学歴社会の現代において、中卒はさまざまな場面で不利になりやすいものです。
そのため、中卒であることに危機感を感じている方も多いでしょう。また、中卒でも安定した仕事に就けるのか不安を感じている方も少なくないと思います。
本記事では、「中卒ってどれくらいやばいの?」「このままでちゃんとした職に就けるの?」と悩んでいる方に向けて、中卒が「やばい」と言われる理由や学歴に関係なく安定した仕事を得るための方法について解説!
中卒が世間一般にどのように認識・評価されていて、どのように挽回(ばんかい)するかを理解できれば、中卒であることの危機感を解消できるでしょう。
中卒が「やばい」と言われる理由とは?
そもそも、なぜ中卒は「やばい」と言われるのでしょうか?
はじめに、中卒が「やばい」と言われる理由について解説します。学歴社会において中卒が世間でどのように評価をされているのかをしっかり理解して、中卒がどれくらいやばいのかを把握しましょう。
最終学歴が中卒である人の割合が低いから
中卒が「やばい」と言われる理由として、最終学歴が中卒である人の割合が低いことが挙げられます。
総務省の「令和2年国勢調査 調査の結果」によれば、最終卒業学校の種類別人口比率は以下の通りです。
大学・大学院卒 | 25.6% |
高校・旧制中学校卒 | 44.2% |
短大・高専卒 | 16.2% |
小学校・中学校卒 | 14.1% |
各最終学歴の割合において、中卒以下の割合は14.1%ともっとも低いことがわかります。
また、年齢別に最終学歴の割合を比較すると、70代以上は最終学歴が中卒以下の割合が20%以上でしたが、60代以下は最終学歴が中卒以下の割合は20%以下でした。
特に20代は4.5%ともっとも低く、次いで30代が5.1%となり、若い年代の人ほど最終学歴が中卒以下の割合はかなり低い傾向にあります。
高等教育の普及に伴って高卒・大卒が当たり前になっている現代では、中卒が少数派になってきているため、「やばい」と言われやすいのでしょう。
中卒の就職率が高卒・大卒よりも低いから
中卒が「やばい」と言われる理由として、中卒の就職率が高卒・大卒より低いことが挙げられます。
厚生労働省の「令和元年度『高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況』取りまとめ」および文部科学省の「令和元年度大学等卒業者の就職状況調査」によれば、各最終学歴の就職率は以下の通りです。
中学卒 | 84.4% |
高校卒 | 99.3% |
短大・高専卒 | 97.0% |
大学卒 | 98.0% |
中卒の就職率は84.4%ともっとも低いことがわかります。
中卒は高卒以上の人に比べて応募条件を満たしている求人数自体が少なかったり、フリーターを選択したりして就職しづらく、「やばい」と言われやすいのです。
しかし、就職率が低いといっても80%を超えているため、中卒の就職率がそれほど悪いというわけではないでしょう。
参考:厚生労働省「令和元年度『高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況』取りまとめ」(参照 2023-10-16)
文部科学省「令和元年度大学等卒業者の就職状況調査」(参照 2023-10-16)
中卒の平均年収が高卒・大卒よりも低いから
中卒が「やばい」と言われる理由として、中卒の平均年収が低いことが挙げられます。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によれば、最終学歴別の平均年収は以下の通りです。※ただし、中卒のみ「平成30年賃金構造基本統計調査 結果の概況」を参照しているため、一部データが古い点にご注意ください。
中学卒 | 高校卒 | 大学卒 | |
20~24歳 | 197.1万円 | 205.2万円 | 233.6万円 |
25~29歳 | 217.4万円 | 228.1万円 | 265.2万円 |
30~34歳 | 237.0万円 | 248.5万円 | 304.9万円 |
35~39歳 | 256.9万円 | 267.6万円 | 353.9万円 |
40~44歳 | 271.4万円 | 287.5万円 | 390.7万円 |
45~49歳 | 285.7万円 | 303.6万円 | 429.4万円 |
50~54歳 | 288.8万円 | 310.6万円 | 474.9万円 |
55~59歳 | 292.1万円 | 314.3万円 | 370.2万円 |
