中卒でパティシエになるには?転職成功のポイントと求められる能力

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中卒でパティシエになるには?転職成功のポイントと求められる能力

  • 中卒でもパティシエになれる?

  • 中卒でパティシエになれると、どんなメリットがあるの?

パティシエは、「製菓の専門学校を卒業したり関連の資格を取らないとなれない職業」というイメージを持つ人もいますが、実は無資格の中卒者でも目指せる職業です。

本記事では、中卒からパティシエになる方法、中卒者も採用されやすい求人の特徴、パティシエになったあとのキャリアパスなどを解説します。

中卒でパティシエになるメリット・デメリットや、就職・転職活動に役立つスキルについても詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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パティシエになるのに特別な学歴や資格は必要なく、最終学歴が中卒であっても就職できます

フランス語で「菓子製造人」という意味を持つパティシエは、ケーキやクッキーといった洋菓子を作るのが主な仕事です。

洋菓子作りに必要な知識・技術は、現場で実務経験を積み重ねることで習得できるので、就職する際に学歴を問われるケースはほとんどありません。

実際に、パティシエの求人の中には「学歴・経験不問」で募集する企業も多く、未経験・無資格の中卒者も応募できます。

ただし、中卒から未経験でパティシエを目指す場合、いきなり正社員になれるとは限らない点に注意が必要です。

パティシエになったあとは、製菓の知識の有無に関わらず、まず「見習い」からスタートするのが一般的です。見習い期間は、主に先輩パティシエが使う材料の準備や後片付け、フルーツのカット、簡単な飾りつけなどを担当します。

まったくの未経験者は、現場で働きながらパティシエの仕事を理解する必要があるため、最初はアルバイトや契約社員の採用になる可能性が高いです。

いち早く見習いを卒業したいのであれば、先に製菓の専門学校でパティシエとしての知識や技術を学ぶ方法があります。とは言え、ほとんどの専門学校は、高卒を入学条件にしているので、中卒者は先に高卒認定試験に合格しなければいけません。

また、中卒のまま入学できる製菓コースがある高等専修学校に通う方法もあります。

高卒認定を取得してから専門学校へ行くとなると、就職するまでに時間がかかってしまうため、「パティシエの学校に行きたいけどなるべく早く就職したい」という人は、高等専修学校も選択肢の一つに入れてみてください。

中卒社会人が行ける高等専修学校を解説!学校の選び方や一覧まで

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中卒でパティシエを目指すならどんな求人がねらい目?

パティシエになりたい中卒者は、以下のような特徴を持つ求人に応募するのがおすすめです。

  • 学歴や資格が不問の求人
  • 未経験歓迎の求人
  • 企業は4月、個人店は6月以降に掲載される求人

中卒者がパティシエを目指す場合、「学歴・資格不問」「未経験歓迎」の求人がねらい目です。

先述した通り、パティシエに求められる知識や技術は、業務を通じて身に付けられるので、未経験からでも応募できる求人はたくさんあります。また、応募する段階で学歴や資格を問わない求人が多いのも特徴です。

さらに、希望する就職先が個人店か企業かによって、ねらい目となる求人探しの時期が異なります。

パティシエの就職先は、洋菓子店、レストラン、ホテルなど、選択肢が豊富です。採用スケジュールは、個人店か企業かによって変わってくるため、就職先を探す前にまず「どの施設でどんな働き方がしたいのか」を決めておきましょう。

たとえば「個人経営の洋菓子店で生菓子を作りたい」と考える人は、6月以降の求人をチェックするのがおすすめです。多くの個人店は、閑散期に入る6月のタイミングで次年度の求人募集を検討し始め、夏頃から採用の動きを本格化させる傾向にあります。

一方で、「企業経営のホテルでウェディングケーキを作りたい」と考えている人は、4月以降の求人がねらい目です。ほとんどの企業は、事前に年間の採用スケジュールが決められているため、個人店より早い段階で企業説明会を開催したり募集をかけたりします。

