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高卒でできる仕事ってあるのかな?
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高卒の自分に合う仕事を探して転職したい
本記事では、高卒でもできる仕事や高卒で就職するメリット・デメリットについて解説します。
高卒の方におすすめの業界・職種も具体的に紹介しているので、ぜひご自分に合った仕事選びにお役立てください。
高卒でも活躍できる業種や職種はたくさんあるため、あらかじめ自分に向いている仕事を知っておくことで就職活動をスムーズに進めましょう。
高卒と大卒の内定率の違い
はじめに、高卒と大卒ではそもそも新卒時の内定率にどの程度の違いがあるのかを見ていきましょう。
文部科学省の「令和4年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況に関する調査について」によると、高校生の就職内定率は75.1%でした。一方、「令和4年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査」によれば、大学生の就職内定率は90.9%です。
高卒よりも大卒のほうが内定率は高いですが、高卒でも内定率はそこまで低くないことがわかります。
学歴に関わらず内定率が高い理由として、直近は以下のようにコロナ禍からの経済回復や人手不足が挙げられるでしょう。コロナ禍の脱却により、高卒人材の需要も高まっているため、現在は高卒でも就職しやすくなっているといえます。
出典: 讀賣新聞オンライン「高卒の求人倍率は3倍を超えた…採用競争は加熱、離職など課題も」(参照 2023-10-19)高卒人材が注目を集めている。2023年卒の全国の高卒求人倍率は3.29倍とバブル期を超え過去最高の水準だ。コロナ禍からの経済回復や人手不足も相まって、若手人材を確保したい企業側の採用競争は加熱している。
参考:文部科学省「令和4年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況(令和3年10月末現在)に関する調査について」(参照 2023-10-19)
文部科学省「令和4年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(2月1日現在)」(参照 2023-10-19)
高卒と大卒の初任給と平均年収の違い
では、高卒と大卒の初任給と平均年収にはどの程度の違いがあるのでしょうか。ここでは、高卒と大卒の初任給と平均年収の違いについて解説します。
高卒の初任給について
一般的に、高卒の初任給は低い傾向にあります。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、学歴別の平均初任給は以下の通りです。
高校卒 | 専門学校卒 | 高専・短大卒 | 大学卒 | 大学院卒 | |
全体 | 184,600円 | 220,300円 | 215,600円 | 233,600円 | 257,100円 |
男 | 188,200円 | 214,600円 | 220,400円 | 235,100円 | 260,500円 |
女 | 178,700円 | 224,100円 | 224,100円 | 232,100円 | 248,500円 |
高卒は大卒や専門卒、高専・短大卒に比べて初任給が低いことがわかるでしょう。高卒と大学院とでは初任給に7万円程度の差があり、新卒時から収入に大きな違いが出ています。
高卒の平均年収について
初任給と同様、高卒の平均年収も低い傾向にあります。
厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、学歴別の平均年収は以下の通りです。
高校卒 | 専門学校卒 | 大学卒 | |
20~24歳 | 245万1,600円 | 254万4,000円 | 277万3,200円 |
25~29歳 | 281万4,000円 | 288万8,400円 | 320万4,000円 |
30~34歳 | 313万3,200円 | 319万3,200円 | 376万9,200円 |
35~39歳 | 341万6,400円 | 352万3,200円 | 437万7,600円 |
40~44歳 | 369万2,400円 | 393万円 | 488万6,400円 |
45~49歳 | 399万2,400円 | 414万1,200円 | 541万2,000円 |
50~54歳 | 415万8,000円 | 449万5,200円 | 606万2,400円 |
55~59歳 | 422万1,600円 | 488万6,800円 | 606万3,600円 |
高卒の平均年収は専門卒や大卒に比べて低いことがわかります。高卒と大卒の平均年収は、20代前半ですでに約30万円程度の差がありますが、30代を超えるとその差はさらに大きくなっていきます。
