピールポイントを増やしましょう。

非正規雇用から正社員を目指す

ゲーム会社の正社員は即戦力が求められる傾向にあるため、まったくの未経験の場合は非正規雇用で実務経験やスキルを積んでから正社員を目指すのも1つの手です。

ゲーム業界は非正規雇用の募集が多く存在します。ひとまずゲーム会社に入社すれば、人脈を広げたり意欲をアピールしたりする手段ともなり得るので、とにかくゲーム業界で働きたい方は、まずは非正規雇用から始めるのも有効な手段なのです。

非正規雇用として募集している主な職種は以下のとおりです。

  • デバッガー
  • ゲームスクリプター
  • 3DCGデザイナー
  • 3Dモデラー
  • 開発アシスタント
  • カスタマーサポート
  • 事務

求人の数は少ないですが、エンジニアやキャラクターデザイナーなどを非正規雇用で募集している求人もあるので、希望職種がある場合は探してみてください。

スキルを身につけて就職する

高卒がゲーム業界で就職するためには、即戦力として活躍できるスキルを身につけておくことが重要です。

内定倍率が高い業界なので、他の求職者とスキルで差別化できなければ、希望職種への就職は難しいのが実情といえます。

ゲーム業界で就職する際には、プログラミング・デザインといった専門的なスキルや、商品の海外展開をする際に重宝される英語スキルなどが求められていることが多いです。これらのスキルを高めておくと、他の求職者と差をつけやすくなるでしょう。

ちなみに、ゲーム業界で即戦力として活躍するためのスキルを身につけるには、参考書・動画を活用して独学で学ぶ方法や、専門学校・スクールなどに通って学ぶ方法があります。

他の業界で経験を積んでから就職する

ゲーム業界では即戦力として活躍できる人材が求められている傾向が強いため、まずは他の業界で経験を積んでからゲーム関連の企業に就職するというのも1つの手です。

ゲーム業界でなくても、プログラミングやデザインといったゲーム業界で活かせる業務の経験を積める仕事はたくさんあります。

また、職種を問わずにゲーム業界で働きたいなら、ゲーム制作に関連したスキルが身につく仕事だけにこだわらずに、営業や広報として働くのもおすすめです。

たとえば、ゲーム会社にも営業や広報の部署があるので、身につけたスキルを活かせるとアピールできれば、ゲーム業界に転職できるチャンスがあります。

【番外編】学歴がネックになる場合は大卒資格を取ろう

ゲーム業界は大手企業であればあるほど、応募条件に学歴を設定する会社が増えます。特に誰もが知る有名企業は就職希望者が殺到するので、書類選考の際に学歴だけで足切りの選別をされるケースも珍しくはありません。

ゲーム業界に入るにあたって学歴がネックに感じているなら、思い切って大卒資格を取る方法もあります。

夜間大学や通信大学を選べば、本業やスキルの勉強などと両立できます。就職先の幅を広げたいなら、大卒資格を取ることも視野に入れてみてください。

ゲーム業界未経験でも目指しやすい職種7選

高卒者がゲーム業界に就職する場合、技術職以外の職種を探したり、未経験OKの求人に応募したりするといった方法があると紹介してきました。

ここからはさらに詳しく、ゲーム業界未経験でも目指しやすい職種を7つ紹介します。

デバッガー

デバッガーとは、仕様書と見比べながらゲームの試用版をプレイして動作確認をし、誤り(バグ)があればプログラマーに報告をする仕事です。

年収目安約450万円
主な勤務先・ゲーム制作会社
・派遣会社
・フリーランス
歓迎される資格・マイクロソフトオフィススペシャリスト
・C言語やJavaなど各プログラミング言語の資格
向いている人の特徴・ゲームが好きな人
・口が堅い人
・集中力がある人
・根気強い人

参考:indeed「デバッガーになるには」(参照 2024-1-4)

デバッガーは公表前のゲームをテストプレイするため、守秘義務を破らないことが前提になります。また、繰り返しテストプレイをする必要があるため集中力や根気強さが求められますが、ゲーム作品の品質を上げることに直結するため、やりがいを持って働ける仕事です。

学歴や経験に関係なく働ける求人が多く、最初は業務委託や派遣、アルバイトから始める人も多いです。プログラミング言語の知識やスキルがあると仕事の幅が広がります。

コンテンツの運営

ゲーム関連のコンテンツの運営は、ゲーム作品や攻略情報に関する記事・動画制作、SNS運用などを担当します。

年収目安約350万円~600万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
・Webサイト制作
・運営会社
・出版社
・フリーランス
歓迎される資格・マイクロソフトオフィススペシャリスト
・マーケティング
・ビジネス実務検定
・IMA検定
・SEO検定
・Web検定
向いている人の特徴・企画力がある人
・探求心や情報収集能力がある人
・コンテンツ制作やSNS運用のスキルがある人
・スケジュール管理ができる人

参考:転職会議「WEB編集・コンテンツ企画の年収まとめ (給料/平均年収/企業名などを集計)」(参照 2024-1-4)

どの業務も無資格・未経験でチャレンジできますが、コンテンツの閲覧数や売上を求められるので、企画力やマーケティングスキルが求められる仕事です。

また、ゲーム関連の雑誌や攻略本といった書籍を取り扱う出版社などでもWebコンテンツを作成しており、ゲーム制作会社とコンタクトをとれる会社に入社した場合は開発者に直接インタビューをするといった仕事もあります。

マーケティング

マーケティングは、市場調査や分析、プロモーションの企画立案、SNS運用などを担当します。

年収目安約350万円~800万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
歓迎される資格・マーケティング・ビジネス実務検定
・IMA検定
・ウェブ解析士
・マイクロソフトオフィススペシャリスト
向いている人の特徴・最新のトレンドを追い続けられる人
・コミュニケーション能力が高い人
・数字やデータに強い人
・論理的な思考ができる人

参考:duda「ゲーム(オンライン・ソーシャル)、マーケティング・商品企画・広告宣伝 の転職・求人検索結果」(参照2025-6-4)