パティシエの求人は、春から夏にかけて増えていきます。自分がパティシエとしてどんなキャリアを築いていきたいのか明確にしたうえで、そのキャリアを叶えられそうな求人を探してみましょう。

中卒でパティシエになったあとのキャリアパス

中卒でパティシエになったあとの代表的なキャリアパスは以下の通りです。

  • さらに技術を磨く
  • 転職する
  • 海外留学する
  • 独立開業する

パティシエは学歴不問でなれますが、お菓子作りに必要な知識やスキルを習得するのはもちろん、多くの人を魅了するための美的センスも求められる職業です。そのため、パティシエになったあとも日々努力し続けることで、キャリアパスの選択肢を増やせます。

パティシエとしてのキャリアパスを詳しく解説していくので、自分の目指す方向性を明確にしていきましょう。

さらに技術を磨く

パティシエは、キャリアアップするうえで技術力の向上が欠かせません。

パティシエに必要な技術は、以下のようにインプット(新しい情報を習得する作業)とアウトプット(習得した情報を活かす作業)を繰り返せば、着実に身に付いていきます。

インプット例アウトプット例
・教わったレシピを整理する
・製菓理論を学習する
・製菓の専門書を読む
・市場調査を行う(洋菓子店のスイーツや季節の果物などの試食、お菓子の展示会や講習会への参加)
・スイーツを試作する
・お菓子作りのセミナーを開催する
・期間限定で洋菓子を販売する
・就職先のお店の新メニューを考える

パティシエの場合、就職先によっては練習時間の確保すらままならないほど慌ただしく働くケースも珍しくありません。仕事中の限られた時間の中で得られる学びだけだと、いち早くスキルアップするのは難しいのが現状です。

同期より早く見習いを卒業して一人前のパティシエになるためには、教えられた業務をただ覚えるだけでなく、業務時間外にも積極的に知識を吸収していき、自主的に技術を磨いていきましょう。

また、パティシエが活躍するうえで、味にこだわるのはもちろん、人の心を掴めるような独創的なアイデアを盛り込みつつ美しい見た目に仕上げられるかどうかも重要です。

そのため、色彩を学んでみたり、芸術作品に触れて自分の感性を刺激したりして、美的センスや発想力も養う必要があります。

さまざまな角度から自分に足りないものを見つけ出し、それを補っていく姿勢を大切にしながら、パティシエの技術力を高めていきましょう。

転職する

パティシエは、見習いを卒業してある程度お菓子作りを任せてもらえる立場になったあと、転職を視野に入れる人が多いです

転職する理由の一つとして、より高度な技術を習得できる職場で働きたいという点が挙げられます。

今よりさらに技術力を高めていきたい人は、スキルアップが可能な環境が整った職場を選ぶのがおすすめです。

たとえば、現在は個人が経営する洋菓子店に勤務している場合、ホテルのパティシエになる方法があります。

ホテルのパティシエは、主にスイーツの調理を専門とする「ペストリー部門」に属するケースが多いです。ホテルの規模にもよるものの、ペストリー部門の職場はいくつかあります。

  • レストラン
  • カフェ
  • 結婚式場
  • 宴会
  • スイーツショップ

提供するスイーツの種類は、職場によって異なります。

レストランで働く場合、主にコース料理の中のデザートを担当し、お祝いや記念日のプレートを提供することもあります。結婚式場で働く場合、新郎新婦の要望や予算に応じてウェディングケーキや引き出物の洋菓子も作ります。

このように、さまざまな種類のスイーツ作りを経験できれば、さらに知識の幅が広がり、パティシエとしての引き出しが増えていくでしょう。

また、大規模なホテルはパティシエの人数が多く、「生地担当」「オーブン担当」「仕上げ担当」など工程ごとに明確に役割分担がされているケースがほとんどです。一つの作業に集中して取り組めるため、技術力の向上につながります。

