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中卒でも大工の仕事ってできるのかな
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中卒から大工になった人はどんなキャリアを積んでいるんだろう
このように、大工への就職・転職を検討している中卒者に向けて、大工の求人探しの方法やキャリアパスを解説します。
大工として活躍するためには、確かな技術力と豊富な経験が必要ですが、学歴不問の求人も多数出ており、中卒者も就職・転職できる職業です。
大工に向いている人や向いていない人の特徴、中卒で大工になるメリット・デメリットなど詳しくご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
中卒の仕事探しなら大工がオススメ!
中卒者に大工の仕事がおすすめの理由は以下のとおりです。
- 大工になるのに資格や特別な経験は不要
- 学歴・年齢不問の求人が多数掲載されている
- 学歴を問わずキャリアアップできて高収入を目指せる
大工とは、主に木造やコンクリートなどさまざまな建物の建築・修理を行う職人のことです。
大工の仕事内容は、設計図をもとに建築に必要な材料の加工、建物の骨組みの組み立て、建築や修理など多岐にわたります。
大工は、特別な資格がなくても始められる職業です。さらに、学歴や経験を問わない採用基準を設ける企業が多く、中卒から大工として働く人も多数います。
大工になると、まずは「見習い」として、現場で先輩大工の指導のもとで働き、大工の仕事をするうえで必要な知識と技術を習得していきます。ある程度の実務経験を積んだ後は、建築現場の職人たちのリーダー役にあたる「棟梁(とうりょう)」として、施工の進捗管理や職人たちの勤怠管理なども担います。
さらに、大工として一人前と言えるレベルまで知識や技術を身につけた場合、独立して一人親方になったり、現場監督や建築士といった建築に関する職業へのキャリアアップを目指せたりできるので、自分の頑張り次第で高収入を得るのも可能です。
このように、建築業界における大工の仕事は、中卒者も含めてチャレンジしやすく、なおかつキャリアアップも狙える環境が整っているのが特徴です。
大工の学歴内訳
先述した通り、大工は学歴や特別な資格が問われない職業ですが、実際に大工として働いている中卒者は、全体でどのくらいの割合を占めているのでしょうか。
大工の学歴内訳は以下の通りです。
学歴 |
割合 |
高卒未満(中卒含む) |
16.4 % |
高卒 |
58.2 % |
専門学校卒 |
13.4 % |
高専卒 |
1.5 % |
大卒 |
14.9 % |
その他 |
13.4% |
就職者数を学歴別で見た場合、多くの職種では、他の学歴と比べて中卒を含む高卒未満の就職者数がかなり少ない傾向にあります。職種によっては、中卒を含む高卒未満の人の割合が0%になるケースも珍しくありません。
しかし、大工の場合、中卒を含む高卒未満で就職した人の割合が16.4%で、高卒に次いで2番目に高い数字となっています。そのため、大工は中卒者も活躍できる仕事と言えます。
中卒で大工を目指すならどんな求人がねらい目?
