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大学を中退したら、最終学歴がどうなるのか知りたい
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大学中退を考えているけど、その後の就職で不利にならないか心配
大学中退は、人生の中でも大きな決断なので、不安を感じるのは当然のことです。
ただ、就職活動では、大学中退した事実そのものよりも、「どう伝えるか」「その後どう動いているか」を履歴書や面接での伝え方次第で評価が変わる場面も少なくありません。
本記事では、大学中退者の最終学歴についての正しい考え方を整理しつつ、履歴書や面接で好印象を与える伝え方、就職への影響などについて解説します。
大学中退の最終学歴は「高卒」になる

大学を中退した場合、最終学歴は「高卒」なのか、それとも「大学中退」として扱われるのかと迷う人もいるでしょう。
結論から言えば、大学中退をすると、一般的には最終学歴が「高卒」になります。
ここでは、大学中退者の最終学歴について整理し、就職活動でどう見られる傾向にあるのかといった点を解説します。
そもそも最終学歴の定義とは?中退が学歴にならない理由
高校を卒業してから大学に入学し、やむを得ず中退した場合、最終学歴は「大学中退」ではなく「高卒(高校卒業)」として扱われます。
最終学歴とは、その人がこれまでに卒業した教育機関のうち、最も教育水準が高い教育機関の卒業歴を指す言葉です。
「中退」は教育課程を修了していないため、学歴には含まれません。政府統計でも「中途退学者はその前の卒業学校を最終学歴とする」と明確に定義されています。
このため、大学中退者は原則として「高卒」として就職活動を行うことになります。
ただし最近は、学校卒業から3年以内であれば、既卒ではなく第二新卒として新卒枠で応募できる企業も増えてきています。
参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「定義単位項目情報」(参照 2025-12-23)
【例外】企業や在籍期間によっては大卒同等の扱いになることも
原則として、大学中退者は高卒扱いとなるため、応募条件が「大卒以上」の求人には、基本的に応募できません。
ただし、すべての企業が一律というわけではありません。
一部の企業では、大学での在籍期間や取得単位、人物評価などを踏まえたうえで、短大卒や大卒と同等に扱うケースもあります。たとえば、卒業間近まで在学していた場合は、評価がプラスに働くこともあります。
また、企業によっては「高卒以上」の求人で採用された後の昇給・昇格の場面で、大卒と同等に評価される場合もあります。
ただし、これはあくまで企業ごとの判断です。
公式に最終学歴が「大卒」へ変わるわけではない点は、理解しておきましょう。
大学中退の正しい履歴書の書き方

大学中退の経歴があると、履歴書の学歴欄をどう埋めるべきか悩んで手が止まってしまう方もいるかもしれません。
ですが、書き方の基本さえ押さえておけば大丈夫です。
ここでは、大学中退の際の正式な履歴書の書き方を整理し、応募書類で迷わないための基本ルールを解説します。
大学中退者は履歴書で「中途退学」を必ず明記する必要がある
前述のとおり、大学を中退している場合、高卒として扱われます。
しかし履歴書の学歴欄には「中途退学」と必ず記載します。
これは、大学に在籍していた事実をきちんと伝えるためです。
記載する際は、「年月」「中途退学した学校の正式名称」に続けて「中途退学」と書くのが基本です。口頭では「中退」と表現しても問題ありませんが、履歴書は公的な書類のため、正式表記である「中途退学」と記載しましょう。
また、学歴欄には中退以前の経歴も記載する必要があり、原則として中学校卒業から順に記入します。
履歴書の中退理由は「一身上の都合」で問題なし
履歴書に大学中退の理由をどこまで書くべきか、多くの人が悩むポイントです。
結論から言うと、履歴書では詳しく書かなくても大丈夫です。
学歴欄には「一身上の都合により中途退学」と簡潔に記すか、理由を書かずに面接で説明する形で問題ありません。
中退の理由をポジティブに伝えられる場合や、留学・進路変更など、事情がわかりやすい場合は、記載することで好印象につながるケースもあります。
ただし、理由を書く際も「経済的な理由により」「家族の介護のため」などの簡潔な表現が一般的です。
【注意】中退歴の省略は「学歴詐称」に当たるためNG
「高卒だけ書いておけばいいかな」と思ってしまう気持ちも、正直わかります。
ですが、大学中退の事実を省くと、学歴詐称と判断される可能性があります。
入社手続きや書類確認の段階で発覚するケースもあり、最悪の場合、内定取り消しや信頼を失う原因になってしまいます。
バレてしまうと、解雇や内定取り消しまでは至らなくても、バレる不安を抱え続けることとなり、後ろめたさから働きづらくなるケースもあります。後悔を避けるためにも、履歴書は正直に事実を記載することが重要です。
大学中退が就職に与える3つの影響