くわえて、「海外研修の実施」「パティシエコンテストの参加」といった自分の腕試しができる機会を与えられたり、昇格・ボーナスなどの査定基準が明確化されていたり、福利厚生や待遇面がしっかりしている点も、ホテルパティシエの魅力です。

一方で、独立開業を目指して、ホテルから個人店に転職するパティシエも珍しくありません。

個人店では、基本的に接客や販売、売上管理、人材育成などスイーツ作り以外の業務も行います。将来自分のお店を持つ際に必要なノウハウは、ホテルより個人店のほうが効率よく学びやすいです。

自分が理想とするキャリアプランを明らかにしたうえで、それに適した転職先を見つけていきましょう。

海外留学する

パティシエでさらなる高みを目指している人は、海外留学をしてみるのも選択肢の一つです。

海外留学は、その国でしか学ぶのが難しい知識や技術を習得できるのはもちろん、日常生活を通して独自の「食文化」を体験できます。食材に対する考え方や自分の中にあるスイーツの概念が覆るケースも珍しくなく、今後パティシエとして大きく成長できる経験を積めるのが魅力です。

パティシエに人気の留学先は、洋菓子発祥の地であるフランス、伝統的な製菓やパン製造技術について学べるドイツ、有名チョコレート店がいくつも軒を連ねるベルギーなどが挙げられます。留学先を決める際は、自分が極めたい分野に精通している国を選ぶようにしましょう。

海外留学の流れは、留学先の製菓学校に入学して講義や実習を受けたあと、現地の洋菓子店で修行するのが基本です。まずは製菓学校を通じて本場の製菓文化を理解し、技術を磨くことで、卒業後に現地で就業先もしくは研修先を探しやすくなります。

また、海外留学する際は、留学エージェントを活用するのが得策と言えます。

留学エージェントは、語学学校や製菓専門学校の選定・入学手続き、現地で住む際のアドバイスなど、海外留学をスムーズに行えるように手厚くサポートしてもらえるのが特徴です。

すでに日本でパティシエの経験を積んでいる場合、海外経験があるオーナーや、パティシエの知り合いなどから紹介してもらった洋菓子店ですぐ働けるケースもあります。さらに、ワーキングホリデー制度を利用して、現地で就職活動を行うパターンも少なくありません。

しかし、海外の製菓学校や留学エージェントを介さず働き始めた人のほとんどは、その国の言葉の壁を超えられず、コミュニケーション面でかなり苦労する傾向にあります。そのため、語学力に自信がない人は、現地の語学学校に通いながら働くことも視野に入れなければいけません。

そして、海外留学の費用は滞在期間にもよるものの、学費や渡航費、生活費など含めると、年間300〜400万円になる場合もあります。

海外留学を検討している人は、事前に留学する手段を決めたうえで、十分な準備期間を設けましょう。

独立開業する

パティシエとして十分な経験を積んだあとは、独立開業して自分のお店を持つという道もあります。

パティシエ業界で長く働いているうちに、「誰からも縛られずに自分の好きなようにスイーツを作りたい」「自分の裁量で洋菓子を販売してみたい」という理由で、独立開業を考える人も珍しくありません。

独立するのは決して簡単ではないものの、早い段階から独立を視野に入れた行動ができれば、「自分は今何をしなければいけないのか」を意識しながら早めに準備を進められます。

たとえば、自分のお店のコンセプトを事前に決めておくことで、思い描くイメージに近い洋菓子店に就職しようと考えます。そのお店で働きながら開業資金を貯めていき、常に自分のお店を開く際のアイデアを練っていけば、独立開業の近道になるでしょう。

また、自分でお店を切り盛りするには、パティシエに関する知識や技術以外に、顧客を獲得するためのマーケティング力や経営力も必要です。

マーケティング力や経営力を身に付けるためには、以下のように積極的に学ぶ姿勢が求められます。

  • 実際に個人経営の洋菓子店に勤めて、マーケティングや経営のノウハウを学ぶ
  • すでに独立開業している先輩パティシエに経営のコツを聞く
  • 最新のトレンドスイーツを理解して、市場の動向を分析する

