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高卒から目指せる公務員で、年収が高い職種は?
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高卒で公務員になる難易度って高いの?実際転職ってできる?
給料・雇用ともに安定性が高いため、公務員への転職を検討している高卒者も多いのではないでしょうか。
公務員は、難易度は高めであるものの、高卒者も目指せる職業です。
本記事では、高卒公務員が得られる平均年収や職種別年収ランキング、職種ごとの試験難易度などを解説します。高卒から公務員になって稼ぎたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
高卒でも公務員になることは可能

採用試験に合格すれば、高卒で公務員になることは可能です。
学歴が限定されている採用試験も一部ありますが、高卒が受験できない公務員試験は実はそれほど多くはありません。
ちなみに、公務員には大きく分けて「地方公務員」と「国家公務員」があり、それぞれ採用試験の難易度やなれる職業などが変わります。
職業・職場例 | 試験の難易度 | |
---|---|---|
地方公務員 | ・県庁や市役所などの職員 ・警察官(都道府県警察所属) ・消防官 ・公立学校の教員 ・公立医療機関の医師や看護師 など | ・大卒程度 ・短大専門卒程度 ・高卒程度 |
国家公務員 | ・中央省庁やその出先機関などの職員 ・国会の職員 ・衆議院 ・参議院事務局の職員 ・警察官(警察庁所属) ・裁判所事務官 ・税務職員 ・刑務官 ・入国警備官 ・海上保安官 など | ■総合職試験院卒者 ※法務区分を含む大卒程度 ※教養区分・教養区分以外・専門職 ■一般職・専門職試験 ・大卒程度 ・高卒程度 ・社会人 |
※各難易度の正式な名称は試験の種類によって異なります。
公務員試験は種類によって「年齢」「欠格条項」「年齢制限」「学歴」「資格」「身体的条件」などの応募資格が異なりますが、「大卒程度」「高卒程度」などと区分されている試験の難易度は、必ずしもその学歴がなければ受験できないわけではありません。
つまり、高卒でも大卒程度の学力を身に付けているのであれば、大卒程度の試験を受験し、合格することが可能なのです。
ただし、公安系などの一部の職種にかかわる国家公務員試験は、大卒以上の学力が必須です。実際に公務員試験を受けるときは、必ずその職種の応募条件をしっかり確認することが大切です。
高卒公務員と民間企業の年収差

世間的に「高卒公務員の給料は高すぎ」との声もあります。
では、実際に高卒公務員と高卒で民間企業に入った人の年収にはどれほどの差があるのでしょうか。それぞれの平均年収は以下のとおりです。
年齢 | 公務員の平均年収 (地方公務員一般行政職の高卒) | 民間企業の平均年収 (高卒) |
---|---|---|
~19歳 | 約261万円 | 約264万円 |
20~24歳 | 約288万円~333万円 | 約342万円 |
25~29歳 | 約333万円~379万円 | 約380万円 |
30~34歳 | 約379万円~424万円 | 約419万円 |
35~39歳 | 約424万円~481万円 | 約445万円 |
40~44歳 | 約538万円~587万円 | 約473万円 |
45~49歳 | 約587万円~618万円 | 約500万円 |
50~54歳 | 約618万円~638万円 | 約513万円 |
55~59歳 | 約638万円~654万円 | 約516万円 |
全年齢平均 | 約527万円 | 約446万円 |
※算出方法
公務員:「地方公務員の一般行政職に就いている高卒者」の平均給料月額×12ヶ月+賞与(平均給料の月収4.5ヶ月分)
民間企業:「全産業の高卒者」のきまって支給する現金給与額×12ヶ月+賞与(年間賞与その他特別給与額)です。
20代のうちは民間企業の平均年収の方が高い傾向にありますが、30代で差が縮まり、40代以降は公務員の平均年収が上回ります。結果的に全年齢の平均年収は民間企業より公務員のほうが高くなりました。
公務員は30〜50代にかけて大幅に年収が上がっており、年齢や在籍年数を重ねるにつれて着実に昇給する傾向にあることがわかります。
参照:
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査|学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」(参照 2025-03-05)
総務省「第3表の2 団体区分別,男女別,職種別,学歴別,年齢別職員数及び平均給料月額」(参照 2025-03-05)
高卒公務員の年収が民間企業と比べて高い理由

高卒公務員の平均年収が民間企業で働く高卒者と比べて高い理由は主に以下です。
- 年功序列に基づいた給与制度があり、在籍年数が長くなれば昇給できる制度が整っているから
- 賞与の支給日や対象者、算定方法などが法律で定められており、景気や業績にあまり左右されずに安定して支給されるから