40代前半では100万円以上の差が開くため、生活の質にも大きな影響が出るでしょう。年収は住宅ローンやクレジットカードの審査、恋愛・婚活の場においても重要視されやすい要素ですから、年収が低いとさまざまなシーンで不利になりやすいです。
しかし、言い換えれば、高収入を目指せる仕事に就職できれば、学歴に関係なく質の高い生活を送れるようになります。
高卒が向いている・就職しやすい仕事の特徴
それでは、高卒が高収入を目指すには、どのような仕事に就けば良いのでしょうか。
高卒でも活躍できる仕事には、いくつか共通した特徴があります。高収入の仕事を狙うにしても、高卒に向いていない仕事や就職しづらい仕事を選んでしまうと、なかなか後が続きません。
そこで、高卒が向いている・就職しやすい仕事の特徴について解説していきます。
学歴に左右されにくい仕事
まず学歴によって採用・人事が左右されにくい仕事を選びましょう。
職業や企業によっては応募資格に学歴を指定しているところも多く、高卒は大卒以上の応募資格が設けられている求人に応募しても書類選考で落とされてしまう可能性が非常に高いです。
一方、学歴不問の仕事であれば学歴だけで採用選考の審査をされにくいため、高卒でも就職しやすいでしょう。
また、学歴不問の仕事の場合、実力やポテンシャル(将来性)が重視されることが多いので、入社後も活躍のチャンス、昇給・昇格の機会をつかみやすいのが特徴です。
ちなみに大手企業などは学歴・出身校ごとに派閥がある職場もあるため、職場の雰囲気もあらかじめリサーチしておくと安心でしょう。
業界全体として人手不足の仕事
業界全体として人手不足の仕事も、高卒にとってはチャンスです。
慢性的に人手不足の課題を抱えている業界は、人手を補うために学歴不問で即戦力として働ける人材を探しています。また、人手不足の業界は人の移り変わりが激しい傾向があるので、タイミング次第で早期での昇給・昇格も可能です。
人手不足の仕事は、業務量が多く忙しいという特徴があり、入社後は仕事に慣れるためにいち早く知識・スキルを習得するための努力も必要です。とはいえ、高卒でもすぐに働けるチャンスがあるので、たとえ未経験の業界であってもチャレンジしやすいでしょう。
働きながらでも資格取得が可能な仕事
高卒は働きながらでも資格取得が可能な仕事を狙うのも手です。
資格は各分野において能力や知識が一定以上あることを証明するもので、学歴をカバーできるアピール材料になります。資格手当を得たり、転職をしたりして年収を上げることが可能なため、資格取得は積極的に挑戦することをおすすめします。
しかし、資格を取得するには勉強時間が必要になるので、働きながら資格取得を目指すのは容易ではありません。
そのため、教育制度や資格取得支援制度などが充実している職場であれば、働きながらでも業務に必要な知識・スキルの習得や資格取得が目指せます。学歴に自信がなく、特別な知識やスキルを持っていない人でも、制度を利用してスキルアップができます。
高卒で就職するメリット
ここまで高卒で就職することを前提にお話してきましたが、そもそも高卒から就職することにメリットはあるのかと疑問を抱えている方もいるでしょう。
ここでは、高卒で就職する具体的なメリットについて解説します。ぜひこれらのメリットを活かせるように自分に合う仕事を見つけていきましょう。
大卒よりも早く社会人経験を積める
高卒で就職することで、大卒よりも早く社会人経験を積めるというメリットがあります。
高卒で就職する人は、大卒で就職する人よりも4年早く社会に出ることになります。そのため、若いうちからスキルや実績を身につけたり、自分の力でお金を稼いで生活費や趣味に充てたりできるのは大きな魅力といえるでしょう。
進学費用を抑えてお金を稼ぐことができる
高卒で就職すれば、大学や専門学校などの進学費用を準備する必要がありません。
大学に進学する場合、学校や学部によりますが、初年度に国公立大学では約80万円~100万円程度、私立大学だと120~160万円程度かかるため、まとまったお金が必要です。卒業までに毎年学費がかかることから、入学後も卒業までの年数分の学費を毎年工面しなければなりません。
なかには奨学金を借りて大学に通っている学生やアルバイトで稼いだお金を学費に充てている学生もいますが、一人暮らしをする場合はさらに家賃や生活費もかかるため、金銭的な負担が大きく余裕のある生活は送れません。
(ちなみに返済の必要がある奨学金を借りた場合は、卒業後に返済の義務を負うことにもなります。)
進学をせずに就職する場合、学費という大きな出費がない分自分の自由にできるお金を早くから稼げるため、早期から金銭的な自由を得やすいのはメリットといえるでしょう。
高卒であるがゆえに手厚い研修を受けられる
高卒で就職すると、高卒であるがゆえに手厚い研修を受けられる可能性が高いというメリットがあります。
高卒者をはじめ新卒採用を積極的に行っている企業は、若手や未経験者の教育に力を入れている傾向があります。
