中卒で自動車整備士になるには?転職成功のポイントと求められる能力

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中卒で自動車整備士になるには?転職成功のポイントと求められる能力

  • 中卒者が整備士を目指すには具体的に何をすればいい?

  • 中卒から自動車整備士に転職するのに必要な経験や資格はある?

この記事では、中卒で自動車整備士になりたい方に向けて、自動車整備士になる方法や資格試験の対策方法、自動車整備士を目指すかどうかの判断基準などを解説します。

中卒から自動車整備士を目指す際の良いところも悪いところもご紹介するので、自分と照らし合わせながらチェックしていきましょう。

中卒で自動車整備士になることはできる

結論からいうと、中卒から自動車整備士になることは可能です。

正社員採用・派遣採用の求人では応募条件に「高卒以上」を設定している業界が多いですが、自動車整備士は正社員採用・派遣採用で「学歴不問」の求人も多いです。実際に求人サイト内で「自動車整備士 学歴不問」などで検索するとたくさんの求人が出てくることがわかります。

技術職のため学歴よりも実力主義の傾向がある自動車整備士は、中卒でも目指しやすい職業といえるでしょう。

自動車整備士になる基本条件

自動車整備士になるためには自動車整備士技能検定という国家試験を受験して合格する必要があります。

この試験を受けるためには、まず「受験資格」を得なくてはなりません。
後ほど詳しく解説しますが、受験資格を得る主な方法は以下の2パターンです。

  • 国土交通大臣が指定する整備士の養成学校(専門学校)で必要課程を修了する
  • 国土交通大臣が指定する自動車整備士工場で1年以上の実務経験を積む

自動車整備士の学歴内訳

全国の自動車整備士の学歴内訳は以下のとおりです。
※参考サイトにて実際に働いている人が多いと感じる「学歴」を表しています。

学歴 割合
中卒 1.6%
高卒 49.2%
専門卒 58.7%
高専卒 3.2%
大卒 12.7%
参照元:職業情報提供サイトjobtag「自動車整備士」(参照 2024-01-12)


やはり高卒・専門卒の割合が圧倒的に大きいですが、中卒でも自動車整備士は十分目指せます。

中卒で自動車整備士になる方法と手順

中卒者が自動車整備士になるには以下のステップを踏みます。

自動車整備士になるまでの流れ

  • 自動車整備士試験の受験資格を得る
  • 自動車整備士試験を受験し、学科試験と実技試験両方に合格する
  • 合格証書の交付を受ける

まずは自動車整備士試験の受験資格を得る必要がありますが、この方法は大きく分けて2パターンの中から選べます。

ここでは自動車整備士の受験資格を取得するまでの流れをそれぞれ詳しく解説していくので、どちらの方法が自分に向いているかチェックしてみてください。

中卒で自動車整備士になる方法①国指定の養成学校を卒業して試験合格を目指す

1つ目の方法は、学校に通って資格を取得するパターンです。国土交通大臣が指定する自動車整備の養成学校(専門学校)を卒業して試験合格を目指します。

養成学校に何年通うかによって、与えられる受験資格は異なります。

  • 2年制の専門学校:必要課程を修了すると「二級自動車整備士」の受験資格が与えられる
  • 4年制の専門学校:必要課程を修了すると「一級自動車整備士」の受験資格が与えられる

専門学校に通うメリットは、集中して資格試験の対策をしやすい点です。専門学校に通っていれば資格の勉強に専念できるようなカリキュラムを受けられるため、しっかり通学をして授業を受けていれば試験に合格する可能性も高まります。

さらに、専門学校は実習が多いため国家試験で実技試験が免除される場合があります。

ただし、専門学校は「高卒以上」を入学資格として定めているケースが多いです。中卒者でも高卒認定試験(高等学校卒業程度認定試験)を受験して合格すれば、専門学校に入学することが可能になります。

学校によっては高卒認定試験の勉強が必要になってくる可能性があることは注意しておきましょう。

中卒社会人が行ける専門学校を解説!高等専修学校の選び方まで

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中卒で自動車整備士になる方法②国に認められた工場で1年以上の実務経験を積む