ゲーム会社のマーケティングは、市場の動向やニーズ・トレンドを調査・分析し、ゲーム制作や広告の戦略を立てていきます。そのため、流行に敏感で数字に強く、物事を論理的に考えられる人におすすめの仕事です。

ゲーム会社のマーケティングの仕事は、業界の経験や資格の有無は問われないことが多いです。とはいえ、最近のゲーム会社のマーケティング戦略ではSNSの活用が欠かせないので、SNSやGoogle・Xなどの広告運用経験があると有利でしょう。

営業職

ゲーム会社の営業職は、自社の利益を上げるために、外部に自社が制作したゲーム作品を売り込んだり、宣伝したりする仕事です。

年収目安約300万円~600万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
歓迎される資格・マイクロソフトオフィススペシャリスト
向いている人の特徴・最新のゲーム技術やエンタメに触れるのが好きな人
・フットワークが軽い人
・コミュニケーションスキルがある人

参考:求人ボックス「ゲーム会社 営業の仕事・求人情報」(参照 2024-1-4)

ゲーム会社の営業職は、業界経験や資格の有無は問われません。ただし、ゲームに関連する仕事は応募者が多いため、営業の実務経験を重視している企業が多いです。

もちろん、なかには実務経験がない人を採用しているゲーム会社もあるため、根気強く求人を探してください。

営業職の給料は、企業規模や業務内容、自身の成績によって大きく上下します。頑張り次第では高収入を得られるので、ゲームを商材にして稼ぎたい方にぴったりです。

カスタマーサポート

カスタマーサポートは、ユーザーからの問い合わせに対応し、電話やWebチャット、メールなどで問題解決のサポートをする仕事です。

年収目安約300万円~500万円
主な勤務先・大手ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
歓迎される資格・マイクロソフトオフィススペシャリスト
向いている人の特徴・聞き上手な人
・論理的に考えられる人
・文章や言葉で正確な情報を伝えるのが得意な人
・忍耐強い人

参考:求人ボックス「カスタマーサポートの仕事の年収・時給・給料」(参照 2024-1-4)

ゲーム会社のカスタマーサポートは、ユーザーの問題・疑問の解消をおこなうため、ゲームの知識が必要です。とはいえ、基本的にはマニュアルがありますし、解決できない問題の場合は社内で開発現場に問い合わせることになるので、心配はいりません。

企業によっては、メールやチャットのみで問い合わせに対応する場合もあります。基本的なパソコンスキルと問い合わせ内容を正確に読み取る力、回答を文章で伝えられる力があれば、電話が苦手な人も気楽にチャレンジ可能です。

プロゲーマー

プロゲーマーとは、主にeスポーツなどのゲーム大会での優勝に向けて、ゲームをプレイすることで収入を得る仕事です。

年収目安約450万円~1,000万円
主な勤務先ゲームチーム所属
歓迎される資格特になし
向いている人の特徴・ゲームが得意な人
・向上心があり、努力し続けられる人
・体力がある人
・集中力がある人

参考:GAMEアカデミー専門部「プロゲーマーになるには?仕事内容や年収・資格について解説!」(参照 2024-1-4)

プロゲーマーは、個人やチームで練習をしながらゲーム大会の優勝を目指します。学歴やゲーム業界での経験、資格などは関係なく、実力さえあれば誰でもチャレンジできます。

収入源は主に大会の賞金、所属チームや企業所属による給料、スポンサー活動による契約料、ゲームのインターネット配信による広告収入などです。

大会の賞金やスポンサーによっては年収が1億円以上になるパターンもあり、ゲームが好き・得意な人にとって非常に夢のある仕事といえます。

ゲーム実況者・配信者

ゲーム実況者・配信者とは、ゲームのプレイ動画やゲーム関連動画を動画投稿サイトに投稿したり配信したりすることで、広告収入を得る仕事です。

年収目安約数万円~5,000万円
主な勤務先・フリーランス
・事務所所属
歓迎される資格特になし
向いている人の特徴・話すのが好きな人
・人を楽しませるのが好きな人

参考:GAMEアカデミー専門部「ゲーム実況者とは?始め方や仕事内容、気になる年収についても解説!」(参照 2024-1-4)

学歴や資格、ゲーム業界経験に関係なく誰でも気軽にチャレンジできるため、ゲームが好きで「有名になりたい」「一攫千金を狙いたい」「人を楽しませたい」と考えている方にぴったりです。

ただし、ゲーム実況者・配信者は基本的に収入が少なく、動画配信だけでは本業にできないケースも珍しくありません。

とはいえ、高い人気を獲得して動画再生数が伸びると、1,000万円以上の年収を得られる事例もあります。また、人気が出ると企業案件を持ちかけられ、収入源を増やせる可能性が出てきます。

ゲーム制作に関わる仕事12選

ゲーム制作に関わる職種にはどのようなものがあるでしょうか。

ここからは、ゲームの開発に直結する職種から、開発側ではないもののゲーム業界に関わることができる職種まで、ゲームが好きな人に向いている職種を12種類解説します。

まだ志望職種が定まっていない方や、これからゲーム制作のスキルを習得する意欲がある高卒の方はぜひ参考にしてください。

ゲームプロデューサー

ゲームプロデューサーとは、ゲーム開発プロジェクトの全体の指揮を執る仕事です。

年収目安約700万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
歓迎される資格・プロジェクトマネジメントアソシエイト資格
・基本情報技術者試験
・マイクロソフトオフィススペシャリスト
向いている人の特徴・マネジメントスキルがある人
・交渉スキルやプレゼンスキルがある人
・業界の幅広い知識がある人
・責任感がある人

参考:一般財団法人 デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ制作の先端技術応用に関する調査研究 報告書」(参照 2024-1-4)

ゲームプロデューサーは、ゲーム開発プロジェクトのための予算の確保や、プロモーション戦略の立案、出演声優のキャスティングなど、プロジェクト全体を統括することが仕事のため、非常に責任が大きい職種です。