高校生の就職活動を支援する求人情報サイトを運営するジンジブによると、下記の結果が出ました。
- 参考
- ・23卒の高卒新卒の採用計画を「増やした・昨年同様・新たにはじめた」という企業が86.9%(2年連続増)
・求人募集人数を増やした理由に69.0%の企業が「若手人材の採用に力を入れるため」と回答
・高卒の研修に関しては半数の企業が「高卒社員向けの独自研修が必要と判断して用意している」と回答
参考:ジンジブ「高校新卒採用についての企業動向調査23年(12月)」(参照 2023-10-26)
高校を卒業したばかりの若者を即戦力とみなす企業は多くありません。新人研修や業務において先輩社員から丁寧に教えてもらうことによって、焦らずに業務やビジネススキルを学んでいけるでしょう。
年齢が若いため最初に入った会社が合わなくても転職しやすい
高卒で就職すれば、新卒後に入社した会社をすぐ退職することになっても、年齢が若いため転職しやすいのは大きなメリットです。
せっかく就職しても「自分には合わなかった」「ほかの仕事に興味が出てしまった」という場合もあるでしょう。
近年は、自社を将来的に支える人材を育成するために、社会人経験1~3年程度の第二新卒や若年層の未経験者を積極的に採用している企業も多いです。高卒でもポテンシャルや仕事への意欲などが評価されて採用してもらえる可能性は高いでしょう。
高卒で就職するデメリット
高卒で就職するメリットはたくさんあることが分かりました。一方で、高卒で就職するうえで気を付けなければならないこともあります。
ここでは、高卒で就職するデメリットについて解説します。
高卒だと応募できない求人もあり就職先が限られる
高卒だとそもそも応募すらできない求人があり、就職先が限られるのは大きなデメリットです。
先述したように、学歴社会の現代では応募資格に学歴を指定している企業は少なくありません。そのため、応募資格に「大卒以上」や「専門学校卒以上」といった条件が設けられている求人に高卒が応募しても、書類選考で不採用にされる可能性が非常に高いです。
高卒で働ける業種や職種はある程度決まっており、就職先の選択肢が狭い点に注意しなければなりません。
学生より自由な時間を取りづらい
高卒で就職すると、進学した学生に比べて自由な時間を取りにくいのはデメリットといえます。
進学は就職に比べれば時間に融通が利きやすく、長期休暇も取れるため友達と遊んだり旅行を楽しんだりしやすいです。一方、就職すると1日のほとんどの時間を仕事に費やすことになり、学生のように長期休暇を取るのも難しくなります。
そのため、就職した場合は進学するよりもプライベートの時間が少なくなる点には、注意が必要です。
生涯賃金が大卒より低くなる可能性がある
高卒で就職すると、生涯賃金が大卒より低くなる可能性があるのは大きなデメリットといえるでしょう。
独立行政法人労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計2022」によれば、学歴別の生涯賃金は以下の通りです。
1億9,400万円 | 2億500万円 | 2億960万円 | 2億6,190万円 |
中学卒 | 高校卒 | 高専・短大卒 | 大学卒 |
高卒と大卒とでは生涯賃金に約5,700万円の差があり、生活の質にも違いが出るでしょう。もちろん働き方によって高収入を稼ぐことはできますが、一般的に高卒は生涯賃金が低い傾向にあることに注意しなければなりません。
大卒に比べてキャリアアップしにくい場合がある
高卒で就職すると、大卒に比べてキャリアアップしにくい場合があるのはデメリットといえます。
学歴を重視する企業では昇給・昇格の基準に学歴を用いることが多いので、高卒よりも大卒のほうが先に昇格する可能性が高いです。そのため、高卒でキャリアアップを目指すのであれば、実力や実績が評価の基準としている企業に就職することがおすすめです。
管理職よりも現場職に回されやすい
高卒は就職しても、管理職よりも現場職に回されやすいというデメリットがあります。
理由としては、先述のように大卒の方が昇格をして管理職になりやすい以外にも、一般的に高卒者よりも大卒者のほうが経営や経済などの知識を学んでいて、管理職に適した能力を持っているとみなされていることも挙げられます。
そのため、管理職は大卒者のほうが配属されやすいのです。
高卒であっても能力や実力があれば評価してもらえて管理職に就けるチャンスはありますが、能力があることを客観的に証明できる機会が少ないので、ステップアップが難しいケースも少なくありません。
高卒が就職しやすい業界8選
高卒からの就職は、メリットもデメリットもあることがわかりました。では、高卒におすすめな仕事にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、高卒が就職しやすい業界をご紹介します。ぜひ仕事選びの際の参考にしてみてください!