中卒で大工を目指すなら、以下の特徴がある求人を狙うのがおすすめです。
- 学歴不問の求人
- 未経験OKの求人
- 「大工見習い」と記載している求人
未経験から大工として働く場合、工務店かハウスメーカーへの就職が一般的です。応募する際は、「学歴不問」「未経験OK」の求人から探しましょう。
また、「大工見習い」を募集している企業は、未経験者の受け入れ体制が整っている傾向があります。先輩大工による親切丁寧な指導を受けられるのはもちろんのこと、建築関係の資格取得の支援をはじめ、入社後のサポート体制が充実しているのが魅力です。
ただし、大工見習いと記載する求人の中には、アルバイト・パートの勤務形態で募集している企業もあるので、正社員での就職を希望している方は注意してくださいね。
中卒で大工になったあとのキャリアパス
大工として多くの経験を積みながら自身の腕を磨くことで、携われる業務の数も増えていくと同時にキャリアパスの選択肢も広がります。
ここでは、大工になったあとの代表的なキャリアパスを3つご紹介します。
- 独立して一人親方になる
- 現場監督を目指す
- 建築士を目指す
大工の経験を活かしてどんなキャリアパスが狙えるのか知ったうえで、あなたの希望や適性に当てはまる方向性はどれなのか判断していきましょう。
キャリアパス①独立して一人親方になる
大工のキャリアパスとして、ある程度の経験を積んだ後、独立して一人親方になることが挙げられます。
- 一人親方とは
- 労働者を雇用せずに、自分自身もしくは家族・身内だけで事業を営む人を指し、個人事業主に該当します。
一人親方になると、自ら案件を受注したり単価の交渉したりできるようになるため、案件次第で企業に属する大工より高収入が得られるのがメリットです。
また、一人親方は従業員を雇わないので、人件費や人材に関わる経費が発生しないのも大きな魅力と言えます。
ただし、開業準備や売上の管理、案件獲得のための営業活動なども全て自分で対応しなくてはなりません。
建設会社や工務店に知り合いがいれば、独立後も依頼してくれたり仕事を紹介してくれたりする可能性もありますが、あらかじめ十分な人脈を作ってから独立しない限り、十分な仕事量を確保できず収入が不安定になってしまいます。
営業活動の一環として、建設業界の交流会やマッチングサービスなどで案件をもらえそうな企業を探す方法もあるものの、安定した収入を確保するためには、独立前に人脈を築いておくのに越したことはありません。
将来的に一人親方として独立を視野に入れている方は、見習いの時期にスキルだけでなく人脈作りにも力を入れておきましょう。
キャリアパス②現場監督を目指す
現場監督は現場全体のマネジメントをするポジションで、大工からのキャリアアップにおすすめです。
現場監督の主な仕事内容は以下の通りです。
- スケジュール管理:工期内に施工を完了させるために進捗管理を行う
- 品質管理:クオリティの高い建物を建築するために各工程の品質を確認する
- 安全管理:作業員が安全に業務を行える環境を維持する
- 原価管理:顧客が提示した予算内に希望通りの建物を完成させる
具体的な業務内容は、各工程のスケジュール調整、資材の手配、業者との打ち合わせ、作業員の指導、実行予算の作成など多岐にわたります。
このように、さまざまな業務をこなす必要がある現場監督は、大工の仕事を含め建築に関する知識を一通り理解しておかないと難しい職業と言われています。
大工をはじめ現場に携わる多くの作業員を取りまとめるうえで、丁寧なコミュニケーションは欠かせません。
自分より経験豊富な年上の作業員に指示出しするケースも珍しくない中、大工出身の現場監督は、職人やその他の作業員の気持ちが汲み取れるので、信頼されやすい傾向があります。
実際に、大工から現場監督へ転職する人や大工兼現場監督として活躍する人が多いです。
責任の大きい仕事ですが、現場監督になれば大工以上の高収入を目指せるので、キャリアパスの選択肢の一つとして検討してみてください。
キャリアパス③建築士を目指す
大工から建築士を目指すキャリアパスもあります。
建築士とは、建築の設計や工事管理を担う技術者を指し、国家資格にあたります。主に、顧客から建物の要望をヒアリングして施工図や予算に合った見積もりを作り、建築現場で図面通りに工事が進んでいるかどうかの確認を行います。
建築・修理や構造部分の骨組みの組み立てをメインに行う大工とは異なり、建築のトータルケアを行うのが建築士の役目です。