社外との交渉もメインの業務で、コミュニケーションスキルや交渉スキルが必須です。しかし、その分やりがいと高収入のどちらも得られるメリットがあります。

ゲームプロデューサーになるには、まずゲームディレクターとして経験を積むことが基本となります。実務経験ゼロでいきなりゲームプロデューサーになれるわけではないため注意しましょう。

ゲームディレクター

ゲームディレクターとは、ゲーム開発の現場を管理・指揮する仕事です。

年収目安約500万円~600万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
歓迎される資格・プロジェクトマネジメントアソシエイト資格
・基本情報技術者試験
・マイクロソフトオフィススペシャリスト
向いている人の特徴・マネジメントスキルがある人
・リーダーシップがある人
・問題解決能力がある人
・企画力がある人

参考:一般財団法人 デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ制作の先端技術応用に関する調査研究 報告書」(参照 2024-1-4)

ゲームディレクターは現場のリーダーを務める仕事で、進捗管理や品質管理、開発現場への指示出しなど、ゲーム開発の全体的なマネジメントをします。また、企画や宣伝方針などにも携わることが多いです。

ゲームプロデューサーと似ていると思う人も多いですが、ざっくりいえばゲームプロデューサーは売上を含めたプロジェクトの責任者、ゲームディレクターはゲーム開発現場に特化した責任者であるという違いがあります。

ゲームディレクターになるには、まずはゲームプランナーとして経験を積むことが基本です。ゲーム開発の幅広い知識や責任が問われる職種なので、実務経験ゼロの状態ですぐに就ける職種ではありません。

ゲームプランナー(ゲームデザイナー)

ゲームプランナー(ゲームデザイナー)とは、ゲームの企画立案や基本構成の制作を担当する仕事です。

年収目安約500万円~550万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
歓迎される資格・ITパスポート
・基本情報技術者試験
・マイクロソフトオフィススペシャリスト
向いている人の特徴・豊かな発想力
・企画力がある人
・問題解決能力がある人
・プレゼンスキルがある人
・情報分析能力がある人

参考:求人ボックス「ゲームプランナーの仕事の年収・時給・給料」(参照 2024-1-4)

ゲームプランナーは、ゲームのコンセプトやテーマ、設定を考えながら、ゲーム制作の企画書・仕様書を作成することが求められます。そのため、クリエイティブな人や、アイデアをうまく企画書や仕様書に落とし込める人が重宝されます。また、トレンドを知るための情報収集能力や発想力、プレゼンスキルなどが求められる仕事です。

ゲームの土台づくりをする仕事なので、ゲーム好きな人にとってはかなりやりがいがある仕事ですが、未経験からいきなりゲームプランナーになるのは狭き門です。ゲーム制作に関する幅広い知識や経験が求められるため、派遣社員や契約社員としてプランナーのサポート業務を体験してゲーム制作の流れを把握してからの方が就職しやすくなります。

ゲームプログラマー

ゲームプログラマーとは、仕様書通りにゲームを動かすプログラミングをおこなう仕事です。

年収目安約400万円~500万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
・フリーランス
歓迎される資格・基本情報技術者試験
・C言語やJavaなど各プログラミング言語の資格
・Unity認定資格
・CGエンジニア検定
向いている人の特徴・専門スキルの取得が苦にならない人
・コミュニケーション能力がある人
・忍耐力がある人

参考:求人ボックス「ゲームプログラマーの仕事の年収・時給・給料」(参照 2024-1-4)

ゲームプログラマーはゲームを実際に形にする仕事なので「ゲーム制作に深く関わりたい」「ゲームを自分の手で作りたい」と考えている人におすすめといえます。

会社員として働くだけではなく、フリーランスとして場所や時間を問わず一人で働くことも可能です。ただし、ゲームプランナーや他のプログラマー、デバッガーなどの幅広いスタッフと連携を取る必要があり、コミュニケーション能力や協調性が求められます。

また、プログラミング言語や開発環境は現場次第で変わるので、常に新しいスキルや知識を身に付けることが苦にならない人が活躍できます。

キャラクターデザイナー

キャラクターデザイナーとは、ゲームの世界観に合わせたキャラクターを作る仕事です。

年収目安約400万円~500万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
・イラスト制作会社
・フリーランス
歓迎される資格・Illustrator®クリエイター能力認定試験
・Photoshop®クリエイター能力認定試験
・CGクリエイター検定
・色彩検定
向いている人の特徴・デッサン力がある人
・豊かな発想ができる人
・立体的な表現が得意な人
・最新のトレンドをつかめる人

参考:求人ボックス「キャラクターデザイナーの仕事の年収・時給・給料」(参照 2024-1-4)

キャラクターデザイナーは、人物のみならず服装や持ち物などのアイテム、モンスターやロボットといった多彩なジャンルのビジュアルを考える必要があります。

キャラクターデザイナーが生み出したキャラクターは、商品のパッケージや広告にも使用されます。作品の知名度や人気をダイレクトに左右する要素のため、やりがいはありますが責任も重い仕事です。

キャラクターデザイナーは、デッサン力や画力だけでなく、グラフィックソフトの操作スキルや想像力なども必須の仕事です。また、個性を出しながらも時代のトレンドに合ったデザインをするといった情報収集能力も求められます。

サウンドクリエイター

サウンドクリエイターとは、ゲームのイメージに合った楽曲や効果音を作る仕事です。

年収目安約400万円~500万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
・音響製作会社
・フリーランス
歓迎される・サウンドレコーディング技術認定
・映像音響処理技術者資格認定
・Pro Tools技術認定
・MIDI検定
向いている人の特徴・音楽や楽典に対する知識がある人
・作曲センスがある人
・豊かな発想ができる人

参考:平均年収「ゲームサウンドクリエイターの年収を詳しく解説!」(参照 2024-1-4)

サウンドクリエイターは、ゲームの企画書やディレクターなどの要望からイメージに合う音を作っていきます。ゲームのBGMや主題歌から効果音まで、基本的には少数精鋭で音を作るので一人に対しての責任が重いですが、音楽や作曲が好きな人にとっては非常にやりがいを感じられる仕事です。