①製造業
製造業は工場や倉庫などで材料や部品などの加工・組立て、梱包などを行うのが主な仕事です。
製造業の仕事はマニュアルが用意されていることがほとんどなので、マニュアル通りに仕事をこなしていきます。そのため、学歴やスキル、特別な知識などに関係なく働けて、高卒かつ未経験であっても活躍できるでしょう。
また、製造業は基本的に工場の稼働時間の関係で労働時間がしっかり決まっている傾向にあるので、ライフワークバランスを保ちながら働けるのも魅力です。
②飲食業界
レストランや居酒屋などの飲食業界は、基本的に学歴を必要としません。高校生時代に飲食店でアルバイトをしていれば、その経験をアピールして就職することもできるでしょう。
働くなかでコミュニケーションスキルや料理のスキルを磨けるので、スキルアップが目指せます。
また、料理スキルを身につけたら、店舗経営のノウハウや知識を学んで将来的に自分のお店を持つことも可能です。将来的に独立も目指せる業界のため、高収入を稼ぎたい方にもおすすめの業界といえます。
③運輸業界
ネットショッピングが普及した現代において、配送を請け負う運輸業界も人手不足の傾向があり、多くの人手を求めています。学歴は重視されないので、高卒でも条件に合った運転免許を持っていれば就職しやすい業界です。
配送や荷下ろし、集荷など力を使う業務が多く、長距離の場合は長時間の運転が必要になるため、体力に自信がある人におすすめの業界といえるでしょう。
④福祉・介護業界
高齢化が進む現代において福祉・介護業界の需要は高く、常に人手不足のため、体力がある若手人材が求められています。資格がなくても始められるので、学歴や経験の有無に関わらずチャンスがあるのが特徴です。
資格を取得すれば業務の幅が広がり、キャリアアップや収入アップも目指せるでしょう。介護の知識やスキルも身につくため、将来親の介護をする際にも役立ちます。
ただし、介護は人を支えることが多く、夜勤が必要となるケースもありますから、体力に自信がある人に向いている業界といえるでしょう。
⑤公社・官庁業界
公社・官庁とは、地方公共団体や国・地方自治体を指します。市役所や区役所、警察、自衛隊、公立学校というように、職種によって業務内容は幅広く、職場もさまざまです。正規職員の場合は公務員として働くことになります。
公務員試験に合格すれば学歴に関係なく公務員として働けるため、高卒でもチャレンジ可能です。国民の生活の基盤を支えたり公共の福祉に貢献したりできるので、国や社会の役に立ちたいという責任感のある人に向いている業界です。
⑥建設業界
建設業界は常に人手不足の業界の一つなので、高卒でも就職しやすいでしょう。建設業界と一言でいっても、建設現場で働く職人や現場を管理する施行管理、図面を作成する設計、工事の受注を行う営業・事務など業務は多岐にわたります。そのため、業務によっては体力がない人でも活躍できるのが特徴です。
また、「建設施工管理技士」や「電気工事施工管理技士」などの国家資格を取得するとより幅広い業務に携われるようになるので、高卒でもキャリアアップや収入アップを目指せるでしょう。
⑦IT業界