建築士になるためには、建築士試験に合格して免許の取得が必要です。建築士は、「一級建築士」「二級建築士」「木造建築士」の3種類があり、ほとんどの人は設計できる建物の構造や規模に制限がない一級建築士を目指す傾向にあります。
中卒の大工が一級建築士試験を受けるためには、まず工務店やハウスメーカーなどに大工として就職後、7年間の実務経験を積み、二級建築士試験に合格します。その後、二級建築士としてさらに4年間の実務経験を経て、ようやく一級建築士試験の受験資格が取得可能です。
一級建築士の合格率は約10%、二級建築士の合格率は約25%と言われており、なおかつ一級建築士の場合は10年以上の実務経験を積まないと受験資格がないことを踏まえると、大工から建築士への転職はかなり険しい道のりと言えます。
しかし、男性の建築士の平均年収は600万円以上で、企業に属する大工より高収入を得やすいです。また、建物の設計をはじめ、大工のままではできない業務にも携われるようになるので、「さらに建築の仕事の視野を広げたい」という方はぜひ建築士を目指してみましょう。
大工に向いている人・向いていない人
大工は、技術力がないと活躍が難しい「職人の世界」なので、向き・不向きがはっきりしているのが特徴です。
万が一自分に適性がないことに気づかないまま転職してしまうと、肉体的にも精神的にも辛い思いをする可能性があります。
ここでは、大工に向いている人・向いていない人の特徴を4つずつご紹介します。自分に大工の適性があるかどうか判断してみましょう。
中卒で大工に向いている人
中卒で大工に向いている人の特徴は、以下の4つです。
- 体力がある
- 手先が器用
- 集中力がある
- 忍耐力がある
大工の仕事は、気温に関係なく重たい材木を運んだりしなければならず、人並みの体力が必要です。さらに、施工図に沿って木材を加工したり組み立てたりするため、手先が器用な方や一つの作業に対する集中力が高い方も向いています。
特に集中力に関しては、足元の悪い場所や高所での作業が多い建築現場で不慮の事故を避けるうえで必要不可欠です。
そして、大工は見習いから一通りの業務が覚えられるようになるまでに3〜5年ほど、一から建物を建築できるほどの大工になるまでに10年ほどかかると言われています。見習い期間は、時に先輩大工や親方からの厳しい指導を受けながら知識や技術を習得する必要があるため、忍耐力がないと続けるのは難しいです。
中卒で大工に向いていない人
中卒で大工に向いていない人の特徴は、以下の4つです。
- 努力や向上心が低い
- コミュニケーション能力や協調性がない
- 丁寧な作業が苦手
- 整理整頓が苦手
いち早く一人前の大工になるためには、自ら率先して知識・技術を習得する努力が大切です。先輩大工や親方と積極的にコミュニケーションを取って、仕事に対する強い向上心をアピールしないと、あまり可愛がってもらえず自分の成長スピードが遅くなる可能性もあります。
技術力を上げるためには、一つひとつの作業を丁寧に行えるかどうかが重要です。安全性や耐久性、見た目の美しさなどさまざまな要素を考慮しながら建築していく必要があり、少しでも妥協すれば、建物のクオリティに悪影響が出ます。
そのため、大雑把な性格の方が大工として働くのは厳しいかもしれません。
また、大工の仕事は、複数の職人や業者などと一緒に協力しながら作業を行うため、協調性を持つことが苦手な方にとって辛い環境と言えます。
くわえて、「大工道具をこまめにメンテナンスをする」「大工道具や資材を床に置かず、現場をきれいに保つ」といった職場環境の整備も、大工として活躍するうえで大切なポイントです。
大工道具をぞんざいに扱ったり建築現場が汚かったりすると、作業効率が落ちるのはもちろんのこと、道具の破片が体に当たったり、床に放置した材木に足を引っかけて転倒したりして、ケガのリスクが高まる恐れもあります。
中卒で大工になるメリット・デメリット
大工への転職活動を行う際は、働くメリット・デメリットを理解したうえで、志望動機やキャリアプランを明確にしておくことが大切です。
特にデメリットはよく理解しておかないと、大工に転職できても長続きしない可能性があります。
ここでは、大工になるメリット・デメリットをそれぞれご紹介するので、自分が理想とする働き方ができるかどうかチェックしてみてください。
中卒で大工になるメリットは5つ
中卒で大工になるメリットは、以下の5つです。
- 大工の腕が良ければ就職や転職に困らない
- 人手不足のため収入アップの可能性がある
- 建築に関するスキルを習得できるため学歴を問わずキャリアアップが狙える
- AIやロボットによるニーズ縮小の影響を受けにくい
- 希少価値が高くなる