「大学中退」という経歴は、就職活動にどのような影響を与えるのかと、気になる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、大学中退が就職に与える具体的な影響を解説します。
- 最終学歴「大卒以上」の条件で応募できない求人が出てくる
- 初任給・昇進が「高卒」の水準になることが多い
- 大学中退=早期離職の不安を持たれることもある
①最終学歴「大卒以上」の条件で応募できない求人が出てくる
大学を中退すると、最終学歴は「高卒」扱いになります。
そのため、応募条件が「大卒以上」と決まっている求人には、原則として応募できません。
たとえば、次のようなケースです。
- 一部の大企業で行われている正社員採用
- 大卒の学歴が必要な国家資格を求められる職種
- 一部の公務員総合職
希望する進路によっては、やる気があっても学歴でスタートラインに立てないという場面が出てくる可能性があります。
また、大学を卒業していないため、新卒扱いされず「既卒」になるケースもあります。
高校卒業から3年以内であれば、第二新卒として応募できる企業も増えていますが、すべての会社が対応しているわけではありません。
新卒や第二新卒のみを募集している求人に応募できないケースがある点も注意しましょう。
②初任給・昇進が「高卒」の水準になることが多い
大学中退者は、採用時に「高卒」として扱われることがほとんどです。そのため、初任給や昇進の基準も、高卒向けの制度が適用されやすくなります。
多くの企業では、学歴ごとに給与テーブルや昇格条件が分かれています。同じ仕事をしていても、大卒と高卒でスタート時点に差が出るケースは珍しくありません。
実際、厚生労働省の統計では、新規学卒者の平均月収は以下のようになっています。
- 高卒:約19.8万円
- 大卒:約24.8万円
月に約5万円の差があり、これが毎年積み重なると、将来的な年収差も大きくなりやすいです。
就職先によっては、学歴区分が変わることで収入やキャリア形成に差が出やすい点は、あらかじめ理解しておく必要があります。
参考:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 新規学卒者」 (参照 2025-12-23)
③大学中退=早期離職の不安を持たれることもある
採用担当者の中には、大学中退の経歴を見て「仕事も途中で辞めてしまうのでは?」と不安に感じる人がいるのも事実です。
中退にはさまざまな事情がありますが、理由が伝わらないと、学業を継続できなかったという事実が、入社後の業務継続にも影響するかもしれないと捉えられてしまうためです。
企業は採用後の早期離職を警戒するので、中退理由が曖昧だったりネガティブな理由だったりする場合は、特に忍耐力や継続力に疑問を持たれる可能性があります。
そのため、履歴書や面接では、中退理由を明確かつ前向きに伝え、就業意欲や業務に継続して取り組める姿勢を具体的に伝えることが重要です。
面接で不利にならない!「大学中退」の経験を伝えるコツ3選