スキルが重視されるIT業界は、高卒でもスキルや資格があれば就職しやすいでしょう。
IT業界のなかには、インターネット・Web業界、ソフトウェア業界、ハードウェア業界などあらゆる業界があります。気になる業界のスキルを集中して取得できると、採用されやすいでしょう。
独学でプログラミングやホームページの作成などを行った経験があれば、即戦力として活躍できるチャンスもあります。また、働きながらITスキルも身につくため、転職の際にも役立ちます。
⑧ナイト系業界
高卒で就職するなら、ナイト系業界もおすすめです。受付や接客などを行う店舗スタッフ、キャストを送迎する送迎ドライバーなどさまざまな業務がありますが、いずれも学歴やスキルに関係なく働けるため、高卒でも就職しやすいでしょう。
ナイト系は現役の高校生でなければ18歳以上が応募できる学歴・経歴不問の業界です。
ほとんどのお店が実力主義なので、頑張りがすぐに給料やポストに反映されやすく、学歴や経験がなくても早期から昇給・昇格を目指せるのも特徴です。
また、エリアや業種によって給料相場は異なりますが、東京エリアであれば月給30万円スタート、人気店や高級店なら月給40万円以上なんて職場も珍しくありません。高卒でも先でご紹介した平均年収以上に稼げるチャンスがある業界です。
できるだけ大企業を目指したいという方は、こちらの記事もチェックしてみてください。
高卒が就職しやすい職種13選
続いて、高卒が就職しやすい職種についてご紹介します。自分に合った仕事がないか、ぜひチェックしてみてください!
①営業職
営業は自社の製品・サービスを顧客に売り込み、購入や契約につなげる仕事です。学歴よりも企画提案力やコミュニケーションスキル、ヒアリング力などが重視されるので、高卒も活躍しやすい仕事といえるでしょう。
また、営業は成果主義の職種でもあるため、売上や実績が評価の基準となります。成果を出した分だけ歩合(インセンティブ)で給与が上がるシステムを採用している企業も多く、基本給以上の臨時収入を得ることもできます。
②事務職
事務職は書類作成、データ入力、電話応対・来客対応などのデスクワークを主に行う仕事です。学歴不問で特別な資格・スキルが必要ないケースがほとんどなので、高卒も就職しやすいでしょう。
地道な作業を毎日繰り返すため、コツコツと作業に取り組める人に向いています。また、パソコンスキルも身につくので、転職の際にも役立つでしょう。
③公務員
公務員は公務員試験に合格すれば学歴に関係なく働けるため、高卒でも就職できます。景気に左右されることがほとんどなく、安定して長期的に働けるでしょう。また、月収や賞与を一定水準以上得られ、福利厚生が充実している点も魅力といえます。
公務員といっても種類はさまざまです。高卒でなれる公務員の種類には主に以下のようなものが挙げられます。
- 警察官
- 消防官
- 行政事務
- 学校事務
- 警察事務
年齢制限が設けられている場合もあるので、就職したい公務員の応募要件を必ず確認しておきましょう。
また、公務員の1つとして自衛隊に入隊する方法もあります。気になる方はこちらもチェックしてみてくださいね!