公務員は年功序列に基づいた給与制度によって給与が決まります。基本的に毎年昇給する仕組みであり、年齢を重ねれば昇進しなくても給料が上がります。また、公務員は賞与の支給日や対象者、算定方法などもすべて法律で定められており、基本的には毎年支給されることになっているのです。
一方、民間企業は企業の業績や個人の評価次第で昇給が決まったり、賞与が支給されなかったりするケースも珍しくなく、なかなか年収が上がらない場合があるのです。
とはいえ、先で提示したデータはあくまでも「平均」の年収です。一般的には公務員の給与水準が高いとされていますが、実際には40代以降の中高年層の公務員が年収の平均を引き上げている実情もあります。
公務員であっても若いうちは民間企業で働く人よりも年収が低い傾向にあることに注意しましょう。
さらに、業界や企業によっては、民間企業でも公務員以上の給料をもらえるケースも多くあるため「公務員の方が民間企業よりも給料が高いから」というだけで公務員への就職を安易に決めるのはおすすめできません。
高卒公務員の年収ランキング
高卒公務員の年収ランキングは以下のとおりです。
順位 | 職種 | 年収 |
---|---|---|
1位 | 警察官(地方公務員) | 約779万円 |
2位 | 税務職員(国家公務員) | 約708万円 |
3位 | 海上保安官(国家公務員) | 約681万円 |
4位 | 裁判所事務官(国家公務員) | 約668万円 |
4位 | 国家一般職(国家公務員) | 約668万円 |
4位 | 消防士(地方公務員) | 約668万円 |
7位 | 一般行政職(地方公務員) | 約667万円 |
8位 | 刑務官(国家公務員) | 約640万円 |
8位 | 皇宮護衛官(国家公務員) | 約640万円 |
8位 | 入国警備官(国家公務員) | 約640万円 |
なお、各職種の平均年収は「平均給料月額×12ヶ月+賞与(4.5ヶ月分)」の式で計算しています。
各職種の仕事内容や向いている人の特徴、年収を上げる方法などについても併せて解説します。
【1位】警察官(地方公務員)
高卒でもなれる公務員の年収ランキングの1位は「警察官」で、平均年収は約779万円です。
警察官は人々を危険から守り、安全な社会を維持するのが仕事です。事件や事故の現場へ駆けつけるのはもちろん、防犯指導や交通安全指導、パトロールなど、業務内容は多岐に渡ります。
警察官は、正義感が強く心身ともにタフな方に向いているほか、チームで職務に当たることが多いため、チームワーク重視で動ける方も適性があるといえます。
高卒の警察官が年収を上げるためには、昇任試験へ合格する方法が一般的です。警察官には階級があり、基本的には「巡査」からキャリアがスタートします。
階級は、昇任試験に合格すると上がる仕組みです。高卒の場合、勤務年数4年以上で階級の昇任試験に挑戦できます。
また、都市部のような物価が高い地域に勤める警察官には、地域手当が支給される仕組みです。地域手当は配属先の地域によって異なり、東京23区の場合は基本給の20%程度となります。
そのため、地域手当の金額が多い都道府県警察で働くのも、警察官の給与を上げる手段の一つです。
参考:総務省「表―14 職種別平均給料月額及び諸手当月額(全地方公共団体)」(参照 2025-03-05)
【2位】税務職員(国家公務員)
高卒でもなれる公務員の年収ランキングの2位は「税務職員」で、平均年収は約708万円です。
税務職員は国税局や税務署に所属し、税金の徴収、調査、滞納整理などを行います。このほか、税金に関するルールや正しい計算方法への理解を広める活動を行うのも、税務職員の仕事です。
税務職員は細かい数字やデータを扱うことが多いので、几帳面な性格で忍耐力がある方に向いています。また、納税者と直接関わる機会も少なくないため、コミュニケーション能力も必須です。
高卒の税務職員が年収アップを狙うなら、国税専門官へのキャリアアップがおすすめです。
国税専門官は、高度な専門性と権限を持って納税の不正を防止するのが主な仕事であり、一般的な税務の実務業務を担当している税務職員とは役割が異なります。
国税専門官になる場合は、国税専門官採用試験に合格し、約3カ月に及ぶ専門官基礎研修を受ける必要があります。
参考:人事院給与局「令和6年国家公務員給与等実態調査報告書」(参照 2025-03-05)
【3位】海上保安官(国家公務員)
高卒でもなれる公務員の年収ランキングの3位は「海上保安官」で、平均年収は約681万円です。
海上保安官は「海の警察」とも呼ばれ、海上犯罪の捜査やパトロール、災害・事故発生時の救助活動など、海上における幅広い業務を担っています。
船上で長時間の監視業務や荒天時の救助活動などを行う場合があるので、体力に自信がある方におすすめです。また、海上の安全や人命を守る役割を担う海上保安官は、多くの人と連携を取りながら業務を行います。
そのため、責任感が強い方や協調性がある方にも向いています。
高卒の海上保安官が年収を上げる方法は、主に「階級を上げる」もしくは「海上保安大学校を卒業して幹部候補になる」の2つです。
海上保安官の給料は階級に応じた俸給表に沿って決まるため、勤続年数を積んで階級を上げれば年収も上がっていきます。
海上保安大学校は、海上保安庁の幹部職員を育成する機関です。海上保安大学校を卒業して海上保安官になると、幹部職員としての道が開かれ、大幅な年収アップにつながりやすいです。ただし、高卒の場合、卒業後2年以内の人しか受験できないので、海上保安官の幹部を目指すタイムリミットがある点に注意してください。