大学中退という経歴は、面接での伝え方しだいで印象が大きく変わります。大切なのは、事実を隠さずに自分の言葉で納得感のある説明を心がけることです。
ここでは、大学中退を前向きに伝え、次の一歩を自信につなげるための考え方や伝え方のコツを3つ紹介します。
- コツ1:中退経験を「反省ではなく成長のきっかけ」として語る
- コツ2:中退後は自己研鑽に励んだことを伝える
- コツ3:会社に貢献する意欲をアピールする
コツ1:中退経験を「反省ではなく成長のきっかけ」として語る
面接で中退の理由を聞かれる可能性が高いため、必ず事前に答えを準備しておきましょう。
「仕事もすぐに辞めてしまうのでは」と思われそうで不安な方もいるかもしれませんが、伝え方次第で面接官が受ける印象は変わります。
ポイントは、中退そのものを言い訳にしないことです。
中退後に何を考え、何に取り組み、どんな学びがあったのか、そこから自分がどう変わったのかを具体的に伝えましょう。
そうすることで、「失敗」ではなく「成長のきっかけ」として受け取ってもらいやすくなります。
また、面接官は理由そのものだけでなく、正直に事実を話せる人物かどうかも見ています。嘘やごまかしを避けて前向きに理由を伝えましょう。
コツ2:中退後は自己研鑽に励んだことを伝える
大学中退から就職活動までに空白期間がある場合、面接でその期間に何をしていたのかと質問されることも珍しくありません。
このとき、「特に何もしていません」と答えてしまうのはもったいないです。
資格勉強やスキル習得、アルバイトなど、自己研鑽に取り組んでいたと前向きに説明しましょう。「毎日学習時間を決めて継続した」といった努力を具体的な数字や成果を添えることで、継続力や本気度が伝わりやすくなります。
また、体調や自己管理に関わる中退理由の場合は、中退後に治療や生活習慣・行動の改善をした点を示しましょう。
コツ3:会社に貢献する意欲をアピールする
中退理由だけを説明して終わるのではなく、「だからこそ、今はこう考えている」「入社後はこう貢献したい」と、展望をセットで伝えましょう
20代の就職活動では「熱意や意欲」を重視する企業が多い傾向にあります。
厚生労働省の「若年者雇用を取り巻く現状」によると、企業が20代の求職者に求めている事柄の上位は下記の通りです。
| 1位 | 2位 | 3位 | |
|---|---|---|---|
| 第二新卒者枠 | 熱意・意欲 | コミュニケーション力 | 協調性 |
| 中途採用者枠 | 実務経験 | 熱意・意欲 | 行動力・実行力 |
参考:厚生労働省「若年者雇用を取り巻く現状」(参照 2025-12-23)
そのため、中退経験を踏まえたうえで、仕事への向き合い方や就職先での成長意欲を具体的に語ることで、前向きな評価につなげやすくなるでしょう。
大学中退から逆転する4つのキャリア戦略

大学中退後でも、就職先の選び方次第で大卒者と対等に戦えるようなキャリア形成をすることは可能です。
ここでは、大学中退から巻き返すための具体的なキャリア戦略を解説します。
- 空白期間を最小限に抑え、ポテンシャル枠を狙う
- 学歴不問の「実力主義・ポテンシャル採用」の企業を狙う
- 専門スキルや資格取得により学歴の差を埋める
- 大学中退・20代に特化した就職エージェントを活用する
①空白期間を最小限に抑え、ポテンシャル枠を狙う
就職市場では、年齢が若いほどポテンシャル枠として見てもらいやすいです。
特に第二新卒や若手向けのポテンシャル採用の求人を狙うことで、大学中退であっても好条件で採用される可能性があります。
- メモ
- 【ポテンシャル採用とは】
応募者のスキルや経験よりも、将来的な成長性や潜在能力(ポテンシャル)に注目して人材を選考する採用手法。
大学中退後の空白期間が長くなるほど、企業側は「なぜ長期間何も行動しなかったのか」と気にしやすくなります。就職活動で不利に働きやすくなるため、特別な事情がない限り、できるだけ早い段階で就活を始めることが、マイナスな印象を和らげる重要なポイントになります。
就活では行動の早さが意欲の高さとしても評価されるので、早めに行動してポテンシャル採用の求人を狙って内定を目指しましょう。
②学歴不問の「実力主義・ポテンシャル採用」の企業を狙う
大学中退によって応募できる求人が限られると感じたら、学歴不問や未経験歓迎の求人は狙い目です。
こうした求人を出している企業は、学歴よりも人柄や意欲、将来性を重視する傾向があり、中退歴がマイナスに働きにくいです。
特に専門的なスキルがない場合は、「未経験OK」の求人を選ぶことで、スタートラインに立ちやすくなります。たとえば、営業職やITエンジニア、接客・販売などは、ポテンシャル採用を行っている企業が多い傾向にあります。
さらに、研修制度や教育体制が整った企業を選べばスキル面の不安も軽減でき、長期的なキャリア形成につなげやすくなります。
③専門スキルや資格取得により学歴の差を埋める
大学中退後の就活では、中退した後にどんな行動を取ってきたかがしっかり見られます。就職前に資格取得や専門スキルの習得に取り組めば、意欲や能力を客観的に示す材料となり、学歴の差を埋めやすくなります。
たとえば、IT業界なら基本情報技術者やMOS、事務職なら日商簿記といったように、希望の業界・職種の業務に役立つ資格を調べて取得するのがおすすめです。
たとえ空白期間があっても、自己学習や実務経験を積んでいればプラス評価につながります。学歴だけにとらわれず、行動と成果を積み重ねることが、就職成功への近道です。
④大学中退・20代に特化した就職エージェントを活用する
大学中退後は一人で就職活動を進める人が多いです。
しかし、孤独な就活は特に不採用が続いたタイミングで挫折しやすく、継続が難しくなる傾向があります。
そこで有効なのが、大学中退者や第二新卒、20代の既卒に特化した就職エージェントの活用です。たとえば、中退者向けの支援に特化したサービス「ジェイック就職カレッジ」や、20代未経験者向けの「ハタラクティブ」などが当てはまります。
こういった就職エージェントでは、専門のアドバイザーがマンツーマンで相談に乗ってくれます。また、キャリアの選び方、自己分析、履歴書の添削、面接対策などのサポートを受けられるので、安心して就活を進められるでしょう。
大学中退の最終学歴に関するよくある質問