他にも、独立を有利に進めるため、早いうちに資格取得に挑戦しておくのもおすすめです。パティシエのキャリアアップに役立つ資格は、次の項目で詳しく紹介します。

 

中卒でパティシエの就職やキャリアアップに役立つスキル

パティシエは、中卒者も含めて誰でもなれる職業ですが、自分が理想とするキャリアアップを目指すうえで役立つ資格がいくつかあります。

  • 食品衛生責任者
  • 製菓衛生師
  • 菓子製造技能士

これらは、どれも今後パティシエとして長く活躍したい人にとって重宝するスキルを証明できる資格と言えます。

「パティシエの就職・転職活動でアピールできるスキルを習得して採用率を上げたい」「就職してからのキャリアアップに活かせるスキルが欲しい」という人は、ぜひご覧ください。

食品衛生責任者

食品衛生責任者は、スイーツをはじめとする食品の製造・販売を行ううえで欠かせない資格です。

食品衛生法第48条の規定により、食品を取り扱う店舗には、必ず1名以上の食品衛生責任者を配置する義務があります。また、食品衛生責任者は専任で配置するのが必須で、複数の店舗を掛け持ちすることができないのも特徴です。

食品衛生責任者の資格は、食品業界への就職やキャリアアップにおいて有利に働きやすいのはもちろん、パティシエとして独立開業する際にも必ず取得しなければならないので、早いうちに取得しておきましょう。

食品衛生責任者の資格を取得する方法は、以下の2つです。

  • 各都道府県が実施する「食品衛生責任者養成講習会」に参加する
  • 食品衛生責任者の資格も同時に得られる資格を取得する

食品衛生責任者養成講習会は、計6時間ほどかけて「食品衛生学」「食品衛生法」「公衆衛生学」について学びます。最後に講義の理解度を確認するための試験もありますが、講習を受けていれば解ける簡単な問題がほとんどです。

食品衛生責任者養成講習会の受講方法は、指定された日時に会場で直接講習を受ける「集合型」と、オンライン形式で24時間いつでも受講できる「eラーニング型」があります。パソコンとインターネット環境が整った場所さえあれば受けられるので、資格取得の難易度は低めです。

そして、食品衛生者になる権利も同時に取得できる資格は、以下の通りです。

  • 調理師
  • 製菓衛生師
  • 栄養士
  • 船舶料理士
  • と畜場法に規定する衛生管理責任者
  • と畜場法に規定する作業衛生責任者
  • 食鳥処理衛生管理者
  • 食品衛生管理者または食品衛生監視員の資格要件を満たす者

パティシエとの関連性が高い資格は、「調理師」「製菓衛生師」「栄養士」になります。特に製菓衛生師は、安全・安心にお菓子を提供できる知識やスキルを習得していることを証明できる資格なので、パティシエとして自分の市場価値を高めたい人におすすめです。

製菓衛生師

製菓衛生師は、「菓子製造業に従事する者の資質を向上させ、公衆衛生の向上及び増進に寄与する」のを目的に厚生労働省が定めた国家資格です。

製菓衛生師の資格を取得すれば、安全にお菓子を作れることを証明できたり、申請すれば食品衛生責任者の資格も得られたりするのが特徴です。

また、資格を取るまでの努力もアピールできるため、中卒者よりも好条件のお店や企業に就職しやすくなるメリットもあります。

さらに、製菓衛生師は信頼性が高い資格として知られており、海外留学に必要なビザを取得する際に有利になる可能性があります。そのため、海外進出を目指している人にもおすすめです。