参考:人事院給与局「令和6年国家公務員給与等実態調査報告書」(参照 2025-03-05)
【4位】裁判所事務官(国家公務員)
高卒でもなれる公務員の年収ランキングの4位は「裁判所事務官」で、平均年収は約668万円です。
裁判所事務官は、各裁判所において裁判を円滑に進めるための事務作業を担います。
裁判所は「裁判部門(裁判部)」「司法行政部門(事務局)」という2つの部門があります。採用後は、まず裁判部に配属され、調書の作成や書類発送などを行うのが一般的です。その後、事務局に配属された場合は、総務・人事・会計などの業務も担当します。
裁判所事務官は、頻繁に改正される法律に対応する必要があるため、知識をアップデートするのが好きな方に適性があります。
また、裁判に関する業務は、些細なミスが許されないケースがほとんどです。そのため、強い責任感と集中力を持つ方にも向いています。
高卒の裁判所事務官が年収アップを目指すには、昇進・昇格するのが手っ取り早いです。たとえば、裁判所書記官にキャリアアップできれば、大幅に収入が上がります。
裁判所書記官は、裁判所事務官として一定の経験を積んだあとに裁判所職員総合研修所に入所し、1~2年の研修を修了すればなれる職業です。
参考:人事院給与局「令和6年国家公務員給与等実態調査報告書」(参照 2025-03-05)
【4位】国家一般職(国家公務員)
高卒でもなれる公務員の年収ランキングの同率4位は「国家一般職」で、平均年収は約668万円です。
国家一般職は「政策の実行やフォローアップなどに関する業務に携わる係員」と定義されています。仕事内容は勤務先によって異なりますが、中央省庁や出先の税関・労働機関などで政策における企画立案、予算検討、情報収集など多岐に渡ります。
国家一般職は、原則1日7時間45分労働で土日祝休み、さらに各種手当も充実している傾向にあることから、安定志向の方やワークライフバランスを重視する方におすすめです。
また、国家一般職は基本的に全国転勤がありません。転勤になったとしても近隣地域内であるケースがほとんどなので、土地に根差した働き方がしたい方にも適しているといえます。
ちなみに、国家一般職の給料は勤務先で半年ごとに行なわれる人事考課で決まります。国家一般職員が年収を上げるには、人事評価を高くできるかどうかが重要です。
日頃から周囲の人と良好なコミュニケーションを取りながら真面目に仕事をするのはもちろん、業務に役立つ資格の取得や新たなスキルの習得など自己研鑽を怠らないことも人事評価を高くするコツです。
参考:人事院給与局「令和6年国家公務員給与等実態調査報告書」(参照 2025-03-05)
【4位】消防士(地方公務員)
高卒でもなれる公務員の年収ランキングの同率4位は「消防士」で、平均年収は約668万円です。
消防士の仕事は、「消火活動」に加えて、傷病者を救急車で搬送する「救急活動」や災害事故現場で人を救助する「救助活動」など多岐に渡ります。このほか、地域の防災計画の立案や防災訓練の指導も行う場合が多いです。
消防士は、複数人と連携して消火活動や救助活動を行うシーンがほとんどなので、チームプレーが得意な方に向いています。
また、火災・救助活動は1分1秒を争います。強い正義感がある方や冷静な判断力を持つ方も、消防士に適しているでしょう。
消防士の年収は、年に一度の昇給や昇任試験に合格して階級を上げることで徐々に増えていきます。
また、階級が多い規模の大きな消防本部への勤務や、出動時間が長い救急救命士・現場で隊長を任される消防司令補を目指すと、年収を大幅に上げられる可能性が高いです。
参考:総務省「表―14 職種別平均給料月額及び諸手当月額(全地方公共団体)」(参照 2025-03-05)
【7位】一般行政職(地方公務員)
高卒でもなれる公務員の年収ランキングの7位は「一般行政職」で、平均年収は約667万円です。
一般行政職は、都道府県の役所や公的機関で地域住民の行政窓口として働くのが一般的です。業務範囲は、住民票や各種証明書の発行、市民からの相談対応、政策の企画立案、財務、経理など幅広く、配属先によって異なります。
一般行政職は、地域住民の生活や福祉に密着した仕事が多く、地域貢献に関心がある方に向いている仕事です。また、業務上住民と直接関わる頻度が高いため、柔軟性とコミュニケーション力がある方も適性があります。
一般行政職の年収は、自治体ごとに設ける給料表に基づき決まる仕組みです。そのため、毎年一定の割合で上がっていくため、勤続年数を伸ばすことが年収を上げる確実な方法といえるでしょう。
さらに、管理職に昇進できれば役職手当が支給され、大幅な収入アップが期待できます。
参考:総務省「表―14 職種別平均給料月額及び諸手当月額(全地方公共団体)」(参照 2025-03-05)
【8位】刑務官(国家公務員)
高卒でもなれる公務員の年収ランキングの8位は「刑務官」で、平均年収は約640万円です。
刑務官は、刑事施設の秩序を維持し、受刑者や未決拘禁(みけつこうきん)者を管理・教育してスムーズに社会復帰できるようサポートする役割を担います。
刑務官の仕事内容は、刑務所や拘置所の配属先によって異なります。
- 総務部:事務作業を担当
- 処遇部:受刑者の生活を管理
