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中卒で寿司職人になるにはまず何をすればいい?
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寿司職人になるために学校へ通う必要はあるの?
本記事では、こういった疑問にお答えするべく、中卒で寿司職人になる2つの方法をご紹介します。
寿司職人になるのに学歴は関係ありません。何よりも職人としての技術が重要視されます。
一人前の寿司職人になるまでの修業期間、寿司職人になった後のキャリア、寿司職人になるメリット・デメリットなどもお伝えしているので、寿司職人への転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
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中卒の仕事探しなら寿司職人がオススメ!
寿司職人になるために特別な資格や学歴は必要なく、中卒でも就職できます。
また、調理師免許がなくても寿司職人になることが可能です。
寿司職人の主な仕事内容は、魚の仕入れ、下処理・シャリ(酢飯)の準備・握り寿司や巻き寿司の調理、接客、衛生管理などです。
勤務先は高級寿司店や料亭、カジュアルな和食レストラン、回転寿司チェーン店、ホテル、ケータリング業者(出張寿司)など多岐にわたり、働くお店の形態や規模によって仕事内容も異なります。
中卒から寿司職人になる方法
ちなみに、中卒から寿司職人になる方法は以下の2パターンがあります。
【方法①】寿司屋の大将に弟子入りする
寿司屋に弟子入りして見習いからスタートする方法です。修業期間は約10年と言われています。
まずは仕込みや皿洗いといった補助業務から始まり、時間をかけて魚の捌き方や握りの技術を学んでいきます。
弟子入りする最大のメリットは、大将から直接技術を学べることです。技術だけでなく、師弟関係を築きながら職人としての心得や接客術を学べるのも大きな魅力でしょう。
【方法②】寿司職人養成学校に入学する
寿司職人の養成学校に通うと、魚の捌き方・シャリの握り方・衛生管理・経営ノウハウなどの寿司職人としてのスキルを一通り学べます。ほとんどの学校で入学条件に学歴は設けられていないので、中卒でも通うことが可能です。
さらに、模擬店舗での実習や、実際の店舗でのインターンシップを通じて実践的なスキルを磨けます。
寿司職人養成学校に通う最大のメリットは、就職前に即戦力として働ける準備を整えられるところでしょう。さらに、学校によっては卒業後の就職・開業サポートも行っています。
寿司職人として活躍するには、「職人としての技術」が何よりも重要です。学歴ではなく厳しい修業環境下でも積極的に技術を磨ける資質が必要です。
中卒で寿司職人を目指すならどんな求人がねらい目?
寿司職人を目指すのであれば、以下の求人を狙うことをおすすめします。
- 学歴不問・未経験OKの求人
- 飲食専門の転職エージェントの求人
- 寿司職人養成学校にある求人
大前提として、中卒者は「学歴不問」「未経験OK」の求人の中から探しましょう。
一人で就職活動を進めるのが心配な方は、飲食専門の転職エージェントの利用がおすすめです。
エージェントは求人情報の提供だけでなく、履歴書添削や面接対策、職場環境のアドバイスなども行ってくれるので、心強い存在です。
転職活動自体が初めての方はもちろん、飲食業への就職が初めての方は特に重宝します。
特に飲食求人を豊富に扱っている飲食店に特化したエージェントを利用すると、自分の希望条件に適した職場を見つけやすくなります。
また、寿司職人養成学校に通うのであれば、学校の就職支援を利用するのも手です。在学生しか応募できない限定求人や、卒業生の就職先を紹介してもらえる可能性があります。
中卒で寿司職人になったあとのキャリアパス
寿司職人のキャリアは、「就職した店舗でトップを目指す人」と「店舗で経験を積んで独立する人」の2つに分かれます。
自分が将来どういった働き方をしたいかによって進むべき道は変わってきます。
見習い期間のうちから将来を見越して様々な能力を身に付けておくことが大切です。
それぞれのキャリアパスについて詳しくご紹介します。
キャリアパス①店長・板長になる
まずは就職した店舗で店長・板長(いたちょう)になるキャリアパスです。
入社1〜4年目は皿洗いや清掃、買い出し、食材の下ごしらえといった補助業務がメインで、「先輩が働いている姿を見て学ぶ」ことからスタートします。
寿司を握らせてもらえるのは、入社5年目を経過してからが一般的です。そして、約10年間の修業期間を経て、ようやく一人前の寿司職人としてお客様の前で寿司を握れるようになります。