④プログラマー
プログラマーは、システムエンジニアが設計した仕様書に基づき、システムが作動するようにプログラミングを行うのが仕事です。学歴や実務経験が不問な求人も多く、高卒・未経験でもチャレンジできます。
実力主義の傾向がある職業のため、成果を出せば収入アップが期待できるでしょう。働きながらITスキルや専門的なスキルも学べるので、キャリアを伸ばしやすいのも魅力です。
⑤建設現場の職人(建築職人)
建設現場の職人は学歴に関係なく働けるため、高卒も就職しやすい仕事といえます。はじめは見習いからスタートして、実務経験を積みながら必要なスキルと技術を学んでいくので、未経験でもチャレンジ可能です。
また、実力主義の職種でもあり、現場で実力を発揮できれば収入アップも目指せます。
外での作業や力作業が多いので、体力に自信がある方におすすめです。
⑥介護職
介護が必要な人の生活をサポートする介護職は、人手不足が顕著な傾向にあり、学歴や経験に関係なく働ける業界のため、高卒も就職しやすいです。
また、働きながら資格を取得することもできるので、入社後に資格を取得して収入アップも期待できます。
日々利用者から感謝される仕事でもあり、誰かの役に立ちたいという思いが強い人に向いている仕事といえるでしょう。
⑦工場スタッフ
工場作業員はライン作業、検品、品質管理、梱包・仕分け、設備管理などを担当します。全体の業務内容は多岐にわたりますが、どこか一つの工程を集中して担当することが多いです。特別なスキルがなくても始められるため、高卒も就職しやすいでしょう。
また、ほとんどの工程でマニュアルがあるので、仕事を覚えやすいのも特徴です。基本的に毎日同じ作業の繰り返しのため、単純作業が苦ではない人に向いている仕事といえます。
⑧飲食店スタッフ
飲食店スタッフは学歴・経験不問なので、高卒も就職できる仕事です。特にホールスタッフの場合は、人柄やコミュニケーションスキルが重視されるため、人と接することが好きな人やコミュニケーションを得意とする人に向いているでしょう。
また、高卒歓迎の求人も多く、マニュアルが完備されているお店や簡単な仕事からスタートできるお店ばかりなので、高卒でもすぐに活躍できるチャンスをつかめます。
キッチンや管理職へのステップアップもしやすいため、入社後にキャリアを積みたいという方にもおすすめです。
⑨接客・販売スタッフ
小売業の接客・販売スタッフも学歴・経験不問で働けるため、高卒も就職できます。お客さんとのコミュニケーションが大切になる仕事なので、人と話すことが好きな人に向いているでしょう。
また、実力主義のため、頑張り次第で早期から店長やマネージャーなどの役職を目指すことも可能です。
小売業の経験はマーケティング業界やサービス業界、企画職といった職業にステップアップできる可能性もあります。在職時からスキルアップを意識しておくと、今後の仕事の幅も広がりやすいです。
⑩警備員
警備員は学歴・経験不問で挑戦できるため、高卒も就職できます。警備員は市民の安全や財産を守るのが主な仕事なので、責任感を持って仕事に取り組める人に向いているでしょう。
また、警備員は新任研修の受講が義務付けられており、研修で必要な知識やスキルを学べるのも特徴です。未経験でもしっかり仕事を覚えて現場に出られるようになります。
⑪コールセンター
コールセンターは、顧客からの商品・サービスに関する問い合わせに対応する仕事です。学歴に関係なく働けるため高卒も就職しやすく、電話応対が得意な人や長時間座りっぱなしでも苦でない人であれば活躍できるでしょう。
コールセンターは正社員を募集している求人は少なく、まずはアルバイトや派遣社員、契約社員から初めて経験を積み、正社員登用を目指すルートが一般的です。そのため、いきなり高卒で正社員を目指すのは難しい点に注意しましょう。
⑫配送ドライバー
配送ドライバーは指定の荷物を個人宅や企業などへ配送する仕事です。運転免許を取得していれば学歴に関係なく働けるので、高卒も就職しやすい職業です。
安全運転で荷物を配送できる運転スキルを求められるほか、長時間運転による身体的負担やプレッシャーが大きい仕事ではありますが、車の運転が得意な人や体力に自信のある人には向いています。
⑬送迎ドライバー
送迎ドライバーも自動車運転免許があれば学歴に関係なく働けるため、高卒が就職しやすい仕事です。送迎ドライバーは、お客さんを送迎するタクシーや介護施設を利用する高齢者を送迎する介護者向けの送迎ドライバー、お店に所属するキャストを送迎するナイト系の送迎ドライバーなど、職場によって送迎する相手が幅広いのが特徴です。
