中卒で薬剤師になるには?転職成功のポイントと求められる能力

※最終学歴が中卒・高卒の男性を対象とした転職情報サイトです※

中卒で薬剤師になるには?転職成功のポイントと求められる能力

  • 中卒から薬剤師を目指すのって難しい?

  • 中卒から転職して薬剤師になるとどんなメリットがある?

今回は薬剤師への転職方法を知りたい中卒者に向けて、転職を成功させるポイントを解説していきます。

この記事でお伝えする内容

  • 薬剤師になるための必須条件
  • 薬剤師になるメリット
  • 薬剤師を目指す際の注意点
  • 薬剤師に向いている人・向いていない人の特徴

中卒で薬剤師を目指す難易度もあわせてご紹介しています。薬剤師になりたい方は、薬剤師を目指すためのマニュアルとしてぜひ参考にしてみてください。

中卒だと薬剤師になるのは難しい

結論からいうと、最終学歴が「中卒」のままでは薬剤師になるのは不可能です。
薬剤師になるためには、薬剤師国家試験に合格しなければなりません。

薬剤師国家試験の受験資格を得るためには、薬学系の大学・学部に6年通う必要があります。
つまり、最終学歴が「大卒」以上でなければ、そもそも薬剤師国家試験を受けることができないので、中卒からすぐに薬剤師を目指せないのです。

中卒者が薬剤師を目指す手順は、以下の通りです。

  • 高校卒業資格を取得する
  • 6年制の薬科大学を卒業する
  • 薬剤師国家試験に合格する

次項で中卒から薬剤師を目指すために達成すべき条件や流れを詳しくご紹介します。

 

薬剤師になるための必須条件

先述した通り、最終学歴が中卒のままでは薬剤師になれませんが、条件を満たせば中卒者も薬剤師を目指せます。
中卒者が薬剤師になるための必須条件は以下の3つです。

  • 高校卒業資格を取得する
  • 6年制の薬科大学を卒業する
  • 薬剤師国家試験に合格する

ここからは、それぞれの条件について詳しくご紹介していきます。
薬剤師になるまでの道のりは長く、膨大な時間と地道な努力が必要不可欠です。本気で薬剤師を目指したい方は、条件達成に向けて今から準備を進めていきましょう。
 

高校卒業資格を取得する

薬剤師国家試験で定められている受験資格の一つとして、6年制の大学で薬剤師養成課程を修了することが含まれています。

まずは、大学の受験資格を得るために高校卒業資格を取得しましょう。
高校卒業資格を得られれば、大学や専門学校に進学できるのはもちろん、「高卒以上」が条件の資格を取れるようになります。

高校卒業資格を取得する方法は、全日制または通信制高校に3年間通って卒業するルートが一般的ですが、中卒者が最短で取得を目指すのであれば、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)を受験する方法がおすすめです。

なお、高卒認定試験の合格率は約40~50%といわれており、しっかり試験対策をすれば合格できるレベルといえます。

高卒認定試験では高卒程度の学力が求められるので、地道な努力が必要です。一発合格を目指すためにも早めに試験勉強を始めていきましょう。
 

6年制の薬科大学を卒業する

高校卒業資格取得後は、6年制の薬科大学(やっかだいがく)を受験・合格して進学します。

6年制の薬科大学では、薬剤師に必要な薬学全般の知識や医療現場・薬局などにおける実践的な技能について、座学・実習を通して学んでいきます。

1~3年次は薬学の基礎知識や専門知識についての教育を受け、4年次に薬学共用試験が実施される流れが一般的です。薬学共用試験は、5年次からの医療現場・薬局での実務実習に参加するうえで合格が絶対条件になるので、薬学生にとって最初の関門といえます。
6年次からは、大学からサポートを受けながらさらに学習を積み重ね、2月~3月に実施される薬剤師国家試験の合格を目指します。

このように、薬剤師に求められる知識や技能を習得するのにかなりの時間を費やすことに対して、「わざわざ6年間も必要なの?」と感じる方もいるでしょう。

しかし、文系より必修単位が多い薬学科の大学生活は、膨大な課題や試験に追われる毎日で、時間はあっという間に過ぎていきます。なかには、あまりの忙しさに勉強に遅れをとってしまい、留年する学生も珍しくありません。

さらに、早くて5年次の夏あたりから就職活動が始まり、6年次は卒研発表や卒業試験なども控えている点も踏まえると、薬剤師になる強い意志がないと忙しい大学生活に耐えられなくなる可能性が高いです。