まず目指すポジションは、店長・板長(親方)を補佐する「二番手」「脇板(わきいた)」です。親方と共に板場に立ち、将来的に店を任せてもらえるように、調理補佐をしながら親方の技術を間近で習得します。
店長や板長の不在時はお店を一時的に任される機会もあるため、店舗運営に関するスキルも身に付きやすいです。
次に目指すべきポジションは、「店長」「板長」です。店舗のトップを長年務めると、支店の店長として店を任されるようになります。
店のトップになれば、寿司職人としての技術はもちろん、店舗運営や従業員のマネジメントも担当業務となり、業務の幅が広がります。
店長・板長になるには、任されたポジションで技術を習得し、昇進を目指しましょう。
出世するまでの下積み期間は長いかもしれませんが、あきらめずに時間をかけて丁寧に経験を積んでいくことが重要です。
キャリアパス②独立する
2つ目が、店舗で経験を積んだ後に独立開業して自分の店を持つというキャリアパスです。
独立すれば、お店のコンセプトや内装デザイン、メニュー、価格などを、全て自分好みに作り上げることができます。
そして、独立すると売上が直接自分の収入に結びつくため、雇われて働くよりも何倍もの収入を得られる可能性もあります。
ただし、独立したら売上管理や決算・税金の支払い、従業員の管理、営業戦略の立案、広報活動なども自分で対応しなければいけません。
お店を運営していくには経営知識が欠かせません。店長や板前として経験を積み、店を切り盛りするノウハウを学んだ後に独立開業する流れがおすすめです。
経理を自分一人で担うとなると、税務・法務といったお金の専門知識を身に付けなくてはなりません。
お店の運営に集中するためにも、独立開業するのであれば税理士と契約することを視野に入れておくのも選択肢です。
また、独立するためには「食品衛生責任者」の資格取得は必須で、さらにメニューによっては「ふぐ調理師」といった資格の取得も必要になります。
そして、独立は店を自由に切り盛りできて収入も大幅に上げられる可能性がある半面、経営が上手くいかず収入が不安定になるケースもあります。
雇われている寿司職人と比べてリスクがある点も頭に入れておかないといけません。
中卒で寿司職人に向いている人・向いていない人
ここでは、寿司職人に向いている人・向いていない人の特徴をご紹介します。
寿司職人は修業期間が長く、1日の労働時間も長くなりやすいため、適性がないとやりがいを見出せず挫折してしまう可能性が高いです。
適性がない職業に就職してもモチベーションを維持するのが難しく、退職の原因につながります。
自分自身の性格と照らし合わせながらチェックしていきましょう。
中卒で寿司職人への就職に向いている人の特徴3つ
寿司職人への就職に向いている人の特徴は、以下の3つです。
- 味覚が優れていて美的センスがある人
- 早起きの生活でも問題がない人
- 目標に向かって努力ができる人
お客様の満足度を高めるためには、提供する寿司の味はもちろん、視覚的な美しさも欠かせません。
味覚が優れている人は食材の質を見極め、素材の味を最大限に引き出せます。また、美的センスがあるとパッと目を惹く盛り付けでお客様を別角度から楽しませることができます。
そして、寿司職人の仕事は朝早くから始まり、起床時間は朝の2~4時ごろです。
市場で新鮮な魚を仕入れるためには、日が昇る前に家を出なければならず、そのあとに開店準備を行って店に立ちます。
つまり、早起きが苦にならない人は寿司職人の働き方に向いている可能性が高いです。
また、「シャリ炊き3年、合わせ5年、握り一生」という言葉があるように、一人前の寿司職人としてお客様の前で寿司を握れるようになるまでかなりの時間がかかります。
「絶対に寿司職人になる」という強い意志を持ち、目標に向かって努力できる人なら長い修業期間を乗り越えられるでしょう。
中卒で寿司職人への就職に向いてない人の特徴3つ
寿司職人への就職に向いてない人の特徴は、以下の3つです。
- 体力がない人
- 手先が器用でない人
- 衛生意識がない人
寿司職人は早朝の仕入れから始まり、お店の閉店時間まで働くという長時間労働が一般的です。1日8時間労働で寿司職人になるのは難しいと言えます。
さらに立ち仕事がほとんどのため、体力がない人は労働環境に耐えられない可能性が高いでしょう。
また、寿司作りにはシャリの形や魚の捌き方、盛り付けの美しさといった繊細な技術や視点が求められます。手先が不器用な人は技術を向上させるのに時間がかかるため、周りと大きな差が開いてしまうかもしれません。
そして、生魚を扱う寿司職人は常に衛生管理に気を配る必要があります。食材の取り扱いや保存状態に問題が生じると、食中毒のリスクが高まります。
衛生管理を徹底できない人は、顧客の健康を守ることができず、信頼を失う可能性が高いので、衛生管理の意識が高く、細かい点にも気を配れる人でないと活躍は難しいです。