- 企画部:受刑者の社会復帰に向けた職業訓練の企画や指導
- 医務課:受刑者の診療を担当
刑務官は、正義感や責任感が強い方が向いています。施設内でトラブルが起きたときも慌てずひるまず、毅然とした態度で対応しなくてはいけないため、精神的にも肉体的にもタフであることが必要です。
刑務官の年収を上げる方法は、「業績評価を上げて昇給額を増やす」「夜勤をして夜勤手当をもらう」などがあります。
刑務官の業績評価は、年に数回実施され、その評価をもとに昇給額が決まる仕組みです。夜勤は、主に処遇部に配属された刑務官が刑事施設の巡回を行う場合に発生します。
参考:人事院給与局「令和6年国家公務員給与等実態調査報告書」(参照 2025-03-05)
【8位】皇宮護衛官(国家公務員)
高卒でもなれる公務員の年収ランキングの同率8位は「皇宮護衛官」で、平均年収は約640万円です。
皇宮護衛官は、皇族各殿下や皇居の護衛・警備を行います。
- 天皇陛下を始め皇室の方々の護衛
- 皇居や赤坂御用地、京都御所、御用邸などの警護
- 皇宮警察本部の組織運営に携わる警務
皇宮護衛官は、強靭(じん)な体力と強いメンタルが必要です。また、複数人のチームプレーで護衛や警備の仕事を行うため、協調性が高い方にも向いています。
そのうえ、皇宮護衛官は、式典に出席する天皇皇后両陛下・皇族各殿下の護衛につくとき、海外の要人と関わる機会が多いです。海外の要人に対して失礼な態度を取らないように、礼儀正しい立ち振る舞いができる方も活躍できる仕事といえます。
皇宮護衛官として大幅な年収アップを目指すなら、昇任試験に合格して上位階級を狙う方法が一般的です。高卒の場合、5年間の実務経験を経ることで巡査部長の昇任試験を受けられます。
参考:人事院給与局「令和6年国家公務員給与等実態調査報告書」(参照 2025-03-05)
【8位】入国警備官(国家公務員)
高卒でもなれる公務員の年収ランキングの同率8位は「入国警備官」で、平均年収は約640万円です。
入国警備官は、不法入国を始めとした違反行為を行う外国人を取り締まり、日本の安全と国民生活を守る役割を担います。
入国警備官の具体的な仕事内容は、不審者の監視や違反行為の疑いをかけられている外国人の調査、摘発、身柄収容、本国への送還などさまざまです。
入国警備官は、日本語が通じない外国人を相手にする場合も珍しくないため、英語や中国語、韓国語といった語学を取得できている方は適正があるでしょう。さらに、取り調べ中に激しく抵抗する外国人もいることから、危険を伴う場面にも冷静に対処できる判断力を持つ方にも向いている仕事です。
入国警備官が年収を上げるためには、刑務官と同じく「業務評価を上げて上位の階級に昇進する」「夜勤をして夜勤手当をもらう」の方法が有効です。
入国警備官には全部で7つの階級があり、業績評価の結果次第で上位の階級に昇進も可能です。上位の階級に進めば進むほど、大幅な年収アップが期待できます。
参考:人事院給与局「令和6年国家公務員給与等実態調査報告書」(参照 2025-03-05)
高卒が受けられる公務員試験

公務員になるには、公務員試験に合格する必要があります。
原則として公務員試験は学歴要件がなく、中卒者や高卒者も受験することが可能です。
試験は「高卒程度」「大卒程度」などの区分が設定されている場合が多いですが、これは単に難易度の目安で設定されているだけなので、大卒レベルの学力があれば高卒者も大卒程度試験を受けられます。
とはいえ、高卒者は基本的には「高卒程度」の公務員試験を受ける人が多いです。
「高卒程度」の試験の内容は地方公務員試験と国家公務員試験で難易度は異なるので、目指す職種によって対策方法を変える必要があります。
また、職種によっては大卒以上を条件に定めていたり、年齢や身長・視力・体力などが受験資格に含まれていたりする場合もあるため、どの試験を受けるにしても応募条件の詳細はしっかりとチェックしておきましょう。
上記の内容をまとめると、以下のとおりです。
- 高卒者でも「大卒程度」の公務員試験を受けることは可能
- ただし、一部の国家公務員試験は相応の学歴が必要なため、高卒だと受験できないケースもある
- 試験ごとに年齢や身長・視力・体力などの受験資格が設けられているため、学歴だけでなくその他の受験資格も確認する必要がある
公務員試験の年齢制限
公務員試験の受験には年齢制限があります。
実は高卒程度の試験を受けられる年齢は、ほとんどの自治体で17〜21歳に設定されています。大卒程度試験の場合は年齢上限を緩和する動きがあるものの、年齢上限を20代後半もしくは30代前半としている自治体が大半です。
また、職種ごとに年齢制限が異なる点にも注意が必要です。たとえば高卒者が受けられる公務員試験の職種の例として以下のようなものが挙げられますが、受験できる年齢上限はそれぞれ異なっています。
職種 | 年齢上限 |
---|---|
刑務官 | 29歳 |
国家一般職 | 30歳 |
裁判所職員一般職 | 30歳 |
皇宮護衛官 | 30歳 |
社会人枠の試験がある試験もありますが、それでも一定の年齢を超えると受験自体ができなくなるケースがほとんどなので、公務員を目指す場合は、なるべく早めに勉強を始めて受験することが重要です。
公務員試験の問題の難易度