大工は、手に職をつけられる仕事です。工務店やハウスメーカーを中心に全国各地で大工を募集しているので、地域に関係なく就職や転職がしやすいメリットがあります。
また、大工も含めて建設業界は人手不足に陥っており、優秀な大工を確保するために収入アップに積極的な企業が増えているのも特徴です。
さらに、キャリアアップとして、大工として独立を目指す人も珍しくありません。独立できるほどの実力を身に付けるためには、建築に関わるあらゆる仕事をこなしつつ、10年以上の実務経験を積む必要があると言われています。
独立のチャンスを掴めるのはもちろん、さまざまなスキルを習得したことで転職先の選択肢も広がるため、努力さえすれば学歴を問わずキャリアアップを狙えるのも魅力です。
他にも、大工の仕事は、リフォーム工事を中心にAIやロボットによるニーズ縮小の影響を受けにくく、なおかつ大工の減少によって希少価値が高まっていることから、安定した雇用と収入の両方が叶う職業と言えます。
中卒で大工になるデメリットは4つ
中卒で大工になるデメリットは、以下の4つです。
- ケガや病気をしたら収入が途絶える
- 企業に属する場合、収入アップに限界がある
- 個人の場合、収入は安定しづらい
- 修行に時間がかかる
ほとんどの大工は、雇用形態に関係なく、「日当×出勤日数」で給料が決まる傾向にあります。言わば自分の労働時間をお金に変えている状況なので、万が一ケガや病気などによって働けなくなってしまった場合、収入が途絶えてしまうリスクがあるのです。
休業補償を設ける企業への就職や一人親方向けの労災保険の加入など、無収入を回避する方法もありますが、収入の減少は避けられません。
また、大工の仕事は、会社員・個人事業主を問わず、収入面でデメリットがあります。
企業に属する大工の場合、「基本給+手当」という形で毎月会社から支給されるため、安定した収入が得られるのが魅力です。一方で、会社の業績に応じて給与や賞与などが決められることから、収入アップに限界がある欠点もあります。
独立して一人親方になった場合、自分の頑張り次第で会社員時代より年収が高くなる可能性もあるものの、繁忙期と閑散期の収入差が激しく、安定した収入が得にくいのが特徴です。
そのため、仕事を紹介してもらえるような人脈作りや企業への営業活動などを積極的に行い、常にクライアントから案件を依頼され続ける体制を作ることが必要不可欠です。
さらに、独立できるレベルの知識や技術を持つ大工になるまでに、10年以上の修行期間が必要だと言われています。今後大工として独立を視野に入れている方は、独立までにかなりの時間を要することを念頭に置いて準備を進めていきましょう。
大工以外で転職を検討するならナイト系がおすすめ
大工は学歴や資格を問わず目指せる職業ですが、大工の仕事を一通りこなせるようになるまで3〜5年ほど、さらに高収入を目指し独立するには10年以上の修業期間がかかると言われており、早くキャリアアップをしたい方にとっては長く感じてしまうかもしれません。
「なるべく早くキャリアアップしたい」という方は、ナイト系の仕事に転職することも視野に入れてみてください。
ナイト系は18歳以上(高校生不可)であれば、学歴・資格・経験など関係なく応募できます。さらに、大工と比べれば、専門的な知識やスキルの習得にそこまで時間がかからないので、自分の成果次第でスピード出世も可能です。また、基本給にくわえて、賞与や各種手当がもらえる求人が一般的なので、怪我や病気によって収入が途絶えたり、閑散期などの影響を受ける心配がありません。
少しでも気になる方は、ぜひナイト系もチェックしてみてくださいね。
中卒で大工になるためのおさらい
大工は、中卒者におすすめの職業である理由を中心に解説しました。
この記事でおさらいすべきポイントは以下の通りです。
- ポイント
- 【中卒が狙うべき大工の求人の特徴】
・学歴不問の求人
・未経験OKの求人
・「大工見習い」と記載している求人
【大工に向いている人の特徴】
・体力がある
・忍耐力がある
・集中力がある
・手先が器用
【中卒で大工になるメリット】
・大工の腕が良ければ就職や転職に困らない
・人手不足のため収入アップの可能性がある
・異業種で活かせるスキルが習得できる
・AIやロボットによるニーズ縮小の影響が受けにくい
・希少価値が高くなる
この他にも、現場監督や建築士への転職、独立して一人親方になるなど、大工としての腕を磨けば磨くほどキャリアパスの選択肢が広がります。
学歴に左右されずに高収入を得るチャンスを掴みたい中卒者は、ぜひ大工を目指してみてください。