肉体労働はいつまで続けられる?体を壊す前に知っておくべき限界と転職の選択肢

※最終学歴が中卒・高卒の男性を対象とした転職情報サイトです※

肉体労働はいつまで続けられる?体を壊す前に知っておくべき限界と転職の選択肢

  • 肉体労働がきつくて朝起きるのがつらい…

  • 休日も疲れが取れない

肉体労働は未経験OK、学歴不問、今すぐに人手が欲しいといった求人が多く、男性に特に人気の仕事です。

しかし、その名の通り肉体労働は肉体を酷使するため、体を壊す危険性があるのも事実です。

30代、40代と年齢を重ねるにつれて、疲労感が抜けなくなり、肉体労働による体への影響に不安を感じている方は少なくないと思います。

本記事では、厚生労働省のデータや実際の声を元に、肉体労働がきついと言われる理由や、体を壊す前に注意しておきたいサイン、体を壊さないための対策方法、肉体労働からのおすすめの転職先をご紹介します。

肉体労働で体を壊す前になんとかしたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてくださいね。

肉体労働が「きつい」「続かない」と言われる5つの理由

「肉体労働=きつい」というイメージを持つ方は多いでしょう。実際にそう言われる主な理由として、以下の5点が挙げられます。

  • 身体的負担
  • 精神的負担
  • 金銭的・労働条件の課題
  • 将来性・キャリアパスの不透明さ
  • 危険性

これらのうち思い当たる点がある場合は、その部分を重点的に見直し、今後の対策を考えていくことが大切です。

上記5つの理由について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

負担の蓄積や加齢による限界

肉体労働では、日々重いものを運んだり重機を扱ったり、高所や閉所、温度の調節が難しい場所で作業をしたりします。そのため、慢性的な疲労の蓄積や体への負担は避けられないでしょう。

さらに、同じ動きを繰り返す作業が多く、肩・腰・膝に負担がかかりやすいです。重い荷物の運搬などを長年続けると、特定の部位を痛めやすくなります。

こうした負担が原因で病気や大きなケガを負ってしまうと、仕事を続けること自体が難しくなる場合もあります。

また、加齢による体力・筋力低下も懸念点です。

肉体労働は身体を酷使するため、年齢を重ねるほどきつさを感じやすくなります。

筋機能は、一般的に25歳前後をピークに徐々に低下していきます。さらに、年齢とともに注意力も低下するため、30代以降はケガや体調不良のリスクが高まります。

身体能力が成果に直結する肉体労働では、若い頃のように無理がきかなくなるだけでなく、パフォーマンスが下がることに悩む人も少なくありません。

常に肉体への負担を考えながら仕事を続けなくてはいけない点も、肉体労働が「きつい」と感じられる要因の一つといえるでしょう。

単調な作業や不規則な勤務時間などによるストレス

精神的負担も肉体労働において「きつい」と感じる要因の一つです。

単調な作業が多い現場や決まった工程を繰り返すだけの仕事は、ストレスが溜まりやすく、モチベーションの維持も難しくなります。

職場によっては厳しい育成方針や上下関係が残っている場合もあり、人間関係の悩みもメンタル面に影響を及ぼしかねません。

また、介護職においては、入居者の介助・排泄・意思疎通の難しさや、不規則な勤務時間・夜勤などから大きなストレスを抱えてしまう人も少なくありません。

実際、該当する業種においても、仕事によるストレスが原因で精神障害を発症した人は増加傾向にあります。精神的な負担が問題視されており、肉体労働の現場も例外ではありません。

参考:厚生労働省 業務災害に係る精神障害に関する事案の労災補償状況(参照 2025-7-23)

金銭的・労働条件の課題:労働に対する対価が見合わない

体を酷使する肉体労働(ブルーカラー)は、頭脳労働(ホワイトカラー)と比べると、労力への対価が見合わないといわれる傾向があります。

以下は厚労省のデータより算出した、肉体労働と頭脳労働の平均年収になります。

30代40代
肉体労働メイン約388万円~約408万円約382万円~約479万円
頭脳労働メイン約423万円~約503万円約521万円~約585万円

参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(参照 2025-7-23)

※肉体労働は建設業、製造業、運輸業・郵便業をメインとして、頭脳労働は情報通信業、金融業・保険業、学術研究、専門・技術 サービス業をメインとして算出しています。

上記より、30代・40代のいずれにおいても肉体労働メインの業界は頭脳労働メインの業界より年収が少ない傾向にあることがうかがえます。

さらに、肉体労働の現場では以下のような課題が懸念されています。

  • 作業環境・天候や経済状況の影響で収入が安定しない
  • 不規則な勤務時間・長時間労働
  • 休日が少ない・まとまった休みがとりづらい
  • 最低限の福利厚生しかない

金銭面に加え、上記のような労働条件の課題も肉体労働へのマイナスなイメージの理由となっています。

将来性・キャリアパスの不透明さ

肉体労働の現場作業一本で働いていた場合、他業種へ転職をすることが難しい点も、肉体労働が「きつい」といわれる一つの理由です。

肉体労働は特定の業界・職種のみで必要とされるニッチな作業や、単純作業を繰り返すタスクが多いです。

そのため、意識して資格取得や管理職への昇格を目指していかないと、他の業種で応用できるようなスキルや経験が身につきづらい傾向にあります。

肉体労働の現場作業のみで通用する資格やスキルだけを持っている場合、年齢を重ねたときに他業種へ転職したいと思ってもチャンスが限られてしまいます。

特に頭脳労働職種を希望する場合、求められるIT関連や営業関連、マネジメント関連などの資格・スキル・経験がないと、転職できる可能性はかなり低くなるでしょう。

30代・40代以降の転職では即戦力を求められるケースが多く、未経験での頭脳労働への転職はハードルが高くなります。

また、肉体労働には「何歳まで続けられるのか?」といった不安もまとわりつきます。

独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)によると、肉体労働が中心の職種における60~64歳の就業者の割合は以下の通りです。

仕事内容割合
建設・採掘の仕事4.8%
生産工程の仕事6.4%
運搬・清掃・包装等の仕事4.4%

参考:労働政策研究・研修機構(JILPT)「調査シリーズNo.199『60代の雇用・生活調査』」(参照 2025-7-24)

同調査において、頭脳労働の業界であるサービスの仕事は11.1%、専門的・技術的な仕事は26.6%という結果が出ていることから、肉体労働の現場において定年を超え働き続ける人の割合は低いことがうかがえます。