必ずしも音楽大学や音楽系の専門学校を卒業する必要はありませんが、音楽理論や作曲の知識は必須です。また、音楽編集ソフトを使うため、ソフトの操作スキルも求められます。

ゲームスクリプター

ゲームスクリプターは、スクリプト言語を使って、ゲームプランナーやシナリオライターが書いた仕様書通りにキャラクターを動かしたり、エフェクトやレベルデザインの設定をしたりする仕事です。

年収目安約200万円~300万円
主な勤務先・大手ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
歓迎される資格・マイクロソフトオフィシャルスペシャリスト
・C言語プログラミング能力認定試験
・Java™プログラミング能力認定試験
向いている人の特徴・論理的に物事を考えられる人
・集中力がある人
・粘り強くコツコツとした仕事が得意な人

参考:Midworks「ゲームスクリプターとは?平均年収やゲームプログラマーとの違いについてご紹介!」(参照 2024-1-4)

作品が大作になればなるほど、仕様書が増え複雑な処理をミスなく設定することを求められます。イベントシーンの演出やバトルシステムの設定などに関われるので、ゲーム好きにとってはやりがいのある仕事といえるのではないでしょうか。

スクリプト言語やプログラミング言語に関する知識や経験があれば就職がかなり有利になりますが、特別な資格がなくても採用する企業もあるため、ゲーム開発の登竜門のような職種ともいわれています。

業務委託やアルバイトの求人も多く、とりあえずゲーム関連の仕事を経験してみたい方にもおすすめです。

シナリオライター

シナリオライターとは、ゲームのストーリーの構成やキャラクターのセリフ、テキストなどを考える仕事です。

年収目安約250万円~400万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
・編集プロダクション
・フリーランス
歓迎される資格・マイクロソフトオフィススペシャリスト
・マルチメディア検定
向いている人の特徴・文章力がある人
・豊かな発想ができる人
・協調性が高い人
・好奇心旺盛な人

参考:憧れクリエーターのお仕事図鑑「ゲームシナリオライターの年収、給料、給与」(参照 2024-1-4)

シナリオライターは、自分のセンスや発想力を活かしながらゲームの世界観を作り上げます。ゲーム好きな人や小説・文章などを書くことが好きな人にとっては、大きな充実感を得られる仕事です。

ほかのシナリオライターと協力してシナリオやテキストを作る場合もあるので、決められたルールに従ってテキストを作成する協調性を求められるケースもあります。

CGデザイナー

CGデザイナーとは、2Dや3DのCG技術を用いてゲームのキャラクターや背景などを作る仕事です。

年収目安約350万円~500万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
・映像製作会社
・フリーランス
歓迎される資格・Illustrator®クリエイター能力認定試験
・Photoshop®クリエイター能力認定試験
・CGクリエイター検定
・色彩検定
・画像処理エンジニア検定
向いている人の特徴・デッサン力がある人
・発想力がある人
・体力がある人
・新しい技術を習得するのが苦にならない人

参考:デジタルハリウッド株式会社「CGデザイナーの年収・月収は?年収アップの秘訣や平均年収を紹介」(参照 2024-1-4)

CGのリアルな立体感や臨場感といったビジュアル面のクオリティーは、作品の魅力を引き出す上で欠かせません。コツコツとした作業を積み上げて作品を作り終えたときは、かなりの達成感を味わえるでしょう。

CGデザイナーはCG制作ソフトを操作するスキルを磨くことはもちろんですが、よりリアルな立体表現ができるようデッサン力も求められます。また常に最新のCG技術を学ぶ必要があります。

UIデザイナー

UIデザイナーとは、ゲーム画面のレイアウトやボタン・アイコン・ゲージといった、ゲームプレイに関連するデザイン(UI)を制作する仕事です。

年収目安約500万円~600万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
・デザイナー会社
歓迎される資格・Illustrator®クリエイター能力認定試験
・Photoshop®クリエイター能力認定試験
・色彩検定
・ウェブデザイン技能検定
・Webクリエイター能力認定試験
向いている人の特徴・デザインの知識、スキルがある人
・プレイヤー目線で物事を考えられる人
・コミュニケーションスキルがある人

参考:求人ボックス「UIデザイナーの仕事の年収・時給・給料」(参照 2024-1-4)

ゲーム作品の評価は、キャラクターやストーリー、システムだけではなく、操作のしやすさや文字の読みやすさといったプレイのしやすさにも左右されます。

そのため、ゲーム初心者でもすぐにゲームにのめりこめるように快適に操作しやすいUIデザインを考えるUIデザイナーの仕事はかなり重要です。

作品の質を向上させるために重要な役割を果たすので責任は重いですが、ユーザビリティを意識したデザインができる人にとっては充実感を持って働ける仕事といえます。

3Dモデラー(3Dデザイナー)

3Dモデラー(3Dデザイナー)とは、2Dでデザインされたキャラクターや背景などを立体的な3Dで制作(モデリング)する仕事です。

年収目安約300万円~500万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム制作会社
・CG制作会社
・アニメ制作会社
歓迎される資格・CGクリエイター検定
・CGエンジニア検定
・色彩検定
向いている人の特徴・立体表現が得意な人
・デッサンが得意な人
・最新のスキルを身に付けることが苦にならない人

参考:デジタルハリウッド株式会社「3DCGクリエイターになるには?3DCGクリエイターの仕事内容&年収」(参照 2024-1-4)

3DモデラーはCGデザイナーと似ている部分もありますが、3Dモデラーは3DCGの制作のみを担当します。立体表現力やデッサン力がある人が重宝されます。

また、企業や持っているスキルによってはモデリングだけでなく、CGを動かすアニメーションをつけたり、リアルな質感を与えるテクスチャリングやライティング、制作したCGを映像になるように変換するレンダリングといった分野を総合的に担当したりすることもあります。