中卒で寿司職人になるメリット・デメリット
ここでは、中卒で寿司職人になるメリット・デメリットをご紹介します。
中卒で寿司職人になるメリット |
中卒で寿司職人になるデメリット |
手に職をつけて生涯働き続けられる |
修行期間が長く一人前になるまでに時間がかかる |
お客様の喜びをダイレクトに感じられる |
土日も仕事の場合が多い |
将来的に独立も可能 |
朝早くから夜遅くの勤務になることが多い |
寿司職人は修業期間が長かったり、勤務形態が特殊だったりと、人によってはストレスを感じてしまう働き方です。
寿司職人になることで自分にとってメリット・デメリットのどちらが大きいのかを判断した上で目指すべきか考えましょう。
中卒で寿司職人になるメリットは3つ
中卒で寿司職人になるメリットは、以下の3つです。
- 手に職をつけて生涯働き続けられる
- お客様の喜びをダイレクトに感じられる
- 将来的に独立も可能
長年の修業期間を経て習得した「寿司職人としての技術」は一生ものです。体が動く限り、年齢に関係なく生涯働き続けられます。
中卒から特別な学歴や資格を必要とせずに、こういった手に職がつく仕事を始められるという点も魅力です。
そして、寿司職人はカウンター越しにお客様と直接コミュニケーションをとりながら調理する場面が多いため、お客様の反応をダイレクトに感じられます。
お客様の満足した表情を目の当たりにすると、大きなやりがいと達成感を得られます。
また、店舗で十分な経験を積んだ後、独立して自分のお店を持つことが可能です。
ちなみに、「農林中央金庫」が訪日外国人を対象に食に関する調査を実施したところ、「滞在時に食べた日本の料理で最も美味しかったもの」「また日本に行ったら食べたいもの」などあらゆる質問の大多数で「寿司」が1位を獲得し、圧倒的な人気を集めました。
寿司職人の需要はますます高まっており、活躍の場は世界中に広がっていくでしょう。
農林中央金庫「農林中央金庫」(参照 2024-06-24)
中卒で寿司職人になるデメリットは3つ
中卒で寿司職人になるデメリットは、以下の3つです。
- 修行期間が長く一人前になるまでに時間がかかる
- 土日も仕事の場合が多い
- 朝早くから夜遅くの勤務になることが多い
繰り返しになりますが、寿司職人は修業期間が約10年あり、寿司を握らせてもらえるまでは約5年かかると言われています。
長い修業期間中にモチベーションを失い、挫折してしまう人も少なくありません。
中卒で手に職をつけて「早く高収入を得たい」「早く一人前になりたい」と思っている人にとっては、ギャップを感じやすい仕事です。
また、飲食業界全体に言えることですが、寿司屋は土日や年末年始・お盆休みといった大型連休が繁忙期です。基本的に土日祝日は仕事になるので、さらに仕込みや開店準備で朝早くからの勤務を求められるため、体力的・精神的に負担が大きくなる可能性があります。
「家族や友人と過ごす時間が限られるのは厳しい」「プライベートの時間を大切にしたい」という方は寿司職人の労働環境にストレスになってしまうおそれもあります。
寿司職人以外で転職を検討するならナイト系がおすすめ
寿司職人は学歴や資格を問わず誰でも目指せる職業ですが、一人前になるためには約10年間の修業を積む必要があります。
また、修業中は見習い扱いなので給与を低めに設定してある店舗が多いため、生活が厳しくなるというリスクも発生しやすいです。
時間をかけず高収入を得たい、そのために寿司職人以外の仕事も検討したいという中卒者には、ナイト系の仕事がおすすめです。
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中卒で寿司職人になるためのおさらい
中卒で寿司職人になる方法についてご理解いただけたでしょうか。
最後に本記事の要点をおさらいしましょう。
- ポイント
- 【寿司職人になる2つの方法】
1.寿司屋の大将に弟子入りする
2.寿司職人養成学校に入学する
【中卒が狙うべき寿司職人の求人】
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【中卒で寿司職人になるメリット】
・手に職をつけて生涯働き続けられる
・お客様の喜びをダイレクトに感じられる
・将来的に独立も可能
一人前の寿司職人になるまでの道のりは長いですが、着実に技術を身に付けていくことで将来的に独立も夢ではありません。
学歴・年齢を問わずチャレンジできる職業であり、現時点で特別なスキルがない中卒者も技術を磨き続けて手に職をつけられれば、一生涯働くことができます。
本格的に寿司職人を目指したいと思った中卒者は、この記事を参考に準備を進めていきましょう。