上記より、肉体労働は「体力が続く限り働ける」側面がある一方で、多くの人が長く続けるのが難しい働き方と言えるでしょう。

事故につながるリスクがつきまとう

肉体労働は重いものを持ち上げて運んだり、重機を扱ったりするため、労働災害につながるリスクもつきまといます。

厚生労働省の令和5年度における労働災害発生状況の調査によれば、死亡者数がもっとも多かった業種は223件の建設業で、次いで138件の製造業、110件の陸上貨物運送事業でした。

また、全業種において死傷者数がもっとも多い業種は、27,194人の製造業で、そこに16,215人の陸上貨物運送事業が続きます。

この結果から、肉体労働は危険度が高く、事故が起こりやすい業種が多いことがわかります。

実際に、転倒・挟まれ・巻き込まれ・墜落・転落・切れ・こすれ・火傷・電気ショックなどの事故は、重機や工場機械の操作中に発生しやすく、場合によっては死亡につながる危険性もあります。

さらに、レベルの高い行き過ぎた肉体労働は死亡リスクが上昇するといった調査結果もあり、継続して厳しい肉体労働を行うことも危険と常に隣り合わせであると言えます。

これらの理由から肉体労働はきつく過酷な仕事といわれやすいのです。

参考:厚生労働省「令和5年労働災害発生状況の分析等」(参照 2025-3-3)

データとリアルな声で見る!肉体労働者の「きつい」実態

ここからは厚生労働省のデータや実際の体験談を交えて、肉体労働の実態を解説します。

 死傷災害発生人数から見る肉体労働の現状

厚労省が行った調査において、頭脳労働メインの業界と肉体労働メインの業界の死傷災害発生人数を各2業界で合わせ見ると結果は以下の通りです。

頭脳労働がメイン 死傷災害発生人数
通信業               2,224人
金融・広告業1,195人
肉体労働がメイン死傷災害発生人数
建設業               14,414人
製造業27,194人

参考:厚生労働省「令和5年労働災害発生状況の分析等」(参照 2025-7-25)

頭脳労働メインと肉体労働メインの業界とでは、死傷災害発生数に桁違いの差があり、さきほどの危険性の項目でも解説した通り、常に危険性がありきつい仕事であることがうかがえます。

 平均年収から見る肉体労働の現状

平均年収からもきついと言われる実態が推測できます。

厚生労働省の令和6年度の調査から、肉体労働がメインの業界と頭脳労働がメインの業界を3つずつピックアップし、30代・40代の平均年収を比べてみると、以下の通りです。

頭脳労働がメイン30代40代
情報通信業約419万円~約469万円約527万円~約569万円
金融業・保険業約431万円~約503万円約557万円~約585万円
学術研究、専門・技術 サービス業約423万円~約477万円約521万円~約549万円
肉体労働がメイン30代40代
建設業約367万円~約408万円約429万円~約479万円
製造業約338万円~約376万円約410万円~約427万円
運輸業、郵便業約350万円~約369万円約382万円~約392万円

参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(参照 2025-7-23)

上記の表から、肉体労働は頭脳労働よりも平均年収が低めという結果が分かります。

また、年齢を重ねるほど、年収差が大きく開いていく傾向があることもわかります。そのため、30代・40代以降の方にとって、仕事がきついと感じる原因として収入の低さは無視できない点と言えるでしょう。

 休日日数から見る肉体労働の現状

さらに、肉体労働のきつさは休日日数においても顕著に現れています。

政府統計のデータより、先程の平均年収同様、各3業界を比較すると完全週休二日制ではない労働者割合は以下の通りになります。

頭脳労働がメイン週休2日制
情報通信業4.1%
金融業・保険業0.4%
学術研究、専門・技術 サービス業6.9%
肉体労働がメイン 週休2日制
建設業34.6%
製造業25.4%
運輸業、郵便業43.8%

※週休2日制:何らかの週休2日制、完全週休2日制より休日日数が実質的に少ない制度としています。

また、同年度の調査において、1週40時間を超える所定労働時間の集計社数は、情報サービス業0社、銀行・保険業1社でした。一方で肉体労働がメインの建設業は8社、製造業22社、運輸・交通業20社となっていることから、肉体労働に従事している人の多くは休日日数が限られていると推測できます。

参考:政府統計の総合窓口(e-Stat)「賃金事情等総合調査」(参照 2025-7-30)

リアルな声で見る実態

肉体労働において実際はどのような声が上がっているのでしょうか?

経験者の実体験を聞いてみましょう。

  • 過去に大型トラックを運転していた頃はどれだけ運転しても疲れ知らずだったのに、色々あって40歳近くになって再就職したら体力がもたず、2年と続かずにギブアップでした…。

参考:風俗男性求人・バイト【メンズバニラ】(参照 2025-9-1)

  • 今のところは時間外労働は平均で50時間。勤務中も終始仕事仕事でかなりきついです。機械を扱うのでオイルがあちこちについて汚れがすごいです。空調も悪く集中力が切れると怪我をしそうになります。一歩間違えば命にかかわる機械もあるのできついです…。

参考:Yahoo!知恵袋(参照 2025-9-1)

  • 初めての介護職ですが、とにかく仕事量が多く、正直きついです。
    仕事から帰るときも出勤するときも涙が出て行きたくなくて仕方ないです。

参考:Yahoo!知恵袋(参照 2025-9-1)

  • 介護職です。入浴介助中に腰を痛めてしまいました。休職はしたものの、快方に向かっているとは言い難く、復帰後も気にしながら仕事してはいますが、他の場所に筋肉疲労がきていて辛いです。辞めるべきか悩んでいます。

参考:Yahoo!知恵袋(参照 2025-9-1)

上記の通り、年齢に伴う体力的な問題や職場環境、危険性、心身への負担を示す声が上がっており、実際の現場でも肉体労働はきついという認識は根強いと言えます。

肉体労働で体を壊す主な4つの原因とは?