製菓衛生師になるためには、各都道府県で実施されている試験に合格しなければいけません。

製菓衛生師試験では、主にパティシエに必要な製菓技術や衛生学、食品添加物に関する問題が出題されます。食品衛生責任者と比べて試験の出題範囲が広く、難易度も高めです。

とは言え、合格率は約7割以上なので、事前に試験対策をしっかり行っておけば合格できます。

なお、製菓衛生師試験は主に以下の方法で受験資格をクリアできれば、中卒者も受験可能です。

  • 厚生労働大臣の指定する製菓衛生師養成施設において、1年以上学ぶ
  • 中学校卒業後、菓子製造業で2年以上の実務経験を積む

実務経験を積んで受験資格を得たい場合、菓子製造業の認可を受けているお店で製造業務を原則週4日以上・1日6時間以上従事していないと、実務経験として認められないので注意してください。

菓子製造技能士

菓子製造技能士は、主に菓子製造に関する高い知識や技術の習得を証明できる国家資格です。

先ほど紹介した製菓衛生師の上位資格として扱われることが多く、先に製菓衛生師を取ったあと、菓子製造技能士の取得を目指すパターンが一般的です。

菓子製造技能士の資格を取得するためには、試験に合格する必要があります。

菓子製造技能士試験は、「和菓子製造」と「洋菓子製造」の2部門があり、どの部門の試験を受けるのか自分で選択できます。どちらも、菓子製造に関する法律・規則、菓子以外の一般的な食品に関する知識、製菓機械の使い方、機械性能に関する問題など幅広く出題されるのが特徴です。

また、菓子製造技能士試験は2級と1級があり、それぞれ受験条件が異なります。専門学校に通わないまま就職した場合、2級の場合は2年以上、1級の場合は7年以上の実務経験が必要です。

合格率は4〜5割程度と製菓衛生師より低めですが、取得できれば就職や独立で大いに役立つと言えます。

パティシエとしてさらなる高みを目指して、ぜひ菓子製造技能士にも挑戦してみてください。

 

中卒でパティシエになるメリット・デメリット

ここでは、中卒でパティシエになるメリット・デメリットをご紹介します。

パティシエに限らず、どんな職業にもメリット・デメリットが存在します。良い面だけでなく悪い面まで知っておくことで仕事に対する理解が深まり、自分に適性があるかを正しく判断できます。

中卒でパティシエになるメリット中卒でパティシエになるデメリット
自分が作ったスイーツで人を笑顔にできる労働時間が長い傾向にある
国内外を問わず活躍できる体力的にきつい
独立開業できる見習い期間が長く大変

 

中卒でパティシエになるメリットは3つ

中卒でパティシエになるメリットは、主に以下3つです。

  • 自分が作ったスイーツで人を笑顔にできる
  • 国内外を問わず活躍できる
  • 独立開業できる

パティシエは、人を喜ばせるのが好きな人に向いている職業です。自分が手掛けたスイーツによって多くの人を笑顔にできることは、やりがいを感じます。自分でオリジナルスイーツを販売できるようになれば、そのやりがいはさらに大きくなるでしょう。

また、洋菓子店やレストランなどで提供されるスイーツを「お祝い事」や「頑張った自分へのご褒美」として頼む人も多いので、誰かの「特別」に自分のスイーツが選ばれるのはパティシエにとって高いモチベーションにつながります。

さらに、パティシエは、技術さえあれば海外でも活躍できるのも特徴です。実際に、日本のパティシエの技術力は世界トップクラスとも言われており、多くのパティシエが海外の洋菓子店で働いたり自分のお店を出したりしています。

おいしいスイーツは世界各国で喜ばれるため、「国際的な活動をしたい」「いつか海外に移住したい」と考える人にもおすすめです。

さらに、ゆくゆくは独立開業して自分のお店を出せるのも、パティシエになるメリットです。

独立開業すれば、独自性を追求したオリジナルスイーツを販売できます。雇われの身ならではのさまざまな制限がなくなり、自分が理想とするスイーツを思う存分作れる点は、パティシエにとって喜ばしいものです。

経営面や集客面などお店の経営者として考えなければいけないこともあるものの、その分自分が「これだ!」と感じて作ったスイーツが売れた時の達成感はかなり大きいと言えます。