基本的に待機中は自由に過ごせるのでプライベートな時間を確保しやすいのが魅力といえるでしょう。
また、ナイト系の送迎ドライバーの場合は月25万円程度が相場で、高卒でも比較的高い収入を得られるのもポイントです。
高卒男性の就職の進め方
ご紹介したように、高卒でも就職しやすい業界・職種はたくさんあります。
では、希望の業界・職種に就職するためにはどのようにして就職活動を進めたら良いのでしょうか。最後に、高卒男性の就職活動の進め方について解説します。
まずは資格取得を試みる
いきなり求人にエントリーすることも可能ですが、まずは資格取得ができないか試みるのがおすすめです。
資格取得に向けて勉強していくなかで専門的な知識やスキルも身についていくので、入社後にすぐ活躍できる人材になれます。
また、資格を取得することで「目標のために努力ができる人」「意欲がある」というように企業から評価してもらえる可能性もあるため、高卒であることのマイナス面を解消しやすく、就職活動を有利に進めやすくなります。
特定の資格が応募条件になっている職種もあるので、資格取得ができれば応募できる求人の選択肢が増え、就職へのチャンスもかなり広げられるでしょう。
高卒で取得できる資格について知りたい方はこちらをチェックしてみてください。
在籍している高校から企業を紹介してもらう
高校に在学中であれば、在籍している高校から企業を紹介してもらう方法も有効です。
高校は高卒者向けの就活サポートをしてくれるので、在籍している高校から直接企業を紹介してもらって、自分に合った求人にエントリーするという選択制もあります。
知っている先生から直接紹介してもらった企業であれば信頼感もありますし、比較的安定して働ける可能性も高いです。
また、高校在学中であれば、ハローワークから案内のある年間スケジュールに沿って就職活動を進めていけます。2024年3月卒の新規高卒者の就職活動のスケジュールは以下の通りです。
4月~ | 就職説明会開始 |
6月1日~ | 求人申込書の受付開始 |
7月1日~ | 求人票公開開始・求人活動開始・学校訪問開始 |
9月5日~ | 応募書類提出開始 |
9月16日~ | 採用選考開始 |
あらかじめ志望度の高い企業を調査しておくと、スムーズに就職活動を行えるようになるでしょう。
ハローワークで仕事を紹介してもらう
就職希望者への就職支援を行っているハローワークを活用するのもおすすめです。
ハローワークに行けば、就職に関する相談対応や仕事の紹介、職業訓練、履歴書や職務経歴書の指導や添削、面接対策など、幅広い就職サポートを無料で受けられるというメリットがあります。
転職サイトに掲載されていないような地元企業の求人情報も多いため、地元で就職を考えている人は就職の選択肢を増やせるでしょう。
また、35歳未満の若者向けにマンツーマンで就職サポートを行ってくれる「わかものハローワーク」もあり、高卒者も利用できるので手厚い支援を受けながら安心して就職活動を進められます。
中高卒専門のエージェントや転職サイトを利用する
アドバイスをもらいながら就職活動を進めたい方は、中高卒専門のエージェントや高卒でも就職しやすい職種の多い転職サイトを利用するのもおすすめです。
エージェントではプロのアドバイザーによる手厚いサポートを受けながら、自分の強みや適性に合った企業を紹介してもらえます。面接対策や履歴書の指導、入社後のフォローなど幅広い支援を行ってくれるエージェントがあります。
アドバイザーとの相性も就職のしやすさには関係してくるため、自分に合ったエージェントを根気よく見つけることも大切です。
高卒でも就職できる仕事はある!安定した生活を目指そう!
高卒でも学歴に関係なく就職できる仕事はたくさんあります。
今回解説した内容について、振り返っていきましょう。
- 高卒は大卒に比べて初任給や平均年収が低い傾向にあるが、「大卒よりも早く社会人経験を積める」「進学費用を抑えてお金を稼げる」「手厚い研修を受けられる」「転職しやすい」などのメリットがある
- 高卒に向いているのは「学歴に左右されない」「業界全体で人手不足」「働きながらでも資格取得が可能」な仕事
- ただし、高卒だと応募できない求人もあるため、就職先が限られる点に注意が必要
以上のポイントを押さえて、今一度自分の目指したいキャリアについて考えながら、自分に合った仕事探しを始めてみてくださいね!