肉体労働は体力を必要とする作業が多く、体への負担も大きいことから、体を壊す可能性が高い業種です。

肉体労働で体を壊す原因として、主に以下の4つが挙げられます。

  • 過酷な作業環境と危険作業が日常化している
  • 不規則勤務・長時間労働が体内リズムを乱す
  • 精神的ストレスの蓄積で心身に悪影響が出る
  • 喫煙・飲酒など健康リスクを高める生活習慣

原因を知っておけば、今から予防できることもあります。

上記4つの理由について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

過酷な作業環境と危険作業が常態化している 

肉体労働は、屋外や炎天下、立ちっぱなし、重い荷物の運搬など、厳しい環境での作業となることが多々あります。

また、肉体労働は危険を伴う作業が多く、ケガにつながる可能性もある仕事です。

建設業においては高所からの転落事故、製造業においては大型の機械への巻き込まれなど、最悪の場合命に関わるような労働災害も実際に起こっています。

このように、過酷な作業環境と危険な作業の常態化は体を壊してしまう原因になりかねないのです。

不規則勤務・長時間労働が体内リズムを乱す 

肉体労働は、業種によっては労働時間が不規則で、繁忙期と閑散期の差が激しい職場が多くあります。交代勤務制を導入している職場では、夜勤になる勤務条件も珍しくはありません。そのため、生活サイクルが乱れやすく、体を壊す原因にもなります。

また、肉体労働の仕事は人手不足の業界も少なくないので、納期の兼ね合いや一人あたりの作業量の増加によって長時間労働を強いられることもあります。

先程の肉体労働の実態においても触れましたが、厚生労働省によると1週40時間を超える所定労働時間の集計社数は、肉体労働がメインの業界の方が多い結果となっています。いきすぎた長時間労働は身体疾患や精神疾患を引き起こす原因となるため、体を壊してしまうリスクが非常に高くなるのです。

参考:厚生労働省「過重労働とメンタルヘルス」(参照 2023-3-20)

精神的ストレスの蓄積で心身に悪影響が出る 

肉体労働は、体力面だけでなく精神面でのつらさを感じやすいのも特徴です。

たとえば、製造業の現場では単調作業が続くことによってストレスや疲労を感じやすくなります。同じ作業を繰り返すのが苦手な方には向いていない仕事といえるでしょう。

また、肉体労働を強いられる環境ではチームプレーが求められます。肉体労働の現場には職人気質の人も多く、気性や言葉遣いが荒い人がいれば、強い言葉で注意をされることも少なくありません。

そのため、人間関係で精神的なストレスを感じてしまい、結果として体の不調として症状に現れてしまう場合もあるのです。

喫煙・飲酒など健康リスクを高める生活習慣 

喫煙や飲酒による健康やパフォーマンスへの影響は、身体能力や体力を要する肉体労働においては特に大きく、健康リスクを高める 要因になり得るといっても過言ではありません。

喫煙や飲酒はがんや呼吸器疾患、肝硬変といった病気につながる可能性もあり、こういった生活習慣には注意が必要です。

文部科学省所管のJ-STAGE掲載情報のデータによると、「業種ごとの受動喫煙率」は特に「輸送・ 機械運転・ 建設・採掘」が高く、喫煙ありの割合が半数以上を占める結果となっています。

職場での受動喫煙ありなし
管理的・專門的・技術的27.9%72.1%
事務的27.1%72.9%
販売・サービス33.7%66.3%
保安45.5%54.6%
農林・漁業31.8%68.2%
生產工程・運搬・清掃・包装等34.5%65.5%
輸送・ 機械運転・ 建設・採掘58.5%41.5%

参考:J-STAGE「業種別にみた職場における受動喫煙状況」(参照 2024-3-8)

また、各業種の職場内での喫煙環境では、「輸送・機械運転・建設・採掘」の全面禁煙率が最も低く、さらに全面喫煙率では「農林・漁業」に次ぐ2番目という結果でした。

車内での受動喫煙率が圧倒的に高いことからも「輸送・機械運転・建設・採掘」がいかに受動喫煙にさらされやすい環境にあるかがうかがえます。

職場の屋内での受動喫煙全面禁煙部分喫煙全面喫煙不明
管理的・專門的・技術的58.2%34.1%1.8%5.9%
事務的51.8%35%5.4%7.9%
販売・サービス56.7%24.1%7%12.2%
保安45.5%45.5%0%9.1%
農林・漁業40.9%9.1%13.6%36.4%
生產工程・運搬・清掃・包装等43.4%43.4%5.3%8%
輸送・ 機械運転・ 建設・採掘35.9%41.5%11.3%11.3%

参考:J-STAGE「業種別にみた職場における受動喫煙状況」(参照 2024-3-8)

車内での受動喫煙ありなし
管理的・專門的・技術的8.6%91.5%
事務的8.7%91.3%
販売・サービス10.8%89.2%
保安5.6%94.4%
農林・漁業5.3%94.7%
生產工程・運搬・清掃・包装等9.8%90.2%
輸送・ 機械運転・ 建設・採掘26.7%73.3%

参考:J-STAGE「業種別にみた職場における受動喫煙状況」(参照 2024-3-8)

次に飲酒に関するデータを見ていきます。

政府統計の総合窓口e-Statの調べによると、飲酒率についても、「輸送・機械運転・建設・採掘」の毎日飲酒する割合が最も高い結果となっています。

業種別の飲酒頻度週5~毎日週1~4日月1~3日ほとんど飲まない飲まない・飲めない・やめた不詳
管理的・專門的・技術的27.2%19.6%8.7%18.9%24.5%1.0%
事務的17.7%18.2%9.2%22.5%31.6%0.9%
販売・サービス22.8%15.7%7.9%21.0%31.4%1.1%
保安24.2%26.9%7.0%19.4%21.3%1.4%
農林・漁業31.4%11.3%3.9%17.8%33.9%1.7%
生產工程・運搬・清掃・包装等25.4%13.8%6.6%20.2%32.9%1.2%
輸送・ 機械運転・ 建設・採掘42.3%15.1%4.9%14.0%22.4%1.2%

参考:e-Stat「国民生活基礎調査 令和元年国民生活基礎調査 健康 全国編」(参照 2024-3-8)
※飲酒率と業種内訳をそろえるため、「管理的・專門的・技術的」「販売・サービス」「生產工程・運搬・清掃・包装等」「輸送・機械運転・建設・採掘」は合算値をもとに算出
※「毎日・週5~6日」「週1~2日・週3~4日」「やめた・飲まない・飲めない」と合算して算出

これらのデータから見てわかるように、輸送・ 建設といった肉体労働の職場では健康リスクにおける喫煙・飲酒の影響が大きいと考えられます。

「もう限界かも…」体が出すSOSサインに要注意!