2つ目の方法は、働きながら資格を取得するパターンです。国土交通大臣が指定する整備工場で1年以上の実務経験を積んでから試験合格を目指します。

資格の種類によって求められる実務経験年数が異なるため、確認しておきましょう。

  • 1年以上の実務経験:「三級自動車整備士」の受験資格を得られる
  • 3年以上の実務経験:「二級自動車整備士」の受験資格を得られる

なお、整備工場の定義は「国土交通大臣が認定した指定工場・認証工場」である必要があります。指定された工場以外で働いても実務経験とはみなされないのでご注意ください。

中卒で自動車整備士になるための資格試験の対策方法

自動車整備士になるためには、国家資格を取得する必要があります。
自動車整備士の資格を取得するには、学科試験・実技試験の両方の合格が必須条件です。

ここでは、自動車整備士国家試験の三級に合格するための効果的な対策方法をご紹介していきます。

自動車整備士合格のための対策①実務経験を積む

中卒者が専門学校に通うには高卒認定を受けないといけないため、最短ルートで自動車整備士を目指したいのであれば整備工場で働いて最低1年間の実務経験を積み、受験資格を得る必要があります。

前述の通り、国家試験の受験資格を満たすには国土交通大臣が指定する整備工場で実務経験を積むことが必要不可欠です。「自動車分解整備事業」の認証を受けた工場、もしくは指定工場に就職してください。

また、工場で働きながら夜間や休日に自動車整備技術講習所といった養成施設で講習を受けることも可能です。養成施設に通って課程を修了すると、国家試験の実技試験が免除になり、学科試験のみになるというメリットがあります。

自動車整備士合格のための対策②働きながら学科試験の勉強をする

働きながら学科試験の勉強を進めるには、試験に間に合うようにスケジュールをしっかり立てて勉強時間を確保することが何よりも重要です。

「休日にまとめて勉強する」「毎日寝る前に2時間コツコツ勉強する」というように計画的に進めましょう。

ちなみに三級の学科試験は60分間で行われ、自動車整備に関する基礎知識を問われる問題がメインです。30問のマークシート式で、21問以上正解すると学科試験が合格となります。

基礎を中心に日頃からコツコツ勉強するのが合格への近道です。

三級の学科試験で出題される内容

  • 自動車の構造や機能、扱い方に関する基礎知識
  • 自動車の点検や修理、調整に関する基礎知識
  • 自動車整備用の試験機、計量器、工具などの構造や機能、扱い法に関する基礎知識
  • 燃料油脂や材料等の性質・用法に関する基礎知識
  • 保安基準や自動車整備に関する法規

参考:国土交通省「自動車整備士になるには 試験の内容について」(参照 2024-01-12)

自動車整備士合格のための対策③過去問を反復して解いていく

学科試験は、出題傾向をつかむためにも過去問を解いて勉強するのが効果的です。過去問は直近5年分を目安に取り組むと、幅広いパターンの問題への対応力が身に付きます。

そして、過去問を解いてみて理解が足りないと思った部分は教科書や参考書で復習しましょう。「過去問を解く→苦手分野を復習→後日再び過去問を解く」を繰り返すことで知識が定着し、試験合格に近づきます。

また、ある程度過去問を解き終わったら、実際の試験時間の60分以内に問題をすべて解く練習をするのもおすすめです。目標時間は60分より少し短めに時間を設定すると、本番に余裕をもって挑むことができます。

自動車整備士に向いている人・向いていない人

どんな職業にも適性があるように、自動車整備士にも求められる人物像があります。

向いている人 向いていない人
車好きな人 体力がない人
向上心を持って勉強に取り組める人 皮膚が弱い人
手先が器用な人 潔癖症な人

ここでは、自動車整備士に向いている人・向いていない人の特徴を、それぞれ性格面・身体面・精神面のあらゆる角度からご紹介します。

自動車整備士に向いている人の特徴3つ

自動車整備士に向いている人の特徴は、以下の3つです。

  • 車好きな人
  • 向上心を持って勉強に取り組める人
  • 手先が器用な人

自動車整備士は最先端のテクノロジーについていかなければなりませんが、車が好きな人ならやりがいを感じながら取り組めますし、仕事を通じて外車や希少車などさまざまな車種に触れられるので、車が好きな人にとっては最高の環境と言えます。