想像性やセンス、実務を通して培った技術を発揮して、自分の実力でキャリアを築いていきたいと考えている中卒者にとって、学歴不問で挑戦できるパティシエはメリットがあると言えます。

中卒でパティシエになるデメリットは3つ

中卒でパティシエになるデメリットは、主に以下3つです。

  • 労働時間が長い傾向にある
  • 体力的にきつい
  • 見習い期間が長く大変

パティシエは、長時間勤務になりやすいのがデメリットです。職場のスタッフ数や勤務体制にもよるものの、基本的には朝6~7時から勤務が始まり、夜の8~9時頃まで働きます。

パティシエの仕事内容は、スイーツ作り以外にも、食材の準備や仕込み、厨房・店内の掃除、機械のメンテナンスなど多岐にわたります。大型店舗やホテルといったパティシエの人数が多い職場は、業務を細分化するケースもありますが、繁忙期は基本的にどこも忙しいです。

そのため、しっかりと自分の時間を確保したい人には不向きと言えます。

他にも、パティシエは立ち仕事が基本なうえ、重い材料や機材を持ち上げたり、厨房が寒かったりするため、体力的にきついと感じる人も多いです。

また、見習いパティシエは仕込みや盛り付けの方法、高品質なスイーツ作りに必要な知識、衛生管理など、覚えなければいけないことがたくさんあります。どの職業も見習い期間を経て一人前になれるまでには膨大な時間と努力が必要ですが、パティシエもかなり大変です。

パティシエとして最低限必要な技術を習得するまでに3年〜5年、さらに一人前のパティシエとして認められるまでには10年ほどかかるとも言われており、見習い期間を脱するまでにかなり時間がかかる職種です。

 

パティシエ以外で転職を検討するならナイト系がおすすめ

パティシエは中卒者も挑戦しやすい職業ですが、勤務時間が長く体力的にきつい作業が多かったり、見習いから一人前になるまでにかなり時間がかかって大変だったり、いくつかデメリットがあるのも事実です。

また、未経験でパティシエになる場合、アルバイトや契約社員で採用される可能性が高いので、平均年収が低くなる傾向にあります。

中卒でも正社員として採用されやすく、努力次第でスピード出世もできる職業に就きたいという人は、ぜひナイト系への転職も視野に入れてみてください。

ナイト系は、学歴や資格不問の正社員の求人が豊富です。実力主義の業界なので、成果さえ出せば早い段階で高収入が狙えます。

さらに、独立支援制度を設けている企業も多く、将来は自分のお店を持ちたい人にもおすすめです。

そして、ナイト系は自分に合った職種を見つけやすいのも魅力の一つです。

ナイト系の職種は、店舗スタッフ、送迎ドライバー、Webスタッフなどさまざまで、キッチンスタッフといったパティシエの経験を活かせるものもあります。

パティシエ以外の転職先を探すなら、高校生を除く18歳以上であれば応募できるナイト系も検討してみましょう。

 

中卒でパティシエになるためのおさらい

中卒でパティシエになるためのポイントをまとめたので、最後にもう一度おさらいしておきましょう。

ポイント
【中卒が狙うべきパティシエの求人】
・学歴や資格が不問の求人
・未経験歓迎の求人
・企業は4月、個人店は6月以降に掲載される求人

【パティシエの就職やキャリアアップに役立つスキル】
・食品衛生責任者
・製菓衛生師
・菓子製造技能士

【中卒からパティシエになるメリット】
・自分が作ったスイーツで人を笑顔にできる
・国内外を問わず活躍できる
・独立開業できる

パティシエは中卒者も目指せる職業ですが、最初は見習いとして覚えなければいけないことがたくさんあります。そのため、一人前になって次の段階に進むまでに年単位の期間が必要です。

しかし、続けるハードルが高いからこそやりがいは大きく、技術さえあれば学歴に左右されずキャリアアップも可能です。手に職をつけて高みを目指したい中卒者はぜひ挑戦してみてください。

中卒で調理師になるには?転職成功のポイントと求められる能力

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ネクスト編集部

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