肉体労働で体を壊さないためには、心身に現れるサインを見逃さないことが大切です。

以下のサインで当てはまるものがあれば、体を壊しやすい状態になっています。ご自身に心当たりがあるものがないか、チェックしてみてください。

 睡眠不足や不眠が慢性的に続く

思うように睡眠時間が取れない、寝つきが悪いと感じたら、体を壊しやすくなっているサインです。睡眠時間が十分に取れないと体が休まらず、疲労が蓄積してさまざまな体調不良を引き起こしやすくなります。

また、寝ようと思ってもなかなか寝つけない場合や就寝中に何度も目が覚めてしまう場合なども要注意です。

眠れないことでストレスが溜まると自律神経が乱れてしまい、常に体が興奮状態かつ緊張状態になります。その結果、慢性的に熟睡できなくなってしまっている可能性が高いのです。

 急な体重の増減がある、または体型が変化する

体重が急に増えた、もしくは急に減ったという場合は、体が危険な状態である可能性があります。

体重が激増・激減する原因は一つではありませんが、ストレスを感じることにより、体内にあらゆる影響が起こった結果、食欲に影響が出ている場合も考えられます。

過度なストレスを抱えると、空腹ではないのに常に何かを食べてしまって体重が増えたり、逆に食欲がなくなって食事量が減ることで体重が減ったりと、体重に大きな変化が出る可能性が高まるのです。

また、ストレスが溜まったり忙しい生活で食事に気を配れなくなったりすると、栄養バランスを意識した食事を摂りにくくなるというデメリットも生じます。

結果、栄養不足に陥って体を壊しやすくなるといったリスクが出てくるのです。

 注意力が落ちて仕事に集中できない、ミスが増える

ストレスを過度に感じたり過労によって睡眠不足に陥ったりすることで集中力が低下すると、作業に集中できなくなってしまう可能性があります。

集中力の低下は、普段はしないようなミスをしてしまう原因になり得ます。

特に肉体労働は危険を伴う作業も多いため、小さなミスが大きなケガや事故へのリスクにつながりやすいです。「集中できない」と自覚がある場合は、絶対に無理をしてはいけません。

 慢性的な痛みや疲労感が取れない

慢性的に体の痛みや疲労感が取れないのもSOSサインの一つです。

本来、人間は十分な休憩・睡眠・栄養摂取により体を回復させますが、完全回復する前に過剰な肉体労働を続けてしまうと延々と疲労が蓄積してしまいます。

一定の期間を経てそれは回復が難しくなり、筋骨格の痛みや慢性疲労症候群といった疾患を招きかねません。

ただの疲れだからと日々の疲労・蓄積を看過することは大きな病気を招くことにもつながってしまうのです。

慢性疲労症候群(Chronic Fatigue Syndrome; CFS)とは、健康に生活していた人が風邪などに罹患したことがきっかけとなり、それ以降原因不明の強い全身倦怠感とともに、微熱、頭痛、筋肉痛、思考力の低下、抑うつ、不安などが長期に続いて健全な生活が送れなくなるという病態

出典: 厚生労働省「「慢性疲労症候群」(Chronic Fatigue Syndrome ; CFS)について」(参照 2025-9-1)

肉体労働で体を壊さないための6つのセルフケア対策

ここまで肉体労働の危険性や体の限界サインを解説してきましたが、そう簡単に転職や退職にこぎつけられるとは限りません。

そこで、肉体労働に従事しながらも、体を壊すリスクを軽減するセルフケアをご紹介します!

今日から実践できるものもあるので、仕事で体を壊さないためにも、ぜひ参考にしてみてください。

  1. こまめに休憩をとる
  2. 睡眠時間を削らない
  3. 安定した食生活を送る
  4. 適度な運動やストレッチを習慣化する
  5. 喫煙を控える
  6. 職場内で危険性の共有をする

 こまめに休憩をとり、無理のない働き方を意識する

肉体労働は心身に大きな負担がかかるため、無理のない働き方を考える必要があります。

すぐにできる対策としては、こまめに休憩をとることが大切です。

具体的には、肉体労働の勤務中は2時間に1回は休憩するようにしたほうが良いでしょう。こまめに休憩をとることで、体力を回復するとともに脳をリフレッシュできます。

また、可能であれば、「パワーナップ」と呼ばれる短時間の昼寝をするのもおすすめです。昼間に20分仮眠をとると、8時間分の睡眠に匹敵する効果が得られるといわれています。

休憩をとって体力が回復すれば、集中力もアップして作業スピードが高まり、生産性の向上につながります。注意力散漫によって起こるケガや事故のリスクも抑えられるので、体が資本の肉体労働において、こまめな休憩は鉄則です。

参考:村澤社会保険労務士事務所「20 分で 8 時間分の疲労回復効果!?侮れない「昼寝」の効用 」(参照 2025-3-3)

睡眠を削らず、質の高い休息を心がける

体を壊さないために、睡眠時間を削らないことも非常に重要です。

アメリカのAAA FTSの調査によると、睡眠時間が短くなればなるほど事故発生率が高まるという結果が出ています。

また、公益財団法人 高速道路調査会の調べによると、17時間以上起き続けると、パフォーマンス低下が顕著になり、ビール約500mlの飲酒時と同等の作業能力まで下がることがわかっています。

上記より、睡眠はセルフケアだけでなく事故防止の観点においても重要なものと言えます。

厚生労働省では『健康づくりのための睡眠ガイド』を公開しています。下記のポイントを抑えて、しっかり睡眠・休息をとるようにしましょう。

  • 日中にできるだけ日光を浴びると、体内時計が調節されて入眠しやすくなる。
  • 寝室にはスマートフォンやタブレット端末を持ち込まず、できるだけ暗くして寝ることが良い睡眠につながる。
  • 寝室は暑すぎず寒すぎない温度で、就寝1~2時間前に入浴し身体を温めてから寝床に入ると入眠し やすくなる。 
  •  できるだけ静かな環境で、リラックスできる寝衣や寝具で眠ることが良い睡眠につながる。

睡眠不足は健康面だけでなく仕事のパフォーマンスにも影響を及ぼし、最悪の場合には労災に繋がる恐れがあるので、可能な限り睡眠時間を確保するようにしましょう。

参考:AAAFTS「Acute Sleep Deprivation and Risk of Motor Vehicle Crash Involvement」(参照 2024-3-8)
参考:公益財団法人 高速道路調査会「高速道路での居眠り運転防止に向けた効果的な対策に関する調査研究(最終報告)」(参照 2024-3-8)
参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」(参照 2025-8-28)

 栄養バランスのとれた食事で体を内側からケアする

健康的に安全に働くうえで安定した食生活も必要不可欠です。

食生活は健康に大きく関わる要素になり、バランスよく栄養価のあるものを摂らなければいけません。

農林水産省によると、18~69歳の男性において、身体活動量が普通以上の場合、必要なエネルギーは2,400~3,000kcalとなっており、主食や主菜、副菜などの推奨摂取量も他とは大きく異なります。

農林水産省のホームページを参考に、今一度、自身の食生活を見直してみるのも良いかもしれません。

また、疲労を感じたときにおすすめの食べ物としては、以下のものがおすすめです。

ビタミンB群(ビタミンB1)豚肉やうなぎなど
たんぱく質肉・魚・卵・豆製品など
クエン酸柑橘系の果物、梅干しや酢など
ビタミンC柑橘類・キウイ・イチゴ・メロンなどの果物、ピーマン・パプリカ・ブロッコリー・トマトなど
アスパラギン酸アスパラガス、大豆、豆類、かつお節や肉類など
マグネシウム豆類、緑の葉野菜、海藻類など
鉄分レバーや赤身の肉、魚など