ローカライザー

ローカライザーとは、ゲーム作品の他言語への翻訳やその国の法律や文化に合うように演出の変更などをおこない、作品を海外仕様にする仕事です。

年収目安約550万円
主な勤務先・ゲームメーカー
・ゲーム翻訳会社
・翻訳メーカー
歓迎される資格・TOEIC、中国語検定などの言語に関連する資格
・翻訳実務検定、ビジネス通訳経験、知的財産翻訳検定などの翻訳関連の資格
向いている人の特徴・語学力が高い人
・ゲームの世界観に沿える文芸的な翻訳が得意な人
・翻訳する国の文化や習慣に詳しい人
・ゲームの知識がある人

参考:求人ボックス「ゲーム ローカライズ求人情報」(参照 2024-1-4)

ゲーム市場は世界中で拡大を続けており、それに合わせてローカライザーの需要も高まっています。

ローカライザーの仕事は、単にゲーム作品の翻訳を担当するだけではありません。翻訳する国ではタブーとされている文化や習慣に合わせてセリフや演出を変更することも必要です。そのため、ネイティブ並みの語学力を身につけており、なおかつ海外の文化や習慣に精通している人材が求められます。

翻訳業務が未経験の場合、いきなりローカライザーになるのは難しいですが、ゲーム会社の言語品質管理部門などでサポート業務から始めるのがおすすめです。

他業界で経験を積みたい人向けのおすすめ職種4選

ゲーム業界は未経験からの就職が難しく、他業界で経験を積むのも1つの手だとお伝えしました。

ここでは、実際に他業界で経験を積む際におすすめの職種を4つ紹介します。

営業職

営業職は、自社の商品やサービスを顧客に売り込む仕事です。学歴や経験を問わない求人が多く、高卒・未経験の方もチャレンジしやすい職種といえます。

そして、営業職は、固定給にプラスして個人の売上次第で追加報酬を得られる「インセンティブ制度」を設けている企業が多く、契約さえ取れば高収入を目指しやすい仕事です。努力次第では年収1,000万円を超えるのも夢ではありません。

営業の仕事で経験を積めば、ゲーム会社の営業職にキャリアチェンジしたり、コミュニケーション能力を活かしてほかの職種に挑戦したりすることも不可能ではありません。

高収入とコミュニケーション能力のどちらも手に入れたい高卒の方は、まず営業職として就職するのもありでしょう。

プログラマー

プログラマーは、プログラミング言語を使ってシステムやアプリケーション、ソフトウェアを作る仕事です。

プログラミング言語は多数存在しますが、まずは一つのプログラミング言語を学べば、ほかの言語も習得しやすくなります。また、ゲーム業界のプログラマーに転職するという道も開けます。

「ゲーム業界ではプログラマー以外の職種に就きたい」と考えている方も、プログラミングスキルを身につけておいて損はありません。プログラミングスキルがあると、ゲームの開発現場でプログラマーに具体的に指示ができたり、開発現場とスムーズに連携を取れたりするメリットがあるからです。

ゲーム業界のどの職種を希望している場合でも、プログラミングスキルがあることはアピールポイントになります。ゲーム業界への転職を有利に進めたい方は、プログラマーとしてIT企業に就職するのがおすすめです。

Webデザイナー

Webデザイナーは、企業や個人などのクライアントから依頼されたWebサイトのデザインを制作する職種です。

Webデザイナーからゲーム業界に転職する場合、ゲームのプロモーションの広告制作などで、身につけたスキルを活かせます。また、ゲーム内のUI制作などでも、Webデザイナーのスキルが活かせるため、ゲーム作りに直接関わることもできるかもしれません。

自分の制作したWebサイトをポートフォリオとして提出することもできるので、ゲーム業界への転職も有利になるでしょう。

Webデザイナーはデザインを通して自分のアイデアを形にすることにやりがいを感じる人や、クライアントの要望や状況に合わせて柔軟な対応ができる人におすすめです。

SNSマーケター

SNSマーケターとは、Instagram、X、TikTokなどのSNSを運用して、商品やサービスのマーケティング活動をおこなう職種です。主な仕事は、ゲームのファンを獲得するために、フォロワー数を増やしながらSNSを使って情報発信をすることです。

最近はゲーム会社でもSNSを活用したマーケティングが重要視されており、SNSマーケターの求人が増加しています。そのため、他業種のSNSマーケターとしてスキルを磨けば、ゲーム業界でSNSマーケターとして就職できる可能性が上がります。

最新のトレンドを追うのが好きな人や、データを分析して論理的に施策を立てられる人におすすめの職種です。

ゲーム業界で求められる能力

ゲーム業界で求められる能力を理解してその能力を伸ばしていけば、ゲーム業界で就職できる可能性が高まります。

ここでは、ゲーム業界で求められる能力ごとになぜ求められているのかについても解説します。

専門的な知識やスキル

原則としてゲーム業界で働くには、職種に応じた専門的な知識やスキルが求められます。

特にプログラミングやCG制作などに関連する知識や資格を身につけると、即戦力のアピール要素として活用しやすいです。

プランナーやデザイナーなどの場合は、必ずしもプログラミングの知識は必須ではありません。しかし、知識を習得しておくと、プログラマーへ的確な指示ができたり的を射た提案ができたりするので、活躍の幅を広げられるメリットがあります。ある程度勉強しておくとゲーム会社への入社意欲をアピールできます。

ゲーム業界で働きたい場合は、ゲーム制作に関する知識やスキルを幅広く習得しておいて損はありません。

コミュニケーション能力

ゲーム業界で働くには、コミュニケーション能力が要求されます。

ゲーム制作の現場は、プロデューサーやデザイナー、プログラマーなど多様な職種のスタッフが協力して1つの作品を作り上げるチームワークが基本です。

そのため、周囲の人とスムーズにコミュニケーションを取れる能力があると、ゲームづくりで大いに活躍できます。

協調性や相手の気持ちを察する能力、信頼関係を築ける能力をアピールするのも大事です。ゲーム制作がチームワークであることを意識しながら、周囲と協力して円滑に仕事ができる点も長所としてアピールしてみてください。