全年代において中卒は高卒・大卒に比べて平均年収が低いことがわかります。特に中卒と大卒とでは平均年収に大きな差があるので、生活の質にも影響が出てくるでしょう。そのため、平均年収が低い中卒は「やばい」と言われやすいのです。
参考:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」(参照 2023-10-16)
厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査 結果の概況」(参照 2023-10-16)
中卒の有効求人倍率が高卒よりも低いから
中卒が「やばい」と言われる理由として、中卒の有効求人倍率が高卒よりも低い点が挙げられます。
- 有効求人倍率とは
- 「企業がハローワークに登録した求人数(仕事の数)÷ハローワークに登録している求職者」のこと。
求職者1人に対して求人が何件あるかを示す数値で、「就職のしやすさ」の目安になる。企業が積極的に求人募集をしているときは、有効求人倍率は1を上回り、この数値が大きいほど「就職しやすい」傾向にある。
厚生労働省の「令和4年度『高校・中学新卒者のハローワークに係る求人・求職状況』取りまとめ」によれば、高卒の有効求人倍率3.01倍に対して中卒の有効求人倍率は0.89倍でした。中卒の有効求人倍率は高卒よりもかなり低いことがわかります。
また、高卒の求人数が約40万1000人に対して中卒の求人数は649人で、そもそも中卒は求人数自体がかなり少ないのも特徴です。就職先や職種の選択肢が限られているため、中卒は「やばい」と言われているのでしょう。
参考:厚生労働省「令和4年度『高校・中学新卒者のハローワークに係る求人・求職状況』取りまとめ」(参照 2023-10-16)
とはいえ、仕事がなくて「やばい」と焦るのはまだ早いです。下記の記事もチェックしてみてください。
婚活・恋愛市場で中卒は不利になるから
中卒が「やばい」と言われる理由として、婚活・恋愛市場において不利になることも挙げられます。
「PRESIDENT Online」が実施したアンケートでは、女性が結婚相手に求める学歴は以下の通りでした。
理想 | 妥協 | |
中学校卒 | 1% | 5.5% |
高校卒 | 7.8% | 26.4% |
短大・専門学校卒 | 5.7% | 12.7% |
大学卒 | 43% | 30.8% |
大多数の女性が結婚相手として妥協できる学歴に高卒以上を挙げていることがわかります。中卒は結婚相手として妥協できるという意見が少ないため、婚活・恋愛市場においてかなり不利になりやすいでしょう。
中卒が「やばい」と感じる瞬間10選
中卒は就職や婚活などのさまざまな場面で不利に働きやすい理由を確認したところで、実際に中卒が「やばい」と感じる瞬間にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、中卒が「やばい」と感じる人が多い瞬間について紹介します。
1:採用面接や就職先で中卒であることを指摘されたとき
就職の面接や内定後の職場で中卒であることを指摘されるケースは意外と多いです。
中卒者に対してネガティブなイメージを持っている人は残念ながらいます。せっかく無事に面接や内定までたどり着いても、自分が中卒だと判明した瞬間に嫌な顔やバカにしたような顔をされる可能性もないとは言えません。
また、面接では「なぜ高校に進学しなかったのか」「中卒でちゃんと働けるのか」など、返答に困るような質問を投げかけられるケースもあります。
その場合は、中卒になった理由を正直に伝えたうえで、これまでどうやってリカバリーしてきたか、今後どのように仕事をしていくのかを具体的に説明できれば、ネガティブなイメージを払拭しやすくなります。
中卒が少数派である以上、採用面接では中卒であることを指摘される可能性は高いです。あらかじめ面接で聞かれそうな質問を想定して、どのように返答するか考え、具体的なエピソードまで用意しておくと良いでしょう。
2:中卒が昇給・昇格の足かせになったとき
中卒が昇給・昇格の足かせになったときに、「やばい」と感じる人もいるでしょう。
せっかく就職できたとしても、中卒は高卒以上の人に比べて出世しにくい傾向があります。中卒が昇給・昇格しにくい理由として、「ロジカル思考が身についていない人」「勉強などで努力できない人」と判断されてしまう場合や、本人が「そもそも中卒だから出世なんてできない」とあきらめてしまっている場合が挙げられます。
もちろん、なかには中卒でも早期から出世して活躍している人もいますが、出世がしにくい環境で働いていると後輩にどんどん追い越されてしまい、危機感や劣等感を抱きやすくなるでしょう。