また、朝食はその日の仕事のパフォーマンスに影響する重要な要素として挙げられます。

大塚製薬が実施した試験によると、朝ご飯なしのグループは朝ご飯を何かしら食べたグループと比較して、疲労が早く溜まり、疲労度も高いという結果が出ました。また体力が上がりにくく、集中度・暗算作業のパフォーマンスも低い結果となっています。

安全かつ自身のパフォーマンスをしっかり発揮して働くためには、食生活を安定させることも大切です。

参考:農林水産省「一日に必要なエネルギー量と摂取の目安」(参照 2025-8-28)
参考:味の素株式会社「疲労回復に役立つ食べ物は?疲れに効く栄養満点のおすすめレシピも紹介」(参照 2025-8-28)
参考:大塚製薬「食事の内容が脳と体のパフォーマンスに影響」(参照 2024-3-8)

ストレッチや軽い運動を日常に取り入れる 

肉体労働による疲労を回復するためには、休憩や睡眠で体と脳を休めると同時に、適度な運動やストレッチを行うことも効果的です。

ウォーキングやジョギングといった全身を使った軽運動を行うと心拍数が上がります。心拍数の上昇によって血行が促進されるので、疲労感の軽減につながるのです。

また、ストレッチやマッサージを行えば、精神的な疲労回復も期待できます。

「休みの日くらいは家でゆっくり過ごしたい」と思う方も多いと思いますが、適度な運動やストレッチによって疲労回復を促進できるため、できるだけやってみるのが吉です。

1日30分行うだけでも効果があるので、運動やストレッチを日々の生活に取り入れてぜひ習慣化してみてください。

YouTubeやネットで「疲れた時 ストレッチ」や「疲労回復 ストレッチ」といったキーワードで検索すると様々な動画・サイトが出てくるので、自分に合ったものを探してみるのもおすすめです。

喫煙・飲酒を控え、健康的な生活習慣を持つ 

日頃喫煙を行っている場合、控えることも重要です。

喫煙は気道や肺自体へ影響を及ぼし、運動時の息切れや、持久力・筋力・瞬発力といった運動能力の低下や、集中力の低下に繋がってしまうほか、ケガをしやすく、回復しにくい身体となってしまうというデメリットもあります。

J-STAGE掲載の試験結果によると、非喫煙者と喫煙者を対象に特定の課題を行わせたところ、加算課題や手先を使う繊細運動課題において、非喫煙者に比べて作業量が低く、体力やパフォーマンス力を要する肉体労働では特に控えたほうが良い要素であることがわかります。

一方、禁煙するだけで、早ければ1か月後にせきや喘鳴(ぜんめい)などの呼吸器症状や免疫機能が回復、1年後には肺機能が改善するという結果も出ているので、体調不良に悩んでいる人は禁煙を目指してみるのも手です。

また、日頃飲酒している場合は、飲みすぎに注意しましょう。飲みすぎてしまった場合、二日酔いによる体調不良やパフォーマンス低下といった急性的な影響はもちろん、体力が低下し疲れやすくなるといった慢性的な影響もあります。

参考
休肝日の目安は週に2日程度となり、週5日続けて飲酒して2日連続で休むのではなく、2~3日飲んで1日休むことで肝臓を休めることができます。

お酒を飲む習慣がある人は、飲みすぎないことを心掛けるとともに休肝日を作るようにしましょう。

休肝日の目安は週に2日程度となり、週5日続けて飲酒して2日連続で休むのではなく、2~3日飲んで1日休むことで肝臓を休めることができます。

参考:厚生労働省「資料7 喫煙の健康影響について」(参照 2024-3-8)
参考:医療法人社団 西宮回生病院「運動と喫煙」(参照 2024-3-8)
参考:J-STAGE「喫煙者の一時的禁煙が認知機能および運動機能に及ぼす影響」(参照 2024-3-8)
参考:e-ヘルスネット「禁煙の効果」(参照 2025-8-28)

危険な作業はチームで共有し、リスクを減らす工夫をする

どれほど健康状態やパフォーマンスが良かったとしても、肉体労働の現場は事故と隣り合わせの場面があるという点に変わりはありません。

そこで重要なのは、「労働環境に潜む危険性をいかに把握して気をつけられるか」「対策できるか」です。もしも事前に把握している事例がある際や、実際に危ないと思う場面に直面した際には、職場内で報告・共有することも重要です。

これは「ヒヤリハット活動」と呼ばれ、情報の報告・共有によって、職場内で危険性を認知し、事故が起きないよう安全策を講じることにつながります。

メモ
ヒヤリハットとは?
ヒヤリハットとは、事故や災害に至らなかったものの、一歩手前の状態に直面した時のことを言います。
その際のヒヤッとした、ハッとしたといった状態をヒヤリハット表現しています。

ヒヤリハット活動とは?
ヒヤリハット活動はヒヤッとしたりハッとするような事象を共有し、事前の対策と危険の認識を深めることで、重大な事故を未然に防ぐ安全活動です。

肉体労働が限界だと感じたら、早めの決断がカギ!

肉体労働は、体力がある若い人であれば無理なく行えるかもしれませんが、続けられる期間や年齢には限界があります。

年齢を重ねれば体力は確実に落ちますし、たとえ肉体労働を続けられたとしても長年無理をしたことによって、退職時には体がボロボロになってしまったという方もいるのが事実です。

また、先述したように、肉体労働は体の健康面だけでなく精神面にも多大な影響を及ぼすリスクがあります。心身ともに健康でないと、仕事を続けることすら困難になってしまうので、ストレスが溜まっているのであれば要注意です。

体を壊してまで肉体労働を続ける必要はありません。

肉体労働がきついと感じたら、これ以上心身に悪影響が出る前に、肉体労働から離れることを推奨します。

そこで、肉体労働から離れる手段を2つ紹介したいと思います。

  • 現場から管理・教育の立場へキャリアアップする
  • 体が元気なうちに転職活動に取り組む

心身に不安がある・限界を感じはじめているという方は新たな選択肢としてぜひ参考にしてみてください。

現場から管理・教育の立場へキャリアアップする 

1つ目は現場管理や教育する立場へキャリアアップすることです。

キャリアアップを目指すためには、資格を取得して現場で行える作業の幅を広げ、実績を積んでいく必要があります。

たとえば、とび職であれば「足場組立て等作業主任者」「建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者」といった資格を取得することで現場監督へのキャリアアップが目指せるようになります。