公務員試験は、受ける業種の試験によって問題の難易度が変わります。ちなみに国家公務員試験、地方公務員試験における高卒程度の試験の問題例は以下のとおりです。
- 国家公務員試験の例題
- 次の命題が真であるとき、 論理的に確実にいえるのはどれか。
絵を描くのが得意な人は、 習字が得意であり、かつ、 編み物が得意である。
習字が得意でない人は、歌を歌うのが得意である。
編み物が得意でない人は、 料理が得意でない。
1. 料理が得意な人は、 絵を描くのが得意である。
2. 習字が得意でない、又は、 編み物が得意でない人は、 料理が得意である。
3. 習字が得意でない人は、 絵を描くのが得意でない。
4. 習字が得意な人は、 歌を歌うのが得意でない。
5. 編み物が得意な人は、 絵を描くのが得意である。
(正解は3)
- 地方公務員試験の例題
- A から G の7人が写真撮影のためにカメラのほうを向いて横一列に並んだ。
次のことが分かっているとき、確実に言えるのはどれか。
・A は B よりも左におり、あいだには4人いた。
・C と D はとなり合っていた。
・C と F の間には2人いた。
・D と E の間には3人いた。
1. A と D の間には1人いた。
2. A と F はとなり合っていた。
3. B と C はとなり合っていた。
4. B と G の間には1人いた。
5. C と G の間には1人いた。
(正解は5)
上記の公務員試験の問題はあくまでも一例です。国家公務員試験・地方公務員試験のいずれも受ける職種によって問われる内容や難易度が異なるので、目指す職種の問題集や過去問を入手し、適切な対策をきちんと行いましょう。
参考:
人事院「試験問題例|国家公務員試験採用情報NAVI」(参照 2024-7-29)
埼玉県「例題(経験者試験(専門試験 口述式)の例題を公開しました)」(参照 2024-7-29)
高卒が受けられる公務員試験難易度ランキング
公務員試験の難易度は受ける職種によって異なると解説しましたが、実際にはどの公務員試験が特に合格が難しいとされているのでしょうか。
ここでは、2024年度の採用試験の合格率から見た、高卒が受けられる公務員試験の難易度をランキング形式で解説します。
順位(合格率が低い順) | 職種 | 合格率 |
---|---|---|
1位 | 皇宮護衛官採用試験(高卒程度試験) | 9.9% |
2位 | 入国警備官採用試験 | 25.5% |
3位 | 国家公務員一般職試験(高卒程度試験) | 34% |
4位 | 刑務官採用試験 | 40.7% |
5位 | 税務職員採用試験 | 42.3% |
公務員になりたい高卒者の方は、ぜひ参考にしてください。
【1位】皇宮護衛官採用試験(高卒程度試験)
公務員試験難易度ランキング1位は「皇宮護衛官採用試験」で、2024年度の合格率は9.9%です。
皇宮護衛官採用試験の合格率は毎年10%前後で、過去には合格率が6%前後だった年もあるほどかなり難易度が高い試験です。
試験内容は、第1次試験として基礎能力試験・作文試験、第2次試験として身体検査・身体測定・体力検査、そして個別面接などを行う人物試験が行われます。
参考:人事院「皇宮護衛官採用試験(高卒程度試験)実施状況 2024年度」(参照 2025-03-05)
【2位】入国警備官採用試験
公務員試験難易度ランキング2位は「入国警備官採用試験」で、2024年度の合格率は25.5%です。
入国警備官採用試験は、中学・高校卒業から5年以内に受けられる「警備官」枠と、中学・高校卒業から5年以上経過している人が受けられる「警備官(社会人)」枠があります。
試験内容は皇宮護衛官と同じく、第1次試験が基礎能力試験・作文試験、第2次試験が身体検査・身体測定・体力検査・個別面接による人物試験です。
参考:人事院「入国警備官採用試験区分別実施状況 2024年度」(参照 2025-03-05)
【3位】国家公務員一般職試験(高卒程度試験)
公務員試験難易度ランキング3位は「国家公務員一般職試験」で、2024年度の合格率は34%です。
国家公務員は、専門職を除いて「一般職」と「総合職」に分かれています。総合職は高卒程度の試験が実施されていません。そのため、国家公務員を目指す高卒者の多くが、高卒程度の試験がある一般職の採用試験を受けています。
試験内容は、第1次試験が基礎能力試験・適性試験・作文試験、第2次試験が個別面接による人物試験です。第2次試験に合格した後は、志望する官庁の採用面接をクリアすれば、ようやく内定が出る仕組みです。
参考:人事院「国家公務員採用一般職試験(高卒者試験)区分別実施状況 2024年度」(参照 2025-03-05)
【4位】刑務官採用試験
公務員試験難易度ランキング4位は「刑務官採用試験」で、2024年度の合格率は40.7%です。
刑務官採用試験では、1次試験として基礎能力試験・作文試験が、2次試験として人物試験・身体検査・身体測定・体力検査が実施されます。
試験は性別や地域だけでなく、柔道・剣道といった武道の実技試験の有無で試験区分が分けられているのが特徴です。また、採用人数は若干名ですが社会人枠もあります。
参考:人事院「刑務官採用試験区分別実施状況 2024年度」(参照 2025-03-05)
【5位】税務職員採用試験
公務員試験難易度ランキング5位は「税務職員採用試験」で、2024年度の合格率は42.3%です。