3:資格取得時に学歴条件を満たしていないとき
中卒という学歴を資格取得でカバーしようと考える人はたくさんいると思いますが、資格試験のなかには学歴条件が設けられていて、中卒ではそもそも受験の権利すらない場合もあります。
そのため、取得したい資格があっても受験することすらできないと、危機感を抱いてしまう人も多いでしょう。資格取得を目指す際は、学歴条件を必ず確認して中卒でも受験できるものを選ぶか、最終学歴を上げるといった手段が必要になります。
4:学歴で平均生涯年収に大きく差が出ることがわかったとき
平均生涯年収は最終学歴によって差が出ます。
労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計 2019 労働統計加工指標集」によれば、学歴別の生涯年収は以下の通りです。
中学卒 | 高校卒 | 高専・短大卒 | 大学・大学院卒 | |
生涯平均年収 | 2億円 | 2憶1,000万円 | 2憶2,000万円 | 2憶7,000万円 |
中卒の平均生涯年収は高卒や大卒と比べて約1,000万円〜7,000万円程度の差が出ることがわかります。これほどの差が生まれると、生活の質にも大きな差が出てしまうため、「やばい」と感じてしまうかもしれません。
5:中卒=常識がないと判断されてしまうとき
中卒=常識がないと判断されてしまったときに、「中卒はやばい」と感じる人もいます。
高学歴を努力や真面目さの証として考える人は多く、中卒に対して「努力ができない」「不真面目で常識がない」「なんだか怖い」といったマイナスのイメージを持っている人も少なくありません。
中卒というだけでバカにされたり差別を受けたりするケースもあり、人柄や言動を見ずに肩書きだけで判断されてしまう機会は多々あります。
世間からのマイナスなイメージや視線・対応を目の当たりにすると、「中卒ってやばいんだ」「どうせ自分は中卒だから」と悲観的になってしまう人も少なくありません。
6:勉強に対して苦手意識を持ってしまうとき
「中卒はやばい」と感じている方は、勉強に対して苦手意識があるケースも多いです。
中卒になった理由は人によってさまざまですが、勉強が苦手だから高校に進学しなかった・高校を中退したという人もいると思います。この場合、自分に合った勉強方法を確立できないまま社会に出てしまったため、いつまでも勉強への苦手意識がある可能性が高いです。
また、世間では「中卒だから勉強は嫌いなんだろう」と考える人も少なくありません。「勉強から逃げているだけ」「努力しようともしていない」と捉えられてしまう場合もあり、中卒であることに対して引け目を感じてしまう人もいます。
7:学歴が話題にあがるだけでテンションが下がるとき
学歴が話題にあがるだけでテンションが下がり、自己肯定感も下がってしまうという人は、心の中で「中卒はやばい」と思ってしまっているのではないでしょうか。
先述したように、世間には中卒に対してネガティブなイメージを持っていたり、肩書きや学歴だけで人を判断したりする人が多いです。周りからの厳しい言葉や偏見に悩まされ、「自分はダメな人間だ」と落ち込んでしまうと、自分に自信がなくなり、自己肯定感がどんどん下がるおそれがあります。
8:何かを諦める言い訳にしてしまうとき
中卒であることを何かをあきらめる理由に使ってしまっていると自分で気づいたとき、「やばい」と感じる人は多いのではないでしょうか。
実際のところ、中卒になる理由は人それぞれです。「人間関係が上手くいかなかった」「勉強についていけなかった」「遊びの方が優先になってしまった」といった理由だけでなく、家庭の事情や体調といった自分の気持ちだけではどうにもならない理由で中卒になった人もいるでしょう。
「中卒がやばい」と思うかどうかはその人の価値観によりますし、中卒だからという理由で他人に「やばい」と言われるいわれはありません。
しかし、自分が中卒であることを簡単に何かを諦める際の言い訳にしてしまうと、どんどん自己肯定感が下がり、何に対しても無気力な「やばい中卒」になる可能性は高いです。「中卒の自分にできるわけがない」「中卒だから仕方ない」と学歴だけを言い訳に逃げてしまえば、新しいことにすらチャレンジできなくなってしまいます。
9:中卒同士のコミュニティを形成してしまうとき
中卒同士のコミュニティばかりに身を置き、周りに似たような学歴の人しかいないと気づいたときも「やばい」と感じやすくなります。