一朝一夕で実現できることではありませんが、現場で培った能力や経験が活かせるため、収入アップにも繋がるメリットがあります。

将来のことを考えると、体が動くうちに動いた方が有利です。まだ体力や体調面に支障がなく、今ある経験を活かしたい方にはおすすめの選択肢です。

体が元気なうちに転職活動に取り組む 

2つ目は肉体労働以外の仕事に転職することです。

転職活動は企業の情報集めや書類作成、面接などさまざまな準備に時間と手間がかかるだけでなく、体力的にも精神的にも負担がかかりやすいものです。

肉体労働で体を壊してしまってからでは満足に転職活動は行えませんし、たとえ労災がおりて少しお金をもらえたとしても体は元に戻りません。

体力や気力があり心身ともに元気で体が動くうちに、転職活動に取り組むことが大切です。年齢が若いほど転職は有利に働き、新しい仕事で再起をはかりやすくなります。

逆に年齢が上がるほど転職は難しくなるのが現実なので、今すぐ転職とは言わずとも「このまま肉体労働を続けていては体を壊しそう」と感じた今が転職の準備を始めるチャンスともいえるでしょう。 

肉体労働からの転職におすすめの職種とその理由

肉体労働から別の業界・職種の仕事への転職をお考えであれば、「無理なく働けて稼ぎやすい仕事」を探してみてはいかがでしょうか。

ここでは、未経験からでも始めやすい仕事を中心に紹介していきます。肉体労働で培ったスキルも同時に活かせる仕事もピックアップしているので、すでに体に無理がきかなくなり、比較的ラクに稼げる仕事を探しているという方も必見ですよ。

営業職

営業職は、お客さんの課題を解決させるために自社のサービスや商品を提案し、購入・契約を取り付けるのが主な業務内容です。契約を取り付けることによって売上が発生するため、営業職は企業の売上に大きく貢献できる仕事といえます。

営業職には、新規開拓営業、ルート営業、訪問営業、テレアポ営業などさまざまな種類があります。

おすすめポイント

  • 肉体労働で培ってきた力(体力・気力・コミュニケーション力など)を活かせる
  • 粘り強さが必要な点が肉体労働と共通している
  • 営業成績によっては収入アップをさせやすい
  • 営業職の経験がない方でも採用してくれる求人が比較的多い

注意点

  • 営業職特有のストレスがある
  • ノルマがある
  • 常に成績を気にしなければいけない

営業職ならではの注意点すべき点もありますが、肉体労働の現場で得た体力やコミュニケーション力を発揮できるほか、頑張り次第で収入アップや採用されやすいといった魅力的な点もあります。

下記の記事は中卒者向けではありますが、まったくの未経験から営業職を目指したい人にもおすすめの記事です!

中卒で営業になるには?転職成功のポイントと求められる能力

あわせて読む

事務職

事務職は、書類の作成やファイリング・整理、データ入力、電話・来客の応対、郵便物の仕分け・発送、備品の発注、在庫管理といった、バックオフィス業務が主な業務内容です。他の社員がスムーズに業務を行えるようにサポートする役割を果たします。

事務職には、会社全体の事務作業を行う一般事務のほかに、特定の業務に特化した営業事務、貿易事務、人事事務、労務事務、経理事務などの種類があります。

おすすめポイント

  • 体を酷使せずに働ける
  • 年齢に伴う体力や体の機能低下の影響をあまり受けず、長く続けやすい傾向にある
  • 他のオフィスワークの職種に流用できるスキルも身につけやすい
  • 肉体労働で培った集中力や精神力も活かせる

注意点

  • ルーティンワークが苦手な人は単調に感じやすい
  • 年収を上げづらい
  • 将来AIに取って代わられる恐れがある

介護職や建設業といった臨機応変な対応が必要な肉体労働をこなしてきた方には物足りないかもしれませんが、「体力や体の機能低下の影響をあまり受けない」「他のオフィスワークに流用できるスキルの習得」といった利点があり、何より「安定性と身体負担の少なさ」が魅力の職業と言えるでしょう。

下記の記事は中卒者向けではありますが、未経験から事務職を目指したい人にもおすすめできる記事です!

中卒で事務になるには?転職成功のポイントと求められる能力

あわせて読む

ITエンジニア

ITエンジニアは情報技術者の総称であり、コンピューターを動かすためのシステム設計が主な業務内容です。ITエンジニアにはシステムエンジニアやプログラマーなどさまざまな職種があり、職種によって業務内容は異なります。

おすすめポイント

  • 未経験でもチャレンジしやすい
  • 職業訓練施設なら、就職支援がセットになったサービスを活用することも可能
  • 体力や根気を要するので、培ってきた体力や精神力が役立つ

注意点

  • すぐに転職するのは難しい傾向にある
  • IT技術や最先端技術を扱うため最低限のIT知識は必要なので、スキルをしっかり身につけておく必要がある

専門知識が必要な職業であるため、最初は大変かもしれませんが、専門のスクールや職業訓練施設では資格取得のサポートがあるので、未経験からでも十分にチャンスはあります。

在宅勤務や専門スキルで長期的に働くことも可能なので、身体に不安がある・今後のために労わりたいという方にもおすすめです。

中卒でプログラマーになるには?転職成功のポイントと求められる能力

あわせて読む

販売・接客

販売・接客業は、お客さんに対して商品を販売したりサービスを提供したりするのが主な業務内容です。ただ商品やサービスを売るのではなく、お客さんの要望に合わせて対応をしていくことも求められます。

ちなみに、販売業と接客業の主な違いは、お客さんへの対応方法です。

販売業は売上を何よりも重視し、積極的にお客さんとコミュニケーションを取って良い商品を販売していくのが特徴。一方、接客業はお客さんの満足度を重視し、お客さんが快適にサービスを受けられることを第一に対応するのが特徴です。

おすすめ理由

  • 未経験の方でもチャレンジしやすい
  • 特別なスキルがなくても働き始めることができる
  • 立ち仕事・力仕事をする職場もあるので、肉体労働で培ってきた体力が役に立つ

注意点

  • 職場によっては苦情の多い顧客の対応に追われることがある

中卒で登録販売者になれる!転職を成功させるポイントと求められる能力を解説

あわせて読む

ナイト系

ここでのナイト系は、女性従業員が男性のお客様に対しておもてなしによるサービスを提供する企業・店舗のことで、そこで働く男性スタッフ向けの仕事を指します。

おすすめ理由

  • 業界自体が学歴・経歴不問の傾向にある
  • スキルや資格を要さない求人がほとんど
  • 実力主義で昇給・昇格がスピーディな傾向にある
  • 他の業種に比べ給与が高め