4年制の薬学部はあり?
薬学部の場合4年制の大学もありますが、薬剤師国家試験の受験資格を得られるのは6年制のみとなります。
4年制の薬科大学は、薬学研究者の養成が目的であり薬剤師になれるわけではないので、大学選びに注意が必要です。

薬剤師国家試験に合格する

6年制の薬科大学でしっかり学んだ後、いよいよ薬剤師国家試験を受験します。

毎年2月~3月頃に年1回実施される薬剤師国家試験に合格後、薬剤師免許の申請・発行をすれば、晴れて薬剤師になれます。

薬剤師国家試験の科目や問題数は以下の通りです。

科目

必須問題

一般問題

物理・化学・生物

15問

45問(薬学理論問題:20問/薬学実践問題10問)

衛生

10問

30問(薬学理論問題:20問/薬学実践問題10問)

薬理

15問

25問(薬学理論問題:15問/薬学実践問題10問)

病態・薬物治療

15問

25問(薬学理論問題:15問/薬学実践問題10問)

法規・制度・倫理

10問

20問(薬学理論問題:10問/薬学実践問題10問)

実務

10問

85問(薬学実践問題:20問+65問(複合問題))

90問

255問(薬学理論問題105問/薬学実践問題150問)

なお、合格基準は以下のすべてを満たす必要があります。

  • 全問題の得点が450点以上
  • 必須問題の正答率が70%以上、かつ各科目の正答率が30%以上
  • 禁忌肢(きんきし)問題の選択数が2問以下
禁忌肢問題とは
薬剤師として選択してはいけない選択肢を含む問題を指す。

「出題範囲の広さ」「出題数の多さ」「合格基準の高さ」を考慮すると、遅くとも大学6年生の4月頃には薬剤師試験の勉強を本格的に始められるようにスケジュールを組むのがおすすめです。

薬剤師国家試験の例年の合格率は約7割程度で、2024年度の合格率は68.43%です。
早めに試験対策をしっかり行い、薬剤師国家試験の一発合格を目指しましょう。

厚生労働省「第109回薬剤師国家試験 大学別合格者数」(参照 2024-04-26)

 

中卒で薬剤師を目指す難易度

中卒者が薬剤師になるまでに想定されるさまざまなリスクを考えると、中卒者が薬剤師を目指す難易度は高い職業です。

薬剤師になるうえで薬剤師国家試験に合格する必要があり、2024年度薬剤師国家試験の合格率は68.43%です。
一見高い数値に思われがちですが、6年制新卒者の合格率が84.36%と高めなだけであって、6年生既卒者の合格率は42.42%と決して簡単な試験ではないことがわかります。

さらに中卒の場合、薬剤師国家試験の受験資格を得るためには、高卒認定試験に合格して6年制の薬科大学に通わなければいけません。「高難易度の薬剤師国家試験に合格する」「中卒者は最短でも6年以上の年月を要する」の2点を踏まえると、中卒で薬剤師になるのは相当の覚悟と努力が求められます。

また、薬科大学の学費はかなり高く、国立でも6年間で約350万円、私立だと1,000万円を超えるケースも珍しくありません。コスト面で多大な負担がかかるという意味でも、目指すハードルは高めです。

そして、在学中は豊富なカリキュラムをこなし、くわえて早くて4年生の2月頃から実習やインターンシップが始まります。薬学部は夜間の大学がないのも相まって、正社員として働きながら6年間大学に通い続けるのはほぼ不可能です。

就職している中卒者が薬剤師を目指す場合、「非正規の仕事に変える」もしくは「事前に十分な貯金を蓄えて学業に集中できる環境を作る」といった形で、生活スタイルを大幅に変更する必要があります。

厚生労働省「第109回薬剤師国家試験 大学別合格者数」(参照 2024-04-26)

 

中卒から薬剤師を目指すメリット

中卒から薬剤師になるまでには、薬科大学の進学や薬剤師国家試験の合格など、さまざまな困難が待ち受けています。
それでも薬剤師を目指す人が多い理由として、さまざまなメリットが得られる点が挙げられます。

中卒から薬剤師を目指すメリットは以下の3つです。

  • 日本の平均年収を上回る
  • 就職や転職に困りにくい
  • 社会的信用度の高い職業である

ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。薬剤師を目指すべきか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
 