この難易度ランキングの中では最も合格するハードルが低いですが、それでも合格率は50%を切っています。
試験内容は、第1次試験が基礎能力試験・適性試験・作文試験、第2次試験が身体検査や個別面接を行う人物試験です。
参考:人事院「税務職員採用試験区分別実施状況 2024年度」(参照 2025-03-05)
高卒で公務員を目指す前に知っておくべき4つのこと

高卒で公務員試験に挑戦する前に知っておきたい注意点を解説します。
高卒から公務員を目指すべきかを考える判断材料にもなるので、事前に知っておくべき内容を確認していきましょう。
公務員は競争率が高く高卒でなるのは狭き門
公務員を志望する高卒者は多いですが、国家公務員・地方公務員ともに高卒程度の試験での採用予定人数は限られており、試験に合格することは簡単ではありません。
実際、高卒者の国家公務員一般職の採用試験(高卒程度)と東京都の地方公務員試験(高卒程度)の2024年度のデータを見ると、合格率は低い傾向にあります。それぞれの合格率は以下のとおりです。
- 参考
- 【高卒者の公務員試験の合格率の例】
・国家公務員一般職試験(高卒程度):約32.4%
・地方公務員(東京都における高卒程度):約32.5%
どちらも合格するのは狭き門であることがわかります。
2024年度は、国家公務員と地方公務員の合格率はほぼ変わらないものの、僅差で地方のほうが高い結果となっています。これは、地元に住んで地元のために働きたいと考えている人が多いことが理由として考えられるでしょう。
参考:
人事院「国家公務員採用一般職試験(高卒者試験)区分別実施状況 2024年度 」(参照 2025-03-05)
東京都「令和6年度東京都職員2類、3類採用試験及び障害者を対象とする東京都職員3類採用選考の実施状況について」(参照 2025-03-05)
公務員は学歴社会・年功序列の傾向が強い
公務員はどちらかといえば学歴を重視する傾向にあり、高卒程度の試験での採用は狭き門となっています。
実際に、地方公務員の現役の職員数は、一般行政職だと高卒よりも大卒のほうが3倍以上も多い状況です。
- 参考
- ・大卒者:563,874名
・高卒者:188,737名
また、大卒の公務員のほうが出世のスピードが早く、年収も高い傾向にあります。自治体によっても差はありますが、幹部になれるのは大卒以上の上級職員のみというのが暗黙の了解となっている職場が多いです。
そして、公務員の給与は「◯号◯級」といった決められた等級ルールに沿って金額が決められていますが、大卒と高卒ではスタート時点の等級自体が異なり、初任給から明確に差が出ます。
加えて、公務員の世界は年功序列の傾向も強いため、よほどの成果を出したとしても一気に等級をいくつも飛ばして年収を大幅にアップさせることはできません。
結果として、高卒公務員は、定年までに大卒公務員との年収差を埋めるのはかなり難しいです。高卒で公務員を目指す場合、公務員は学歴社会・年功序列の世界だという点を念頭に置いておきましょう。
参考:総務省「職種別,年齢別,学歴別職員数及び平均給料月額」(参照 2024-1-16)
市区町村の職場ではリモートワークが浸透していない場合も
近年、民間企業ではテレワークが普及し始めているものの、地方公共団体ではまだリモートワークが浸透していないところも少なくありません。
テレワークを実施しづらい理由としては、IT系のシステムや環境があまり整っておらず紙の書類を扱う仕事が多いことから、対面での業務にせざるを得ないという実情が挙げられます。
テレワーク普及率は都道府県庁や政令指定都市での役場では100%であるものの、市区町村レベルになると、60%弱にとどまっているのが現状です。さらに「テレワークを導入しているが、実際にテレワークを実施している職員は3割以下」である地方公共団体は、全体の60%以上にものぼります。
業務の特性上、今後もテレワークが普及しづらい可能性が高く、時間や場所に制限されることなく働きたい方には、公務員の仕事は不向きであるといえるでしょう。
参考:総務省「地方公共団体におけるテレワークの取組状況調査結果の概要」(参照 2024-1-16)
離職者が一定数いる
公務員は安定した職業としても有名であるにもかかわらず、離職する人は毎年一定数います。
民間企業の離職率と比較すると公務員の離職率は低い傾向にあります。令和4年度における公務員の離職率と民間企業の離職率は以下のとおりです。
- 参考
- ・公務員:7.5%
・民間企業:16.0%
とはいえ、努力して公務員になったとしても仕事内容や職場環境とのズレや、私生活や体調の変化などがあれば退職する可能性があるので、誰もが定年まで働けるとは限らない点に注意しましょう。
参考:
人事院「2「一般職の国家公務員の任用状況調査」の実施」(参照 2024-1-16)
厚生労働省「-令和4年雇用動向調査結果の概況-」(参照 2024-1-16)
高卒で公務員になるメリット

ここまで、高卒で公務員になる前に知っておくべき注意点を紹介しました。しかし、忘れてはいけないのが高卒で公務員になるメリットが多数ある点です。
ここでは、高卒者が公務員になる場合の主なメリットを3つ解説します。
主なメリットは以下です。
- 進学費用や学費をかけずに安定した職場に就職できる
- 大卒の公務員よりも早くから社会経験を積める