注意点

  • 夜勤もあるため日中の時間帯だけ働きたいという人には向いていない

高校生や18歳未満でなければ誰でもスタートでき、やる気次第でキャリアアップを目指せる業界なので、一からスタートしたい人におすすめです。

シニア世代におすすめの転職先(体力に不安がある人向け)

肉体労働から別の業界・職種の仕事への転職をお考えのシニア世代の方は、「年齢・経験不問かつ、体への負担がほとんどなく働ける仕事」を探してみることをおすすめします。

ここでは、年齢や経験に関係なく始めやすい仕事を中心に紹介していきます。

長期の勤務を希望の方や、体への負担が少ない仕事を探している方も、セカンドキャリアにピッタリの仕事があるか、ぜひチェックしてみてください。

マンション管理人

マンション管理人は、居住者や訪問客の受付対応や電話対応、敷地内の設備の点検・巡回、清掃・ゴミ回収の立ち会い、管理会社や居住者への連絡対応などが主な業務内容です。

居住者が安心して暮らせるように、マンションの管理やサポートを行います。

マンションに住み込んで勤務するケースや週5日マンションに通勤して業務を行うケース、週に2~3日程度巡回するケースなど、勤務形態はさまざまです。

おすすめポイント

  • 体力を必要とする業務はほとんどない
  • 年齢や資格よりもコミュニケーション能力や問題解決能力が重視される
  • シニア向けの求人も多い

居住者が快適に暮らすためのサポート役として立ち回ることが多く、過度な負担を体にかけずに済み、体力の衰えを感じている人も長く続けられます。短時間勤務・適度に体を動かせるといった求人がある点にも注目です。

警備員

警備員は、ビルや施設の入退管理や受付、施設内の点検・巡回・案内のほか、施設や工事現場などの交通誘導、イベント会場をはじめとした人がたくさん集まる場所での警備といった業務にも携わります。

警備員の仕事は施設警備(1号業務)、雑踏警備(2号業務)、運搬警備(3号業務)、身辺警備(4号警備)の4つに大きく分かれています。業務によって警備の対象は異なるので、徐々にステップアップしていくと、収入アップにもつながるでしょう。

おすすめポイント

  • 必須となる特別な資格やスキルがないので、年齢や経験に関係なくチャレンジしやすい
  • 肉体労働で培った体力が役に立つ
  • 立ち仕事がメインではあるものの、ビルや施設内など空調設備の整った負担の少ない場所で仕事できる可能性も高い

注意点

  • 配属される場所によっては工事現場やイベント会場などの屋外になる可能性もある

警備員は特段スキルを必要としないので、年齢・経験を問わず働けるでしょう。実際にシニア歓迎の警備員求人もあり、未経験から働いている方もいます。

高卒の警備員の年収はいくら?警備員の仕事内容&転職方法&キャリア

あわせて読む

清掃員

清掃員は、ビルや施設内の清掃やゴミ回収を行うのが主な業務内容です。施設利用者の妨げにならないように、効率的に素早く清掃することが求められます。

基本的に一人で黙々と作業を行いますが、清掃を行う場所によってはチームで業務を行うこともあります。また、ごみ収集の関係で早朝や深夜の勤務となる可能性もあり、勤務先によって作業スタイルや働き方はさまざまです。

おすすめポイント

  • 基本的に一人作業なので、自分のペースで作業が可能
  • 建設業や製造業などに比べて体への負担も少なく、チャレンジしやすい
  • 経験や年齢・資格が不問の求人も豊富で、働く場所の選択肢が多い

注意点

  • ごみ収集の関係で早朝や深夜の勤務となる可能性がある

肉体労働ではあるものの、常時屋外での清掃作業ということもあまりないので、夏場の炎天下や真冬の厳しい寒さといった気候に左右されないメリットもあるため、建設業や製造業よりかは体への負担が少ないといえます。こちらも中高年・シニアが活躍しています。

中卒で清掃員になるには?転職成功のポイントと求められる能力

あわせて読む

軽作業

軽作業は、工場や倉庫でのピッキングや梱包、検品、仕分け、シール貼り、商品管理などを行うのが主な業務内容です。

軽作業と聞くと「軽いものを扱う仕事」と思う人も多いですが、正しくは「誰でもすぐに覚えられる簡単な仕事」を指します。単純作業ばかりですが、いずれも正確性やスピードが求められます。

おすすめポイント

  • 特別なスキルや資格は不要で、未経験から始められる
  • すぐに覚えやすく、体への負担も少なめ
  • 部分的な力仕事は、肉体労働で築いた体力が役に立つ

雇用形態がさまざまなので、短時間からの勤務が可能な職場もあります。シフトの調整がしやすい点も、働きやすさにつながります。

ナイト系ドライバー

ナイト系ドライバーは、お店で働くキャストをお客さんの指定する場所まで車で送り届けるのが主な業務内容です。また、キャストの出勤・退勤時に、キャストの自宅とお店間の道中を送るという業務がある場合もあります。

いずれの場合も大事なキャストを安全に送迎するという重要な役割を担います。

基本的に勤務は夜の時間帯がメインとなるため、昼の時間帯をメインに働きたい方は注意が必要です。また、黙々と運転に集中することが求められる仕事ですが、時にはキャスト対応を求められるケースもあり、精神力の強さも求められる仕事といえるでしょう。

おすすめポイント

  • 未経験歓迎や40代・50代歓迎の求人も多く、シニア世代でもチャレンジしやすい
  • 給料が他業種より高い傾向にあり、稼ぎやすい

運転免許が必要ですが、車の運転業務なので肉体をあまり酷使せずに済む点や、自由シフト制で勤務時間の融通が利きやすい点も魅力といえます。

メンズバニラには40代・50代歓迎のナイト系求人が豊富に掲載されているので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。

【体験談】肉体労働からナイト系に転職した人が実は多い!

実は肉体労働から未経験でナイト系へ転職している方も多いです。

ナイト系求人サイト『メンズバニラ』では、先輩インタビューというコンテンツの中で、肉体労働からナイト系へ転職された方の事例が数多く掲載されています。

この先輩インタビューの中から、肉体労働からナイト系へ転職した方が転職したきっかけとなったエピソードを一部抜粋してご紹介します。

新しい業界・職種の仕事を探そうと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください!