日本の平均年収を上回る

日本の平均年収457.6万円に対して、薬剤師の平均年収は583万円※とかなり高めです。
(※月給41.4万円、賞与85.8万円で計算)

年齢別の平均分布を参照すると大体30代くらいでおおよそ上記額を稼げるようになり、50代以降には700万円以上稼げるようになります。

薬剤師は6年生の薬科大学の卒業が条件のひとつになっていたり就職の条件も高く、専門性を要する職業であるため、中卒者の全職業の平均年収はさることながら、日本の平均年収でみても100万円以上も上回る結果となっています。

また、薬剤師の場合、医療従事者の中で月の平均残業数も少なく9時間程度のため、就職までの道のりはかなり長く簡単ではありませんが、就職できればワークライフバランスが安定した状態で稼ぐことができます。

厚生労働省「薬剤師 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」(参照 2024-04-26)
厚生労働省「令和4年度賃金構造基本統計調査 結果の概況」(参照 2024-04-26)
国税省「令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」(参照 2024-04-26)
厚労省「令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」(参照 2024-04-26)

就職や転職に困りにくい

薬剤師の就職先は、調剤薬局やドラッグストア、病院、製薬会社などさまざまです。
特に、調剤薬局やドラッグストアは全国各地に店舗が点在していることから、引く手あまたで就職や転職には困りにくいです。都市部や地方を問わず、希望の勤務地で就職できる可能性が高い職業といえます。

また、国家資格にあたる薬剤師は、一度取得すれば生涯にわたって薬剤師として活躍できるため、ブランクがあっても職場復帰しやすいのもメリットです。

なお、薬剤師には専門領域に特化した資格がいくつか存在しており、取得できれば資格手当による収入アップも見込めます。

薬剤師の上位資格として、専門分野に特化した知識と技術を習得した証明になる「認定薬剤師」や、さらに実務経験を重ねて学会での論文発表や症例報告などを行うことで取得できる「専門薬剤師」などが挙げられます。
認定薬剤師や専門薬剤師の資格を取れば、薬剤師を指導できる立場として昇給・昇進に有利です。
 

社会的信用度の高い職業である

薬剤師は医療従事者であることから、社会的信用度の高い職業といえます。
薬剤師も含めて国家資格が必要な医療系の職業は、一定の社会的地位が築きやすい傾向にあります。そのため、中卒という学歴を気にせず安定して働きたい方にぴったりです。

勤務年数が浅い段階から、住宅や車のローンの審査に通りやすいのも薬剤師になる利点の一つです。

ただし、「奨学金の返済がある新卒者」「信用情報機関のブラックリストに載っている者」など、長期的な支払いに不安がある人に対しては、薬剤師でも審査落ちする可能性があるので注意してください。

薬剤師になるまでの道のりは非常にハードですが、薬剤師になれば人生において有利に働く場面がたくさんあります。転職して収入面や生活面を安定させたい方は、薬剤師を目指してみましょう。

 

中卒から薬剤師を目指す注意点

薬剤師を目指すメリットはたくさんある一方で、デメリットも存在します。

中卒から薬剤師を目指す際の注意点は以下の3つです。

  • 学費は最低でも数百万円かかる
  • 生涯勉強しなければならない
  • 就職先によっては休日が取りづらい可能性がある

薬剤師になるまでに多額の費用がかかるのはもちろん、実際に働き始めた後も労働面を中心に大変なことがいくつかあります。
それぞれの注意点について、詳しく見ていきましょう。
 

学費は最低でも数百万円かかる

先述したように、薬科大学に6年間通う必要があるため、コスト面で多大な負担がかかります。

学費は入学金と6年間の授業料で、国公立大学の場合は350万円以上、私立大学の場合は1,000万円以上が相場です。一般的な中卒の平均年収が低い現状からしても、中卒の社会人が高額の学費を捻出するのは容易ではありません。

また、薬科大学のカリキュラムは昼間に行われ、4年生から実習や研修も実施されることから、働きながら大学に通い続けるのは非現実的です。

薬剤師を目指すためには、事前に学費を工面しておくのと同時に、学業中心の生活に変えても支障が出ない程度の貯蓄をしておきましょう。中卒者は高卒認定試験に合格後、「日本学生支援機構」の奨学金制度を活用すれば費用を多少工面できます。

しかし、万が一大学を留年した時点で奨学金が停止される点や、将来長期にわたり返済しなければいけない点など、多少のリスクを生じることを踏まえたうえで、活用するかどうか検討してください。
 