中卒は少数派であるがゆえに、どうしても中卒同士でコミュニティを形成する傾向があります。中卒同士で集まること自体は悪くありませんが、付き合う相手によっては自分自身にとってあまり良い影響を与えない可能性があるので注意しなければなりません。
中卒同士で集まると、「どうせ自分たちは中卒だから、何をやってもダメだ」「まともな人生を送れない」というようなネガティブな思考や雰囲気に染まってしまい、向上心を保つのが困難になってしまうおそれがあるからです。
このような環境ではポジティブな影響を受けにくいので、向上心や前向きに生きる気持ちを持ちにくいでしょう。
悪循環な環境にい続けるとやがてトラブルに発展したり、悪事に手を染めたりするリスクもあり、悪い方向へ行ってしまうケースも考えられます。
同じ中卒でも「世間の偏見なんか気にしないで自分の信じる道を進もう!」と向上心を持つ人たちと関わると、ポジティブな影響を受けられるようになるため、自分自身が関わるべき人や身を置く環境はしっかり見極めることが大切です。
10:結婚するの障害になるとき
結婚の障害になるとわかったときに、中卒が「やばい」と感じる人も多いでしょう。
中卒は「平均年収が低く、安定的に仕事に就ける保証もない」と世間的にネガティブなイメージを持たれているため、結婚相手の親に反対される可能性が考えられます。特に結婚相手やその親が高学歴だった場合、結婚どころか交際を猛反対されることも珍しくありません。
結婚相手の親は、中卒の男性に対して「経済力がないから、自分たちの娘が苦労するのではないか」「出世ができないんじゃないか」「子どもの教育がきちんとできるのか」というように、さまざまな不安を持つでしょう。不安を抱えている人を説得するのは決して容易ではありません。
また、反対を押し切って結婚しても、親族間の関係がぎくしゃくしてしまう可能性もあるため、長期的に良好な関係を築くのは非常に難しいです。学歴が中卒であることで結婚すら難しい状態におちいると、「中卒ってそんなにやばいのか」と強く実感するでしょう。
中卒という「やばい状況」から挽回する方法
さまざまな場面で中卒であることを「やばい」と感じるときがあるとわかりました。では、中卒という「やばい状況」から脱するためにはどうしたら良いのでしょうか。
ここでは、「やばい状況」から挽回する方法について解説します。
高卒認定資格を取得する
中卒から最終学歴を上げるためには、高卒認定資格を取得する方法が有効です。高卒認定資格とは、高等学校卒業程度認定試験に合格することで、高卒と同等の学力があるとみなされる資格で、大学への受験や就職・資格試験時に活用できます。
高卒認定試験の概要は以下の通りです。
試験回数・時期 | 毎年2回(8月、11月) |
受験資格 | 16歳になる年度から受験可能 |
試験科目 |
【必須科目】国語、数学、英語、地理歴史、公民 |
合格率 | 46.4%(令和4年度) |
合格者数 | 年間7,961人 |
高卒認定試験は8~10の試験科目があり、幅広い科目を勉強する必要があります。勉強に対して苦手意識がある方は不安に感じるかもしれませんが、しっかり勉強できれば高卒認定資格取得を目指せます。
今から高校に入学して最終学歴を高卒に上げるのは決して簡単ではありません。高卒認定資格を取得すれば高卒と同等の学力があると証明できるので、中卒であることの危機感を解消できるでしょう。
文部科学省「高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)」(参照 2023-10-16)
文部科学省「令和4年度第2回高等学校卒業程度認定試験実施結果」(参照 2023-10-16)
最終学歴を中卒から高卒にしたい方は、こちらも参考にしてみてください!
中卒をカバーできる資格を取得する
現状から抜け出すなら、中卒という最終学歴をカバーできる資格を取得することも有効です。
資格は各分野において一定水準以上の能力や知識を持っていると証明するものなので、就活の際にアピールできるようになります。
特に有資格者のみがたずさわれる独占業務がある業界や、有資格者の配置が義務付けられている業界などは、特定の資格を持っているだけで就活を有利に進められるでしょう。
中卒が資格を取得するメリットには、ほかにも以下のようなものがあります。
- メモ
- ・希望の業界や職種に就きやすくなる
・資格手当が用意されている場合、給与が上がる可能性がある
・「勉強意欲がある」「目標に向かって努力できる」という印象を企業に与えられる
なかには難易度が高く取得が難しい資格もありますが、資格を取得できれば中卒という弱みをカバーできます。
中卒でも取得できる資格は、ぜひ以下の記事でチェックしてみてください!