大工からナイト系へ転職

  • 中学を卒業してすぐ大工の職人になりました。でも朝から晩まで肉体を酷使しても、たったの日当5,000円。遊ぶお金すらない生活でした。3年後には本社の営業部へ異動してしばらく営業を続けてみたものの、満足のいく給料がもらえるわけでもなかったので辞めることに。そこで副業として空き時間にナイト系送迎ドライバーの仕事を始めたんですけど、店長から「スタッフとして正社員にならないか?」と打診されたんですよね。稼げそうな業界だということは副業の時点で思っていたので引き受けました。1年くらい経った頃には、ほとんどの業務が人並にできるようになったんじゃないかな。実際、仕事ができるようになると、給料も上がってだいぶ余裕のある生活ができるようになりました。

この方は中卒から大工職人としてキャリアをスタートしたものの、労働量に見合っていない給料に不満を抱き、高収入を稼げるイメージがあったナイト業界へ足を踏み入れました。

副業としてナイト系送迎ドライバーを始めたきっかけは、希望の時間帯で働けて時給も高く、運転が好きだったからだそうです。「好き」を活かした仕事を通じてスキルに見合った収入が手に入り、日々が充実しだしたとのことです。

タンカー船の乗組員からナイト系へ転職

  • 高校を卒業後、建築現場の作業員として就職しました。ここは給料が低いうえに、なかなか昇給の機会もなくて、だんだんきつくなってきて1年半で辞めちゃいました。その後、自動車工場や自動車メーカーのライン工、船のエンジンルームの整備作業員などを経験。退職後、落ち着いた頃に「高収入」ってキーワードで仕事を探したんです。そのとき目に留まったのがナイト系求人でした。ただ、業務に必要な自動車免許がなくて。そしたら店長は「うちでお金貯めてから取りに行ったらいいよ」と言ってくれて、入社を打診されたときは、もう二つ返事でした。周りの人がすごくサポートしてくれて、働きやすいなと感じています。

この方は建築現場の作業員を皮切りにあらゆる肉体労働の職種に就職したものの、給料の低さや独特な勤務体系に不満を抱き、高収入で融通が利きやすいナイト業界へ足を踏み入れました。

入社1年後には貯まったお金で無事に免許も取得でき、先輩スタッフの手厚いサポートによって案内業務や送迎業務にも慣れてきたそうです。稼ぎやすさと働きやすさを実感しながら充実感を持って仕事に取り組まれています。

建築会社の職人からナイト系へ転職

  • 中学を卒業してすぐに建築現場の仕事に飛び込みました。寒い日も暑い日もひたすら外で力仕事をしているからキツい、キツい。しかも、スズメの涙くらいの安月給。20歳のときに子どもができ、「もっと給料のいいところで働こう」と決心し、職人を辞めて新しい仕事を探し始めました。日雇いの仕事をしながら食いつないでいたときに現職のオーナーと出会い、今よりも収入が上がるという理由でナイト業界へ就職することにしました。

この方は中学卒業後、限られた働き口の中から現場仕事に勤しみましたが、満足とはいえない給料に不満を抱き、オーナーからの誘いもあってナイト系への転職を決意しました。

そして、転職に成功して1年半程度で店長に昇格し、給料以上のやりがいを感じながら仕事ができているそうです。今では店長としての責任感を抱きつつ、より良い職場環境の整備や売上を伸ばすことを目標に日々精進されています。

倉庫の軽作業員からナイト系へ転職

  • 中学卒業後、アルバイトとして倉庫の軽作業員の仕事を始めました。部活でスポーツをしていたので体力には自信があり、立ち作業も苦ではなかったため5年ほどアルバイトを続けたのち正社員に。高月給というわけではなかったものの、一人暮らしをする分には問題ありませんでした。しかし、20代前半で彼女との結婚を考え始め、「もっと稼げる仕事を始めたい」という思いから転職を決意。社歴は関係なくて実力次第で稼げるというナイト系の求人を見つけ、ナイト業界へ飛び込みました。頑張った分しっかり稼げるし、年齢に関係なくチャンスを与えてくれるので、働きがいを感じています。

この方は中学卒業後、倉庫の軽作業員のアルバイトをスタートしたものの、結婚や将来を考えて高収入を稼げる仕事への転職を決意し、ナイト業界へ足を踏み入れました。

持ち前の体力を活かして真面目に仕事に取り組み、やる気が評価されて早期から昇給のチャンスを掴んだそうです。稼ぎやすさとやりがいを感じながら、日々楽しく仕事に取り組まれています。

料理店の店長からの転職

  • 身体を動かすことが好きなのも相まって、昔から社会勉強にも稼ぎにもなる”仕事”に夢中でした。
    様々な職を経験し、10年ほど料理店で働き、店長も任されましたがその内情はブラックでした。結局限界を迎え辞めました。長年の激務で腰痛も患ってしまっており悩んでいたところ思い当たったのはナイト業界でした。相当厳しい職場を想像していましたが、実際は真逆でチームワークの良さや、プライベートの時間が確保できるなど驚かされました。入社4年目で店長になり、まわりからのサポートも受けて、これからも過去の最高売り上げを超えられるように頑張ります。

この方は様々な職を経験してきましたがブラックな会社での勤務により腰痛を患ってしまいました。それをカバーできる仕事を探した結果、現在のナイト系のお店にたどり着き、店長を任され、お店を自分なりのかたちにするまでに至りました。


このように、肉体労働からナイト系へ転職して活躍している方はたくさんいます!

経験や年齢は関係なく昇給・昇格ができる業界なので、新業界で立て直したいと考えている方におすすめです。

  • ぜひナイト系への転職も視野に入れてみてくださいね!

ネクスト編集部

この記事の執筆者をご紹介

ネクスト編集部

メンバニ公式メディアのネクスト編集部。最終学歴が高卒・中卒(18歳以上高校生不可)の転職先を探している男性に向けたお役立ち情報を発信しています。

CATEGORY

当メディアサイトについて

『メンズバニラネクスト』では最終学歴が高卒・中卒(18歳以上高校生不可)の転職先を探している男性に向けた求人情報を発信しています。ご紹介する高収入男性求人は、いずれも応募資格として学歴不問を掲げながら、大卒並み、あるいは大卒以上の収入を安定して稼げる求人ばかりです。さらに業界未経験であったり、特別なスキルがなかったりしても採用に前向きな求人が多いのも特徴。誰にでも平等にチャンスがあるため、実力次第でスピード昇給・昇進も実現できます。安定した高収入を得られたら生活に余裕ができ、やりたいことや将来の夢が広がることでしょう。そのほかにも転職活動にあたって気になる情報や知っておきたい知識、面接対策などを解説したコラムも掲載しています。「学歴に関係なく評価してくれる仕事に就きたい」「高卒でも安定して稼げる仕事を探している」という方はぜひチェックしてください。

ページ最上部に戻る