生涯勉強しなければならない

薬剤師は、働き始めた後も勉強し続けなければならない職業です。
薬剤師は患者さんへ服薬指導をするうえで、医薬品の成分や副作用、禁忌事項といった情報を正確に把握しておく必要があります。

厚生労働省によれば、現在「薬価基準収載品目リスト」に掲載されている医療用医薬品は約13,000程度で、随時更新されています。膨大な数の既存の医薬品情報を網羅して、新医薬品が出れば情報をインプットしていく工程の繰り返しです。

また、医療の進歩によって医薬品は日々開発されており、薬剤に関する法律や治療法も時代に合わせて変化しています。MS(医薬品卸販売担当者)やMR(医薬情報担当者)から医薬品や治療法などに関する情報を収集して、常に知識を向上させる努力が必要です。

このように、勉強する内容が高度かつ継続的に知識のインプットが求められるため、地道に努力し続けられる人でないと、途中で仕事についていけなくなる可能性があります。
 

就職先によっては休日が取りづらい可能性がある

就職先によっては休日が取りづらい可能性があるのは、薬剤師のデメリットといえます。
ドラッグストアは、土日祝日も営業するお店がほとんどなので、基本的にシフト制を採用しています。

また、入院対応や夜間の受け入れを行う病院は、薬剤師も夜勤や当直が発生する場合が多いです。
勤務形態が不規則な職場は、気軽に希望休が取りにくい傾向にあるため、プライベートを優先した働き方が難しくなります。

夜勤を避けたかったり土日休みを取りたい方は、平日の日中のみ営業している調剤薬局や製薬会社への就職がおすすめです。

調剤薬局は、周辺の病院やクリニックの診察日・診察時間に合わせて営業しています。
ほとんどの病院やクリニックは、日曜日を休診日にしているため、調剤薬局も比較的日曜日が休みになる可能性が高いです。

製薬会社は、完全週休2日制の求人も多く出ており、他の就職先と比べれば希望休が取りやすいメリットがあります。

 

薬剤師が向いている人と向いていない人の特徴

薬剤師は専門性の高い職業であることから、向き・不向きがはっきりしています。
薬剤師が向いている人と向いていない人の特徴は、それぞれ以下の通りです。

薬剤師が向いている人の特徴

薬剤師に向いていない人の特徴

勉強熱心な人

向上心がない人

責任感がある人

コミュニケーションが苦手な人

細かい作業が苦にならない人

大雑把な性格の人

薬剤師を目指したい方は、自分が薬剤師に向いているのかどうかをチェックしてみてください。
 

薬剤師に向いている人の特徴3つ

薬剤師に向いている人の特徴は、以下の3つです。

  • 勉強熱心な人
  • 責任感がある人
  • 細かい作業が苦にならない人

薬剤師になるためには、6年制の薬学系の大学に進学して薬学養成課程を修了する必要があるため、膨大な勉強時間と地道な努力が必要です。くわえて、薬剤師になった後も、医薬品や治療法などに関する最新の情報に目を向けなければなりません。
勉強熱心な人は、常に知識やスキルをアップデートさせられるため、薬剤師として長く活躍できます。

また、薬剤師の業務は患者の体調や生命に影響を与える重要な仕事です。
処方箋(せん)の内容が的確か、患者に渡す薬品の種類や量に間違いがないかを、責任をもってしっかり確認することが求められます。

また、患者さんの命を左右する可能性がある医薬品を提供する立場として、調剤を行う際は処方箋の情報を伝えるだけでなく、患者へヒアリングをしたり服薬指導を行ったりします。
「自分の判断が患者さんの体調に大きな影響を与える」という自覚と責任感を持って、仕事に取り組むことが大切です。

さらに、薬剤師の仕事は正確性も求められます。調剤する時に1g単位で薬剤を計量したり、処方箋の内容通りに調合したり、細かな作業が多いのが特徴です。
そのため、細かい作業が苦にならない人も、薬剤師に向いているといえます。
 

薬剤師に向いていない人の特徴3つ

薬剤師に向いていない人の特徴は、以下の3つです。

  • 向上心がない人
  • コミュニケーションが苦手な人
  • 大雑把な性格の人

日々技術が進歩している医学業界において、常に最新の知識を習得し続ける姿勢が求められる薬剤師は、向上心が必要不可欠です。新しいことに興味がない人や学び続ける意欲がない人は、薬剤師に向いていません。