情報収集能力

利益を上げるためのゲームづくりでは、トレンドに合った作品を作ることも求められます。

ゲーム会社が成長するためには、ユーザーのニーズを満たして評価される作品を制作するのが何よりも重要ですが、ユーザーのニーズは常に変化します。そのため、ユーザーのニーズや業界のトレンドを知るための情報収集能力や分析能力がある社員を求めているゲーム会社も少なくありません。

現在のゲーム市場は国内外にまで広く拡大しており、世界中のニーズやトレンドを知る必要があります。また、ゲームに関する技術の進化も著しいので、幅広く情報を集め、何が重要なのかを見極めるスキルが重宝されます。

ゲーム業界への就職に役立つ資格

就職・転職の際にゲーム関連の会社での実務経験がない場合、業務にかかわる知識やスキル、資格をいかに取得しているかをアピールすることが重要です。

志望職種が専門的なスキルや資格を必要とする場合は、なるべく職種に関連のある資格を取得するべきですが、ここでは高卒の方がゲーム関係の仕事に挑戦する際に比較的どの職種でも有利になりやすい資格を紹介します。

ITパスポート試験

ITパスポート(通称「iパス」)は、ITに関する基礎的な知識を証明できる国家資格で、ゲーム業界でも幅広い職種で役立ちます。

試験は「ストラテジ系(経営全般)」「マネジメント系(IT管理)」「テクノロジ系(IT技術)」の3つの分野から出題されます。

試験時間120分
出題形式四肢択一式
出題数100問(1,000点満点)

参考:ITパスポート試験「試験内容・出題範囲」(参照:2025-6-5)

近年のゲームはオンラインに対応しているものがほとんどで、ゲームプログラマーになるためには、ネットワーク関連の知識が必須レベルです。ITパスポートはITの基本的な仕組みや知識をまんべんなく習得できるので、プログラマーの職種を希望しているなら最初に取得する資格としておすすめです。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITの基本的な知識とスキルを持っていることを証明する国家資格です。情報技術者に向けた試験なので、ゲーム業界をはじめとしたIT業界への就職や転職に役立ちます。

「科目A試験(午前試験)」と「科目B試験(午後試験)」に分かれており、科目AはITに関する問題全般、科目Bは「情報セキュリティ」「データ構造およびアルゴリズム」を中心とした問題が出されます。

試験時間科目A:90分
科目B:100分
出題形式科目A:多肢選択式(四肢択一)
科目B:多肢選択式
出題数科目A:60問
科目B:20問

参考:独立行政法人情報処理推進機構「基本情報技術者試験」(参照 2024-1-4)

ITの知識はゲーム開発業務を志す場合は必要不可欠なので、ゲームづくりに携わりたいと考えている方は取得しておきましょう。

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、ITに関する高度な知識とスキルを持っていることを証明する国家資格です。基本情報技術者試験と比べて内容が難しく、合格率も低いですが、就職や転職において高く評価されるメリットがあります。

午前試験ではITに関する問題全般が出題されますが、午後試験では解答する問題を自分で選べるので、ある程度分野を絞って勉強できます。

試験時間午前試験:150分
午後試験:150分
出題形式午前試験:多肢選択式(四肢択一)
午後試験:記述式
出題数午前試験:80問
午後試験:11問(解答数は5問)

参考:独立行政法人情報処理推進機構「応用情報技術者試験」(参照 2024-1-4)

ゲーム会社の採用面接をより有利に進めたい方や、ITの応用的な知識やスキルを磨きたい方は、応用情報技術者試験の取得を視野に入れてみてください。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)は、WordやExcel、PowerPointなどのオフィス製品のスキルを証明できる資格です。

特にゲーム業界への就職に役立つのはExcelの試験です。

試験は「マルチプロジェクト形式」という出題形式で、5個〜10個の小さなプロジェクトで形成されます。プロジェクトは簡単にいえばExcelファイルのことで、そこに1〜7問程度の小問が用意されており、指示された操作を行っていきます。

試験時間50分
出題形式マルチプロジェクト
出題数

参考:MOS公式サイト「Excel 365(一般)」(参照:2025-6-6)

Excelは、ゲームプランナーがゲームのマスターデータを入力する際に使用したり、デバッカーがチェックリストを作成する際にも使用されたりなど、ゲーム業界で使用する機会が多いです。特にIF関数やVLOOKUP、ピポットテーブルなどの知識が重宝されます。

TOEIC

TOEICとは、英語のコミュニケーション能力を測定できるテストです。TOEICにはいくつか種類がありますが、一般的には「TOEIC Listening & Reading Test」をTOEICと呼ぶことが多いです。

試験時間リスニング:45分
リーディング:75分
出題形式リスニング:マークシート
リーディング:マークシート
出題数リスニング:100問
リーディング:100問

参考:IIBC「TOEIC® Listening & Reading Test」(参照 2024-1-4)

TOEICの結果は合否ではなく、990満点のスコアで表示されます。一定以上のスコアを獲得できると、就職・転職で高く評価される資格です。

ゲーム市場は世界中に拡大しており、英語を使う機会は今後ますます増えていくと予想されます。また、プログラミング言語自体が英語であり、なおかつ最新技術は英語で発表されるケースが多いです。

そのため、業務をスムーズにこなす意味でも、TOEICの勉強を通じて英語スキルを磨いておいて損はありません。

ゲーム制作に役立つスキルの磨き方

ゲーム制作に役立つスキルは、独学か、専門学校やスクールなどに通って磨くことができます。

それぞれメリット・デメリットがあるので、自分にあった方法でゲーム制作に役立つスキルを身につけましょう。

独学で学ぶ

独学でゲーム制作のスキルを磨く方法は主に以下の4つです。

  • 書籍や動画を参考に学習する
  • 実際にゲーム開発で使われているツールを使用して学習する
  • ゲーム開発会社にアルバイトとして入社する
  • ゲーム開発のセミナーに参加する

独学のメリットは、学費や通学の時間をかけずに学べることです。自分のペースでスキルを磨けるので、働きながらの学習も両立しやすいでしょう。

一方で、スキル習得の仕方や勉強スケジュールなどを自分で決めるため、好きな分野ばかりを学んでしまうと、知識に偏りが出てしまうこともあります。また、分からない部分があっても、すべて自力で解決する必要がある点もデメリットといえるでしょう。