- 高卒が受けられる公務員試験は難易度が低めの傾向にある
進学費用や学費をかけずに安定した職場に就職できる
高校卒業直後に公務員になれば大学や短期大学、専門学校などに進学しないため、必然的に進学に必要な費用がかかりません。
進学後の学費を奨学金やアルバイトでまかなう学生は多いですが、アルバイトのために勉学に集中できなかったり、卒業後に奨学金を返済できずに悩んだりする人も一定数います。
高校卒業後すぐに公務員になった人は進学費用が一切かからないので、若いうちから生活費や趣味のためにお金を使ったり、貯金をしたりすることができます。
また、高卒の場合、大卒などと比べて就職先の選択肢が狭く、安定した職場に就職するのが難しい傾向にありますが、国や地方自治体が雇用主である公務員は多くの民間企業より安定して雇用される環境が整っているのもメリットです。
大卒の公務員よりも早くから社会経験を積める
高卒公務員は大学や短期大学、専門学校などに進学した人が学生である年齢から働くため、大卒公務員と比べて最大4年分の社会経験の差をつけられます。
公務員は、地域住民だけではなく民間企業の重役など多くの人と関わる仕事もあり、公務員としていち早く社会人経験を積むと、その分幅広い知識や価値観を習得できます。
また、ほとんどの公務員の仕事内容は学歴に左右されないため、「すぐに大卒者と同様の仕事がしたい」と考えている方にも、公務員はおすすめできる仕事です。
高卒が受けられる公務員試験は難易度が低めの傾向にある
公務員試験にはいくつかの難易度がありますが、「大卒程度」区分の試験より「高卒程度」区分の試験のほうが、当然ながら試験の難易度が低いです。
たとえば、国家公務員一般職での一次試験科目は、以下のような内容の違いがあります。
- ポイント
- ■高卒程度の試験内容
・一般教養
・作文
■大卒程度の試験内容
・一般教養
・専門試験(法律・経済・政治学など)
・論文
大卒程度の筆記試験は一般教養試験だけではなく専門試験も必要となるケースが多いです。また、一般教養も高卒程度の試験は出題範囲が狭く、問題自体の難易度も低いため、大卒程度の試験と比べても対策が容易です。
必然的に合格までの勉強時間も高卒程度の試験のほうが短いため、そもそも勉強することが苦手という方でも、比較的挑戦しやすいといえます。
高卒で公務員になるデメリット

高卒で公務員になるメリットがある一方で、デメリットが存在することも事実です。メリットとデメリットのどちらも理解して、本当に高卒で公務員を目指すべきかを今一度考えましょう。
主なデメリットは以下です。
- 初任給が低い傾向にある
- 昇進するまでに時間がかかる
- 専門性を高めにくく民間企業へ転職しづらい
初任給が低い傾向にある
公務員は年功序列の制度が根強く残っており、在籍年数や年齢で徐々に年収が上がる傾向にあるため、初任給は低い状況にあります。
民間企業の写真と公務員における高卒の初任給は以下のとおりです。
- 参考
- ・公務員: 155,554円
・民間企業の社員:175,118円
公務員は年齢とともに年収が上がっていくため、成果を出してもすぐに昇給してもらえるわけではありません。そのため、特に若いうちは給与制度にデメリットを感じるかもしれません。
ただし、平均生涯年収においては公務員のほうが民間企業の社員よりも高い傾向にあるため、長期的に見ると公務員として働くことはメリットとなるでしょう。
総務省「令和5年 地方公務員給与の実態 第12表 初任給」(参照 2024-7-29)
人事院「令和5年職種別民間給与実態調査の結果」(参照 2024-7-29)
昇進するまでに時間がかかる
公務員は、民間企業のように実力に応じて役職が与えられるわけではなく、年功序列制度に沿って昇進するので出世に時間がかかります。また、高卒公務員よりも大卒公務員のほうが昇進に有利で、大卒公務員のほうが出世しやすい傾向が強いです。
一方、民間企業では個人の実力や成果によって昇給・昇進につながる企業も多いので、高卒者が若いうちから出世するパターンは十分あり得ます。
さらに、公務員は受ける試験によって出世の限界が異なるという特徴もあります。上位区分の公務員試験に合格すると高卒者でも一定以上の役職に就くことが可能ですが、実際に上位区分の試験に合格できる高卒者は多くありません。
このような理由から若くして出世したい方には、公務員はあまり向いていないといえます。
専門性を高めにくく民間企業へ転職しづらい
公務員は定期的に異動があります。幅広い業務を経験できる一方で、一部の専門職を除き、専門性の高い知識やスキルを高めにくいのはデメリットです。
また、非営利かつ公共的な仕事をする公務員の職場と、利益第一の仕事をする民間企業では評価基準や仕事に対する考え方、業務に必要なスキルが異なるため、民間企業で重宝されるスキルをしっかり高めていないと転職を成功させることは難しいのも事実です。
公務員は民間企業への転職後も活かせるスキルを磨きづらい状況にあるので、転職をする際は転職先で求められているスキルや資格をしっかり身に付けてから行動するのがおすすめです。
公務員試験合格後の勤務地

公務員試験に合格し、晴れて希望する職種の内定が決まった後はどこで働くのでしょうか。公務員の種類によって勤務地が異なるため、公務員試験を受けるかどうか決める前に年収や業務内容だけでなく勤務地もチェックしておきましょう。