最後に、進学先によって最終学歴がどう変わるのかなど、大学中退に関するよくある疑問をまとめて紹介します。
気になる項目がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 大学中退後に専門学校や別の大学に入り直したら、最終学歴はどうなる?
- 最終学歴を「高卒」にして、大学中退を書かないのは法律違反?
- 大学中退の事実は調べられる?
大学中退後に専門学校や別の大学に入り直したら、最終学歴はどうなる?
最終学歴は「最後に卒業した学校」ではなく、「これまでに卒業した中で最も教育水準が高い学校」で判断されます。
最終学歴として優先される順番は以下の通りです。
- 大学院博士
- 大学院修士
- 大学
- 専門学校・高等専門学校・短期大学
- 高等学校
- 中学校
そのため、大学中退後に専門学校を卒業した場合は、最終学歴は「専門学校卒業」となります。一方、四年制の大学を卒業後に専門学校を卒業しても、最終学歴は「大学卒業」のままです。
また、高認(高等学校卒業程度認定試験)は学歴ではなく資格扱いになるため、高校を卒業せずに高認に合格し、その後大学を中退した場合の最終学歴は「中学校卒業」になります。
最終学歴を「高卒」にして、大学中退を書かないのは法律違反?
履歴書や面接で大学中退の事実を隠すと、法律違反にあたる可能性があります。
履歴書や面接では、学歴や経歴を正確に伝えることが前提です。
大学中退の事実を隠したり、学校の入学・卒業年月をずらしたりすると学歴詐称と見なされます。
仮に学歴詐称をして内定を得られたとしても、入社手続きで卒業証明書の提出を求められて、嘘が発覚するケースは少なくありません。
学歴詐称が判明すると、内定取り消しや懲戒解雇になる可能性があります。内容や悪質性によっては、詐欺罪や私文書偽造罪に問われるリスクもゼロではありません。
不安があっても事実を隠さずに事実を伝えることが、結果的に一番リスクが少なく、安心して働ける選択だと言えます。
大学中退の事実は調べられる?
企業に大学を中退しているかどうか調べられることがあるのか、不安に感じている人もいるでしょう。
結論から言うと、企業が大学に直接問い合わせて中退の事実を確認することは、個人情報保護の観点から難しいとされています。
ただし、就職時の手続きで卒業証明書の提出を求められるケースはあります。
大学中退者の場合は、最終学歴となる高校の卒業証明書を提出するのが一般的です。
企業や職種によっては、在籍期間を確認する目的で、大学の在学証明書や中退時期がわかる書類を求められることもあります。
その場合は、あとから慌てないためにも、「どの書類が必要か」を事前に採用担当者へ確認しておくと安心です。
最終学歴に不安があってもキャリアを築ける!大学中退を成長のきっかけとして前向きに就活を進めよう

高校卒業後に大学を中退した場合、最終学歴は「高卒」になります。
履歴書の学歴欄では、大学名に続けて「中途退学」と記します。中退理由は簡潔な記入で問題なく、詳細は面接での説明で問題ありません。
履歴書や面接で中退歴を隠すのは学歴詐称につながるので避けましょう。就職先によっては応募条件や待遇面で影響を受ける場面もありますが、自己研鑽や将来への展望を具体的に伝えられれば、評価が上がるケースも少なくありません。
また、大学中退から就職活動を成功させてキャリアを築いていくためには、採用されやすい企業の求人に積極的に応募したり、中退後の行動がポジティブな印象になるようにアピールしたりするのが重要です。
中退の事実を気にせずに、企業に前向きに熱意や意欲を伝えることが採用への近道です。