専門学校やスクールで学ぶ

専門学校やプログラミングスクールなどのサービスを利用してスキルを磨くのも手です。

必要なスキルを効率的に学べるカリキュラムに沿って、プロの講師に指導してもらえるので、専門性が高い実践的なスキルを身につけやすいです。また、専門学校やスクールによってはゲーム会社とのコネクションをもっていたり、就職サポートがあったりする点もメリットといえます。

一方で、専門学校やスクールに通う場合は、学費と通学時間の確保が必要です。特に学費は、専門学校に通う場合は卒業までの2年間で約300万円、プログラミングスクールは1~3か月で22万円ほどが相場です。

学費の支払いが難しいという方は、短期で高収入を期待できるナイト系の仕事をして資金を貯めるのもありです。ナイト系の求人を取り扱っているメンズバニラは、すぐに始められる仕事がそろっています。

ゲーム業界の転職・就職対策

ここでは、高卒でゲーム業界に転職・就職する際の対策方法を解説します。

ゲーム業界の採用状況をふまえてしっかり対策をすることで、入社後のミスマッチが防げるだけでなく、他の求職者と差をつけるアピールもしやすくなります。

転職・就職を有利に進める上で重要なので、確認しておきましょう。

自分の得意・不得意を考慮し職種を選ぶ

まずは自分が持っているスキルや資格、得意・不得意、ゲーム業界で興味がある分野などを整理するために自己分析をおこないましょう。

自己分析で自分の強みや弱み、仕事を通して実現したいことなどを把握すると、ゲーム業界のどの職種が合っているのかが見えてきます。

そして、自己分析ができたら、業界分析を進めていくのがおすすめです。

ゲーム業界の職種ごとに求められる業務内容やスキルの違いなどを把握しないままに転職・就職すると、思うように活躍できなかったり、入社前とのギャップを感じてしまったりして早期離職につながる可能性が高まります。

自己分析と業界分析の二軸で、入社後のミスマッチを防ぐようにしましょう。

希望職種に応じてポートフォリオを作成する

ゲーム業界の採用では、自身の実績をまとめた作品集であるポートフォリオの評価で、面接に進めるかどうかが決まる場合も珍しくはありません。

ポートフォリオのクオリティが高ければ、たとえゲーム業界未経験であっても転職・就職できるチャンスがあるので、時間をかけて丁寧に作成しましょう。

また、ポートフォリオは応募する会社や職種に合わせて内容やまとめ方を調整することも大切です。希望職種に合わせてポートフォリオを作成しないと、マイナスな評価をされてしまう可能性があるので注意しましょう。

ゲーム業界の職種ごとに必要なポートフォリオの一例は以下の通りです。

  • ゲームプランナー:ゲームの企画書
  • プログラマー:自主制作ゲームの仕様書
  • デザイナー:キャラクターやアイテムのデッサン、UI、ロゴ、パッケージデザイン

自己PRは貢献できることをロジカルにまとめる

自己PRは、ただ単に自分のアピールポイントを伝えれば良いというわけではありません。採用担当者が「自分のスキルや経験が応募先企業でどのように役立つのか」を具体的に想像できるように伝えることが大切です。

ゲーム会社ごとに社員に求める人物像が異なるため、なぜ自分が応募先企業に合っているのかをわかりやすく論理的にアピールする必要があります。

自己PRで論理的にアピールする際は「PREP法」を活用するのがおすすめです。PREP法では、以下のような構成で伝えたい内容を組み立てます。

  1. 結論:Point
  2. 理由:Reason
  3. 具体例:Example
  4. 結論:Point

PREP法をベースに自己PRを伝えると、採用担当者が内容を理解しやすくなり、自分の魅力が伝わりやすくなります。

志望動機は業界や企業、自己分析をもとにまとめる

志望動機は、業界・企業・自己分析をした結果をもとに作成しましょう。

ゲーム業界にはゲームが好きな人がたくさん集まります。そのため、「誰よりもゲームが好き」というアピールだけでは、周りの人に埋もれてしまい、応募企業へ入社したいという意欲があまり伝わりません。

自己分析や業界分析をして自分ならではの強みやエピソードを志望動機に入れると、オリジナリティが出て、他の志望者との差別化が図れます。さらに、ゲームをプレイすることだけではなく、ゲームづくりに対する意欲の高さもしっかり面接官に伝えましょう。

また、志望動機は、自己分析と業界研究をしたあとに職種選びと並行する段階で作成しておくと、内容に一貫性が生まれやすくなります。

ゲーム業界に強い転職エージェントを活用する

ゲーム業界に強い転職エージェントを活用すると、就職活動を効率的に進められる可能性が高いです。

ゲーム業界の知識が豊富なエージェントが、あなたの経験や希望にあわせて、マッチ度が高い企業を紹介してくれます。

また、履歴書・職務経歴書の添削や、面接の日程調整などもおこなってくれるので、働きながら転職活動する方にとっても、心強いサポートになるでしょう。

転職エージェントごとに得意な業種や、取り扱っている求人が異なるので、希望する職種に強い転職エージェントを見つけるのがポイントです。

ここでは、ゲーム業界に強い転職エージェントを3社紹介します。

転職エージェント名ゲーム業界に対する強み
ギークリー希望の職種への転職成功率95%
ワークポート「未経験可」の求人も取り扱っている
Green企業と直接やりとりができる

高卒でゲーム会社を目指す際の注意点

高卒でゲーム会社の就職を目指す際に注意しておくべき点があります。

具体的に何に注意すれば良いのかを見ていきましょう。

ゲーム会社は離職率が高い傾向にある

ゲーム会社は学歴に関係なく離職率が高い傾向にある業界です。ゲーム会社の社員が離職をする理由は主に以下が挙げられます。

  • 残業や休日出勤が多い開発現場が珍しくないため
  • 担当していたゲームの開発プロジェクトが終了したため
  • 会社の方向性が変わり、作りたいゲームを作れなくなったため
  • 自分のキャリアアップのため