また、薬剤師は仕事を通して患者さんやそのご家族、医師、看護師、他の薬剤師など、さまざまな人とコミュニケーションを取る機会が多いです。
特に、患者へのヒアリングや服薬指導を行う際は、適切かつ分かりやすい言葉で説明しなければいけません。患者の体調を左右する仕事をしている以上、円滑なコミュニケーションは欠かせないので、薬剤師はコミュニケーションが苦手な人にとって難しい職業です。

そして、先述した通り薬剤師は、処方箋の内容に沿って薬剤の量を1g単位で調整しなければいけません。いい加減な調剤を行うと患者さんの命を危険にさらしてしまうリスクがあるため、薬剤師は一つひとつの業務に責任感を持って取り組むことが大切です。

そのため、細かい作業が苦手で大雑把な性格の人には不向きといえます。

 

薬剤師と仕事内容が近い中卒でなれる仕事

中卒から薬剤師を目指したいと思っても、時間も費用もかなりかかるため、今すぐなれる職業ではありません。薬剤師にかぎらず、医療・薬学の業界に進みたい方には、薬剤師に近い立場で働ける職業も検討するのもおすすめです。

中卒者も目指せる薬剤師と仕事内容が近い職業は以下の3つです。

  • 登録販売者
  • 調剤薬局事務
  • 准看護師

ここでは、それぞれの仕事内容について詳しくご紹介します。転職先の選択肢を増やしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
 

登録販売者

登録販売者とは、薬局やドラッグストアなどで一般用医薬品のうち「第二類医薬品」「第三類医薬品」の販売を行える販売員を指します。
もともと一般用医薬品の販売には薬剤師が必要でしたが、薬事法改正によって現在は登録販売者も販売できるようになっています。

薬剤師と登録販売者の違い
薬剤師と登録販売者との違いは、「薬の調剤の可否」と「第一類医薬品の販売の可否」です。
登録販売者は薬の調剤や第一類医薬品の販売はできませんが、一般用医薬品を購入するお客さんの相談に乗ったりアドバイスをしたりできます。
薬の成分・効能・注意点などを分かりやすく説明してお客さんの不安を和らげる点では、薬剤師とほぼ同等の役割を担っているため、責任感を持って仕事に取り組める人にぴったりな職業です。

登録販売者は、企業から資格手当を支給される場合がほとんどで、無資格の販売員よりも収入アップを期待できるメリットがあります。

また、薬剤師不足といわれる薬局業界において、一般用医薬品のなかで約9割を占める「第二類医薬品」「第三類医薬品」を販売できる登録販売者は貴重な存在です。
そのため、就職や転職に有利に働きやすく、キャリアアップが狙えるのも魅力です。

登録販売者になるためには、登録販売者試験に合格する必要があります。
しかし、6年制の薬科大学を卒業しないと薬剤師国家試験が受けられない薬剤師とは異なり、学歴や年齢といった受験資格は設けられていないため、中卒の学歴のままでも資格取得を目指せます。

中卒で登録販売者になれる!転職を成功させるポイントと求められる能力を解説

あわせて読む

調剤薬局事務

調剤薬局事務とは、調剤薬局で薬剤師と連携して円滑に業務を進められるようにサポートする事務員を指します。

仕事内容は患者さんの受付や会計、レセコン(レセプトコンピューター)の入力作業など多岐にわたります。薬剤師の仕事ぶりを間近で見られるため、働いていくなかで自然と薬に関する基礎知識が身についていきます。
レセプト(診療報酬明細書)の作成や会計業務など、正確性を求められる仕事も多く、責任感がある人や細かい作業が得意な人に向いている職業です。

また、調剤薬局事務の雇用形態はさまざまで、ライフスタイルに合わせて働きやすいメリットもあります。そのため、プライベートや家庭を優先したい方にもおすすめです。
調剤薬局事務は、働くうえで必要な資格がなく、学歴不問・未経験OKの求人も多いので、中卒者も目指せる職業です。

とはいえ、「調剤事務技能士®」「調剤報酬請求事務専門士」など、調剤薬局事務の仕事に役立つ資格がいくつかあります。
関連資格を取得しておけば、業務に活かせるのはもちろんのこと、就職や転職活動の時に大きな強みとなります。
 