また、自動車整備士は、持っている資格の種類によって対応できる仕事の幅が広がります。たとえば、三級ではオイル交換やタイヤ交換といった簡単な整備と補助業務しかできないですが、二級を取得すると分解整備が行えるようになるのです。

最高位となる一級は、自動車整備士全体の3%しか取得していないほど難易度が高いものの、取得すると特殊自動車の整備ができたり、給与がアップしたりします。働きながらの資格勉強にはなりますが、向上心を持って勉強に取り組める人は、自動車整備士として徐々にステップアップしていけます。

そして、自動車の内部は構造が複雑なので、小さい部品を分解したり付け替えたりと、細かい作業を求められることが多く、スムーズに丁寧な仕事をするために手先の器用さも重要です。

自動車整備士に向いていない人の特徴3つ

自動車整備士に向いていない人の特徴は、以下の3つです。

  • 体力がない人
  • 皮膚が弱い人
  • 潔癖症な人

自動車整備は小さい部品だけでなく、タイヤ・エンジンなどの大きく重たい部品も扱います。特にバスやトラックなど大型自動車の整備では、重たい部品を運んだり持ち上げたりといった力仕事が多いです。

スポーツ選手並みの体力は必要ないですが、人並の体力は求められます。重量のあるパーツを運ぶ機材が完備されている整備工場であれば、体力面の負担を減らして働くことができるので、求人を探す際は作業環境もチェックしてみてください。

また、自動車整備の仕事は毎日水や油に触れるため、特に冬場は手荒れが避けられません。皮膚が弱い人やアレルギーを起こしやすい体質の人には、つらい仕事内容となる可能性があります。

自動車整備は、どうしても現場仕事のため服も顔も汚れてしまいがちです。そういった汚れを気にしてしまうと作業が進まないので、潔癖症な人にとっても自動車整備の工場はストレスが溜まる職場環境になるおそれがあります。

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中卒で自動車整備士になるメリット・デメリット

仕事を選ぶときは、良い面だけでなく悪い面にも目を向けなくてはなりません。

仕事内容だけを見て就職しても「職場環境が合わない」「給与に満足いかない」など、勤務条件に不満が生じて辞めたい気持ちが大きくなってしまう可能性が出てきてしまいます。

自動車整備士になるメリット・デメリットは以下です。

メリット デメリット
需要が常にあるため仕事がなくなる可能性は低い 作業場の環境は良いとは言えない
中卒で働きながら手に職をつけられる 長時間労働になりやすく肉体的負担がかかりやすい
将来的に独立開業も可能 給料は決して高くない

実際に整備士として働いている様子をイメージしながら、それぞれの詳細をチェックしていきましょう。

中卒で自動車整備士になるメリットは3つ

中卒で自動車整備士になる主なメリットは、以下の3つです。

  • 需要が常にあるため仕事がなくなる可能性は低い
  • 中卒で働きながら手に職をつけられる
  • 将来的に独立開業も可能

人の生活のあらゆる面において必須である自動車がなくならない限り、自動車整備士はこれからも必要とされる仕事です。将来的に整備の作業が機械化される可能性はあるものの、整備の知識やスキルはあらゆる地域で必要とされるので、仕事自体がなくなるリスクはしばらくの間はないと考えられます。

また、技術職である自動車整備士ならではのメリットは、働きながら手に職をつけられることです。手に職をつけられる仕事は資格が必要な場合も多く、資格試験の応募条件を満たすために特定の専門学校や大学などに進学したり、膨大な時間を試験勉強に費やしたりする必要があります。

しかし、自動車整備士は就職の際に学歴はあまり重視されないばかりか、働きながら実務経験を積んで資格を取得することが可能なので、手に職をつけたい中卒者にメリットが多い職種です。