離職理由には、ポジティブなものだけではなくネガティブなものもあります。

「せっかくゲーム業界に就職したけど思っていた環境と違ったから離職したい」とならないよう、業界や企業の情報収集を念入りにおこなうようにしてください。

ベンチャー企業が多いので自力での成長が不可欠

ゲーム業界は比較的若い業界のため、ベンチャー企業が多いです。

若手人材の育成まで手が回らず即戦力を求められる傾向も強いので、スキルなし・経験なしの高卒が入社した場合、思うように仕事ができず「自分は向いていないかも」と悩んでしまうケースもあります。

専門学校や大学などで専門スキルを学んでいない高卒者の場合は、自分でスキルを積み上げて成長していこうという意識が人一倍ないと、ゲーム業界で生き残っていくのは難しいといえます。

ゲーム関係の仕事についての疑問を解消

ゲーム関係の仕事についてまだ不安や疑問を抱いている方もいるでしょう。

最後に、よくあるゲーム関係の仕事に対しての疑問にお答えします。

ゲーム会社への就職は大卒が有利?

一般的に、採用までの競争倍率が高い企業は、応募条件に「専門卒以上」「大卒以上」といった学歴を指定しているケースが少なくありません。

ゲーム業界は実務経験やスキルを重視する会社が多いので、即戦力となれる人材ならば学歴に関係なく就職できる場合もあります。ただし、ゲーム業界であっても、大手企業では特別なスキルを持たない限り、大卒でないと転職が難しい傾向にあるといえます。

高卒でゲーム会社に入社するなら、まずは関連スキルや知識の習得を最優先にして、高卒でも応募可能な求人を出している中小企業やベンチャー企業を狙うのがポイントです。

もちろん、学歴で判断せず、ポテンシャル(将来性)を見て未経験者を積極的に採用するゲーム会社もあります。「最終学歴が高卒だから」「実務経験やスキルがないから」と諦めず、まずは根気強く求人を探してみてください。

文系でもゲーム会社に就職できる?

文系出身でもゲーム会社に入社できます。特に、以下のようなプログラミングやCG制作といったIT技術に直接関わらない職種は、文系だからといって不利になることはありません。

  • ゲームプランナー
  • シナリオライター
  • ローカライザー
  • カスタマーサポート
  • 営業職
  • 事務職

また、なかには自力でスキルを積んでゲーム会社に入社する文系出身者もいます。どうしてもゲーム開発の部署に入りたい場合は、独学でスキルを学んだり、アルバイトでスキルを積み上げて正社員登用を狙ったりするやり方もあります。

ゲームをプレイするだけの仕事は存在する?

ゲームをプレイするだけの仕事は、基本的にゲーム会社のなかにはありません。ただし、以下のように、ゲームプレイを通して収入を得られる仕事はあります。

  • デバッガー
  • プロゲーマー
  • ゲーム実況者

ゲーム会社で働けるデバッガーは、雇用形態は正社員よりもアルバイトが多いので、スキマ時間で働きたい方に向いています。ただし、不具合を見つけるのが業務なので、ゲームをただプレイするのではなく、バグの報告をするための集中力や注意力が求められる仕事です。

プロゲーマーはゲームの腕で収入を得る仕事なので、ゲームスキルを上げて稼ぎたい方に向いている仕事です。また、ゲーム実況者はゲームスキルと同時にトークスキル、動画編集スキルが求められるものの、今すぐチャレンジ可能です。

プロゲーマーやゲーム実況者で稼げる人は一握りですが、腕前や人気によっては夢のような高収入を得られます。ゲームが得意な人や稼ぎたい人にとっては魅力的な仕事といえるでしょう。

ゲームが好きという気持ちがあればゲーム会社で活躍できる?

ゲーム会社に就職する上で、ゲームが好きという情熱はもちろん大切です。好きなことを仕事にできれば、とことん質にこだわって良い作品を作れる可能性が高いので評価されやすいですし、やりがいも感じられます。

また、競合企業が作っている最近のゲームに触れることで、新しいアイデアが生まれる場合もあります。プライベートで毎日ゲームをする必要はありませんが、ゲーム関連の仕事をするならゲームが好きでよく遊ぶという要素は必要不可欠といえます。

ただし、ゲームが好きという気持ちだけでは、ゲーム会社への就職は難しいですし、ヒットする作品も作れません。

ゲーム制作は、目まぐるしく変化するニーズやトレンドに対応し、常に最新技術のスキルを学ぶ姿勢が必要です。また、クリエイティブ職はセンスも大切になってくるので、いくら頑張っても世の中で売れる作品が作れないといったケースもあります。

ゲーム会社に就職するには、ユーザー目線で仕事をする心構えや、常にスキルやセンスを磨くための意識を持つようにしましょう。

高卒でもゲームに関わる仕事に就くことはできる!

今回は、最終学歴が高卒の方がゲーム関係の仕事に就けるのか、そしてゲーム業界に入るためのコツなどについて解説してきました。

改めてポイントをまとめます。

  • 高卒でゲーム関係の会社に就職・転職することは可能
  • 高卒がゲーム業界に入るためには「関連するスキルや資格を習得する」「非正規雇用で経験を積む」「未経験OKの求人を選ぶ」「技術職以外を選ぶ」「専門学校に通う」などがある
  • 他の業界で経験を積んだり、専門学校に通う資金を稼いだりしてからゲーム業界に転職する方法もある

資格やスキルの習得、適切な企業・職種選びをすれば、高卒でゲーム業界に入ることは可能です。

「ゲームが好き」「ゲーム関連の仕事がしたい」という高卒の方は、今回紹介した内容を参考にしながら就職活動・転職活動をしてみてください。

ネクスト編集部

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ネクスト編集部

メンバニ公式メディアのネクスト編集部。最終学歴が高卒・中卒(18歳以上高校生不可)の転職先を探している男性に向けたお役立ち情報を発信しています。

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