准看護師

准看護師は、病院やクリニックで医師や看護師の指示を受けながら、看護や診療のサポートを行うのが主な仕事内容です。

正看護師と業務内容はほとんど変わらないものの、正看護師との違いとして他の看護師への指示出しや自己判断で看護業務ができない点が挙げられます。
日頃から患者さんと接したり、医師や看護師と連携したりする機会も多いため、責任感のある人やコミュニケーションが得意な方に向いている職業です。

中卒から准看護師になるためには、2年間の准看護師養成施設に通う必要があります。
薬剤師と比べて資格取得までの期間は短く、費用もそこまでかからないので、早く医療現場で活躍できるのがメリットです。

ただし、正看護師と比べて資格が取得しやすく業務内容が制限される准看護師は、管理職への昇進が難しく、正看護師よりも給料が安い傾向にあります。
将来キャリアアップや年収アップを目指すのであれば、正看護師の資格を取得することを視野に入れましょう。

中卒で准看護師になるには?転職成功のポイントと求められる能力

あわせて読む

中卒で正看護師になるには?転職成功のポイントと求められる能力

あわせて読む

薬剤師以外で転職を検討するならナイト系がおすすめ

中卒で薬剤師になるためには、「高卒認定試験の合格」「6年制の薬科大学の卒業」「薬剤師国家試験の合格」が必須で、難易度はかなり高いです。

薬剤師になれたとしても、常に専門的かつ高度な知識やスキルの習得を求められます。
さらに薬剤師になる前もなった後も、常に新しい知識をインプットしていかないといけないので「自分には合わないかも」と感じる人も少なくありません。

もし学歴に関係なく稼ぎたい場合はナイト系への転職もおすすめです。
ナイト系は18歳以上(高校生不可)であれば学歴・経験不問で応募でき、さらに実力主義の業界のため、仕事へのやる気や自分の能力など正当に評価されやすく、頑張り次第でスピード昇給・昇格も可能です。

そのため薬剤師に比べ、特別なスキルや資格を持たない方でも、早期から日本の平均年収以上の高収入を稼げるチャンスがあります。
転職先の選択肢を広げるなら、ナイト系もぜひ検討してみてください。

 

中卒で薬剤師を目指すためのおさらい

最後に、薬剤師になるためのポイントをまとめたので、おさらいしていきましょう。

ポイント
【中卒から薬剤師になるための必須条件】
・高校卒業資格を取得する
・6年制の薬科大学を卒業する
・薬剤師国家試験に合格する

【薬剤師になるメリット】
・日本の平均年収を上回る
・就職や転職に困りにくい
・社会的信用度の高い職業である

【薬剤師に向いている人の特徴】
・勉強熱心な人
・責任感がある人
・細かい作業が苦にならない人

中卒から薬剤師になるまでには最低でも6年以上の期間が必要です。
さらには数百万の学費もかかるため、費用面でも薬剤師を目指す難易度はかなり高いといえます。

その一方で、平均年収や社会的信用度の高さなど薬剤師になれた時のメリットもたくさんあるので、自分に向いていると思った方は挑戦してみる価値がある職業です。
自分に薬剤師としての適性があると感じた方は、本記事を参考にさっそく準備を進めていきましょう。

ネクスト編集部

この記事の執筆者をご紹介

ネクスト編集部

メンバニ公式メディアのネクスト編集部。最終学歴が高卒・中卒(18歳以上高校生不可)の転職先を探している男性に向けたお役立ち情報を発信しています。

CATEGORY

当メディアサイトについて

『メンズバニラネクスト』では最終学歴が高卒・中卒(18歳以上高校生不可)の転職先を探している男性に向けた求人情報を発信しています。ご紹介する高収入男性求人は、いずれも応募資格として学歴不問を掲げながら、大卒並み、あるいは大卒以上の収入を安定して稼げる求人ばかりです。さらに業界未経験であったり、特別なスキルがなかったりしても採用に前向きな求人が多いのも特徴。誰にでも平等にチャンスがあるため、実力次第でスピード昇給・昇進も実現できます。安定した高収入を得られたら生活に余裕ができ、やりたいことや将来の夢が広がることでしょう。そのほかにも転職活動にあたって気になる情報や知っておきたい知識、面接対策などを解説したコラムも掲載しています。「学歴に関係なく評価してくれる仕事に就きたい」「高卒でも安定して稼げる仕事を探している」という方はぜひチェックしてください。

ページ最上部に戻る