手に職をつけて自動車整備の資格や知識も得られれば、ディーラー・カーショップ・レンタカーショップ・カーシェアリング会社・塗装修理のペイントショップなど、整備工場以外にも転職先の選択肢がたくさんできます。

そのうえ将来的に独立することもできるので、「地元で自分の店を開きたい!」「家族で切り盛りしたい!」といった夢も実現可能です。

中卒で自動車整備士になるデメリットは3つ

中卒で自動車整備士になるデメリットは、以下の3つです。

  • 作業場の環境は良いとは言えない
  • 長時間労働になりやすく肉体的負担がかかりやすい
  • 給料は決して高くない

自動車整備士の仕事は、オイルが付着して手が黒くなったり、体中がほこりまみれになったりと、想像以上に汚れます。潔癖症な方や喘息・アレルギーがある方には向いていない仕事環境といえます。

また、修理に時間がかかるとおのずと長時間労働になってしまうため、自動車整備士は肉体的にも精神的にも負担がかかりやすい仕事です。座りながらできる仕事でもなく、ひんぱんに姿勢を変えたり重いものを持ったりする必要があり、体力も必要です。

そして、国家資格が必要な仕事のため収入面に期待してしまうかもしれませんが、令和4年度の日本人の平均年収が458万円なのに対して、自動車整備士の平均年収は404万円との結果が出ています。肉体労働が多い分も含めて、人によっては大変な割に給与が見合っていないと不満を感じてしまうかもしれません。

参考:
日本自動車整備振興会連合会「令和4年度 自動車特定整備業実態調査結果の概要について」(参照 2024-01-12)
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」(参照 2024-01-12)

自動車整備士以外で転職を検討するならナイト系がおすすめ

中卒から自動車整備士になるためには、実務経験を1年以上積んで国家資格に合格する必要があります。さらに自動車整備士としてステップアップしていくには、働きながら上級の資格勉強をしたり、新しい技術を身に付けたりしていかなければなりません。

  • 資格取得のための勉強は自分には難しいかもしれない……

  • 自動車整備士の職場環境が自分には合わないかも

と感じる方は、同じく学歴不問で未経験でも始めやすいナイト系のお仕事もぜひ検討してみてください。

ナイト系がおすすめの理由は以下です。

  • 学歴・職歴不問で採用され、スピード昇給・昇格が可能
  • 業界未経験でも初任給が高く、実力で評価されやすい環境
  • 車好きにも向いている職種もある

ナイト系は18歳以上であれば応募可能(高校生不可)で、中卒者や異業種から転職する人が多いです。実力主義の業界なのでやる気があれば学歴や職歴に関係なくスピード昇給・昇格ができるチャンスもあります。

また、自動車整備士は年収があまり高くないというデータが出ている一方で、ナイト系は高収入を目指すのであればチャンスが豊富です。業界未経験でも月収25万円~30万円からスタートするケースが珍しくなく、店長や幹部候補になれば月収100万円以上を稼げる可能性もあり、大幅な収入アップを見込めます。

さらに、普通自動車免許さえあれば応募できる「送迎ドライバー」といった、車好きな人に向いている仕事もあります。

今までナイト系は考えたことがなかったという方も、視野を広げるためにも一度求人内容をチェックしてみてはいかがでしょうか。

中卒で自動車整備士になるためのおさらい

学歴不問の求人が多い自動車整備士は、中卒でも転職を目指せる職業です。
最後に、中卒から自動車整備士になる方法や重要なポイントをおさらいとなります。

ポイント
中卒で自動車整備士になる方法
・国指定の養成学校を卒業して試験合格を目指す
・国に認められた工場で1年以上の実務経験を積む

自動車整備士に向いている人の特徴
・車好きな人
・向上心を持って勉強に取り組める人
・手先が器用な人

中卒で自動車整備士になるメリット
・需要が常にあるため仕事がなくなる可能性は低い
・中卒で働きながら手に職をつけられる
・将来的に独立開業も可能

自動車整備士の資格は、専門学校に通わなくても工場で働きながら取得することが可能です。経験を積んでいけば高収入や独立も可能なので、車に関する仕事に就きたい方はぜひチャレンジしてみてください。

ネクスト編集部

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