国家公務員は基本的に採用地の地方出先機関などで勤務
高卒者も多く働く国家公務員の一般職の場合は、基本的に採用された地方にある機関(出先機関)が勤務地です。一般職は府省をまたいだ異動はなく、原則として一度入った府省の中でずっと働くことになります。
総合職の場合は、東京都の霞が関にある本府省や海外の大使館、総領事館、政府代表部といった勤務先もありますが、高卒で本府省に内定をもらうケースはほとんどないといっていいでしょう。
また、一般職は全国を9ブロックに分けて採用を行うため、ピンポイントで特定の都道府県で勤務したいと思っても叶わない可能性が高いです。
地方公務員は自治体管轄の本庁や支所、公共施設などで勤務
地方公務員の場合は、採用された自治体が管轄する施設が勤務地です。具体的な勤務地は職種に応じて異なり、行政職なら都道府県庁や市区町村役場、公安職なら警察本部、警察署、消防本部、消防署などに配属されます。
また、職種や配属先によっては公立学校や病院、図書館、福祉施設などが勤務地になります。
地方公務員も、配属に関して必ずしも希望が通るわけではありません。原則として数年単位で同じ自治体内の範囲で異動がありますが、学校事務や警察事務などの事務職員では転勤が少ない傾向にあるようです。
【高卒公務員or民間企業】就職先の判断基準

高卒者が公務員と民間企業のどちらに就職すべきかは、自分が目指したいライフスタイルや働き方によって異なります。
ここでは、公務員か民間企業で迷った場合にぜひチェックしてほしい、就職の判断基準を解説します。
将来的に副業や転職、独立したいなら民間企業へ就職
将来副業や転職、独立などを視野に入れている方や幅広いスキルを身に付けたい方は、民間企業への就職がおすすめです。
民間企業は以前と比べて副業できるところが増えていますが、公務員はいまだに原則として副業は禁止です。そのため、本業以外でも収入を得たい方や、やりたいことが見つかったときにまずは副業で挑戦してみたい方は、迷わず民間企業への就職を選ぶことをおすすめします。
また、民間企業は専門性の高いスキルや最先端のスキルを磨きやすい傾向にあり、なおかつ従業員の頑張り次第ではスピード昇給・昇進を目指せる企業が多く存在します。スキルを磨いたり経歴や実績を積んだりして、転職や独立といった将来の選択肢の幅を広げることも可能です。
自分の実力でどんどん収入を上げて成功したいという方にとって、活躍しやすいのは民間企業でしょう。常に新しい分野や技術・スキル習得にチャレンジしたい気持ちが強いのであれば、民間企業への就職を検討してみてください。
安定して長く働きたい・公共性のある仕事をしたいなら公務員へ就職
安定した雇用環境の職場で長く働きたい方は、公務員への就職がおすすめです。
公務員は良くも悪くも年功序列の風潮が根強く残っており、長く働ければ着実に昇給・昇進のチャンスを掴めるメリットがあります。よほどのことがない限り年収が下がったり解雇されたりといったリスクもありません。
求められた業務を正確にしっかり遂行すれば民間企業と比べれば変化の少ない環境で働けるので、安定志向の方にはおすすめといえます。
また、公共性のある仕事に就けるため、民間企業ではできない人の役に立つ仕事がしたいという人も、公務員は就職の価値がある職業なのではないでしょうか。
高卒公務員は民間企業の平均年収より高め!狭き門だが挑戦する価値はある

ここまで、高卒で公務員になった場合の年収やメリット・デメリット、採用試験の難易度ランキングなどを紹介してきました。
今回解説した内容について、改めておさらいしていきましょう。
おさらい
- 高卒公務員のほうが年収が高い傾向にある
- 将来的に副業・転職・独立したいなら民間企業への就職がおすすめ
- 安定して長く働きたい・公共性のある仕事をしたいなら公務員への就職がおすすめ
- 高卒でもなれる公務員の年収ランキング
- 1位:警察官(地方公務員)約779万円
2位:税務職員(国家公務員)約708万円
3位:海上保安官(国家公務員)約681万円
4位:裁判所事務官(国家公務員)約668万円
4位:国家一般職(国家公務員)約668万円
4位:消防士(地方公務員)約668万円
7位:一般行政職(地方公務員)約667万円
8位:刑務官(国家公務員)約640万円
8位:皇宮護衛官(国家公務員)約640万円
8位:入国警備官(国家公務員)約640万円
公務員になるためには、幅広い出題範囲を勉強して試験に合格しなければならず、難易度は高い傾向にあります。
高卒で公務員になるメリットもあればデメリットもあるため、本当に公務員になるべきかをしっかりと考えて自分に合った道を選びましょう。
高卒で稼ぎたいなら公務員以外にもナイト系がおすすめ!
学歴に関係なく高収入を得るために公務員を考えている方は、ナイト系の仕事もチェックしてみてください。
公務員は高収入を得られやすいといっても、時間をかけて試験勉強をする必要がありますし、初任給が低かったり、昇進までに時間がかかったりするのもデメリットです。
一方で、ナイト系はスタート時から基本給が高く、なおかつ頑張り次第では学歴や職歴、年齢を問わずに誰でも昇給・昇進を目指せます。
今すぐ稼ぎたい方にとってもチャンスが多い業界なので、気になる方は一度求人を確認してみてはいかがでしょうか。