学歴不問の業種に正社員として就職する
中卒という状況から挽回するには、学歴不問の業種に正社員として就職することも有効です。
正社員はアルバイトや契約社員などの非正規よりも年収が高い傾向にあり福利厚生がしっかりしているので、安定して高収入を得たいのであればメリットが多い働き方です。また、正社員の肩書があるだけで、世間からのイメージが良くなるのも現実です。
ちなみに、中学を出てすぐに正社員になることで得られるメリットには以下もあります。
- 高卒や大卒よりも数年早く社会人デビューできる
- 若いうちからたくさんの経験を積めるため、スキルが身につきやすい
- 吸収力や人間関係の構築のしやすさなど、仕事において若さを活かせる
- 高校や専門学校に進学しないため、学費がかからない
- 非正規よりも年収が高い傾向にあるので、早くから貯金ができる
学歴不問の業種であれば中卒でも採用されやすく、実力をつければキャリアアップもしやすいので、中卒という弱みをカバーしやすいでしょう。
- 参考
- 中卒で正社員を目指す場合、「ナイト系」の仕事もおすすめです。ナイト系は求人のほとんどが学歴・経験不問で実力主義なので、中卒で業界経験がなくてもスタートしやすいのが特徴です。(ただし、18歳未満のナイト系業界への就職は不可です。)
ナイト系の職場は早期から昇給・昇格ができるお店もたくさんあり、評価がすぐに給料やポストに反映されます。利益率が高い業種でもあるため給与水準も高い傾向にあり、がんばり次第で高収入を目指すことも夢ではありませんよ。
中卒でも安定して働ける仕事の特徴
中卒から安定して働くためには、中卒という弱みをカバーして働ける仕事を探すことが大切です。ここでは、中卒でも安定して働ける仕事の特徴について解説します。
学歴が関係ない仕事
学歴が関係ない仕事に就ければ、中卒でも安定して働きやすいです。
多くの求人で「高卒以上」「大卒以上」など、学歴による応募資格が設けられているため、中卒が応募しても書類選考で落とされる可能性が非常に高いです。
応募資格に学歴の指定がない仕事であれば、学歴によるハンデはなく、採用選考で人柄やポテンシャル(将来性)、スキルをもとに選考してもらえます。また、入社後も学歴で評価されることはなく、純粋に自分の実力だけで活躍できるチャンスをつかめるでしょう。
学歴に関係なく、中卒でも稼げる職業の例は以下の通りです。
(ただし、下記の職業であっても大企業になるほど学歴が選考条件に入る可能性はあるので、必ず求人の応募条件を確認してから応募しましょう。)
- 営業職
- ITエンジニア
- ナイト系スタッフ
- 長距離トラック運転手
- 遠洋漁業の漁師
- 職人
- 警備員
- 建設系現場職
- 介護職
専門スキルを必要とする仕事
専門スキルや資格を活かせる仕事も、学歴に関係なく安定して働きやすいです。
大学で専門スキルを学ばなくても手に職がつくようなスキル・資格を狙うのがおすすめです。たとえば、これからも需要が高いIT分野や、人の生活に欠かせない福祉・介護分野、調理・製菓、土木・電気といった分野が挙げられます。
専門スキルや資格があれば、希望の業界・職種に就きたいという熱意のアピール材料になるので、就職活動の採用選考を有利に進められるでしょう。なかには専門スキルや資格を持っているだけで必要とされる業界・職種もあります。
手に職をつけるタイプのおすすめの資格には、たとえば以下のようなものが挙げられます。
- 参考
- 【IT系】
・情報処理技術者
・基本情報技術者
【福祉・介護系】
・保育士資格
・ホームヘルパー2級
【調理・製菓】
・調理師免許
・製菓衛生師
【土木・電気系】
・建築施工管理技士
・土木施工管理技士
・フォークリフト運転士
・危険物取扱者
・電気工事士
・溶接技能士
上記の資格は中卒でも取得可能なので、興味があれば詳細を調べてみてください。
人手不足が目立つ業界の仕事
安定した仕事に就きたいなら、人手不足の業界に挑戦してみるのもおすすめです。
常に人手を欲しているため、そもそも学歴不問としている求人も多く、中卒だからといって不採用にされる可能性は低いでしょう。他の応募者との競争率も低いので、狙った企業に入りやすいという特徴もあります。
ちなみに、人手不足といわれている業界の例として、以下が挙げられます。
- 情報サービス業
- 建築業
- 運輸・倉庫業
- 警備業
- 自動車業
仕事探しをする際は、上記の業界を視野に入れつつ、転職活動を行ってみてはいかがでしょうか。
中卒でも安定した仕事を得る方法はたくさんある!
中卒が「やばい」と言われている理由や、中卒でも安定して働ける仕事の特徴などについて解説してきました。今回解説した内容をおさらいしていきましょう。
- 中卒は就活や婚活などの場で不利に働きやすく、高卒以上の人に比べて平均年収や就職率が低い
- 高卒認定資格や中卒をカバーできる資格を取得したり、正社員として就職したりすることで中卒という弱みをカバーできる
- 中卒でも安定して働ける仕事の特徴は「学歴が関係ない」「専門スキルを必要とする」「慢性的な人手不足」な業界
以上のポイントを押さえて、中卒でも安定して働ける仕事選びをしてみてください。中卒という弱みをカバーして、仕事面でもプライベート面でもチャンスをつかんでいきましょう!