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中卒だけどハローワークを使ったら正社員になれるのかな?
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ハローワークってどう活用するのが正解なんだろう
いざ中卒からの就活をしようと思っても、ハローワークの利用の仕方がわからなかったり、そもそもハローワークで就職できるのかと不安になってしまったりしていませんか?
ご安心ください。中卒者がハローワークを利用して就職することは可能です。
この記事で紹介する「ハローワークで受けられるサービスや詳しい利用方法」「ハローワークを使って就職を有利にするコツ」などを実践して就職活動をすれば、内定獲得にグッと近づくでしょう。
「中卒者が就職しやすい職業」などの中卒者の転職活動で役立つ情報を網羅しているので、これからの就活に悩んでいる方はぜひチェックしてくださいね。
中卒も利用できるハローワークってどんなところ?
ハローワークとは、「仕事を探している方に、職業紹介や就職に関わる様々なサポートをしてくれる施設」です。国が運営しており、満15歳以上かつ働く意思のある人なら、誰でも無料で利用できます。
全国544ヶ所に設置されており、以下のような支援を行っています。
ハローワークで利用できるサービス
- 求人情報検索
- 職業紹介・相談
- 受講料無料の職業訓練
- 履歴書作成のサポート
- 面接対策
- 雇用保険の手続き など
上記サービスの中でも職業訓練期間中は生活支援のための給付が受給できる場合もあるため、就職にあたって必要なスキルや知識を身につけたい方は要チェックです。
また、ハローワークにも種類が様々あり、そのうちの一つとして若者の就職活動を支援するための「わかものハローワーク」という、正社員を目指すおおむね35歳未満の方を対象とした相談窓口も設置されています。
ここでは、キャリアコンサルティングや人事の資格・経験をもった専門職員が担当者になり、マンツーマンで就職活動を支援してくれます。
自分に最適なキャリアプランを一緒に考えてくれるため、最短ルートで就職を目指したいのなら利用することをおすすめします。
全国200ヵ所に設置されているため自身の地域にあるかチェックしてみてくださいね。
ハローワークを利用した中卒の就職内定率は86.6%!
結論から言うと、中卒がハローワークを利用して正社員へ就職することは可能です。
実際、厚生労働省が発表した「若年者雇用実態調査の概況」によると、中卒の若年労働者(15〜34歳)のうち、正社員として働いている割合は 35.4%を占めています。中卒者の3割以上が正規雇用されているという事実に、「思ったより多い」と、驚く方もいるのではないでしょうか。
さらに、「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」によると、ハローワークを利用した中卒者の就職内定率は86.6%というデータが出ています。
先述した通り手厚いサポートが受けられるほか、給付を受給できる場合もあるため、完全に自力で就活をするよりも、ハローワークを活用して求人紹介をしてもらう方が効率良く転職活動ができる可能性は高いです。
参考:厚生労働省「平成 30 年若年者雇用実態調査の概況」(参照 2023-11-14)
参考:厚生労働省「令和4年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ」(参照 2023-11-14)
中卒者が就職しにくいと言われる理由は?
世間では「中卒=就職しづらい」というイメージを持っている人が多いようです。実際にそういった声を聞いて落ち込んだ経験がある方もいるのではないでしょうか。
では、なぜ中卒者が就職しにくいと言われるのか、その理由をご説明します。
応募できる求人の選択肢が少ないから
中卒はそもそも応募できる求人の選択肢が少ないのが現状です。
日本では採用時に学歴を重要視する企業が多く存在し、応募条件に「高卒以上」と定めている求人が大半を占めています。
厚生労働省が出した「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」によると、高卒者向けの求人数が約44万4000人分あるのに対し、中卒者向けの求人数はわずか1,077人分ほどです。
高卒の求人数に比べて、中卒の求人数は圧倒的に少ないことがわかります。
このように求人の選択肢が少ないため、そもそも求人を見つけることができない可能性が高く、書類選考どころか仕事探しの段階で就職活動を挫折してしまう人も少なくありません。
参考:厚生労働省「令和4年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ」(参照 2023-11-14)
高卒・大卒以上の求職者と比べられるから
前述の通り、日本は学歴社会の風潮が残っており、中卒者と比べて高卒者・大卒者は優遇される傾向があります。
たとえば、最終面接で高卒のAさんと中卒のBさんが残り、「どちらも能力が同じだけど1人しか採用できない」となったとき、学歴を見てAさんを採用する企業が多いのが実情といえます。
これは、中卒は高卒・大卒の人と比べて圧倒的に人数が少ないこともあり、世間的にマイナスなイメージをもたれがちなことが理由です。「何か問題を起こして高校進学ができなかったのかな」「受験勉強を避けてあまり努力してこなかったのかな」と、少なからず不信感を抱かれてしまいがちです。
やむを得ない事情で中卒になった場合、そうなった経緯を説明しておくことで、企業側が事情を汲み取ったうえで面接に応じてもらえるかもしれません。
中卒者は企業が抱く不安を解消できるように、時には中卒である経緯を説明しつつ、自分の強みや熱意をしっかりアピールすることが、選考を突破するカギとなります。
中卒がハローワークを使って就職を有利にするコツ
中卒でも正社員での就職は可能ですが、高卒者・大卒者と比べるとどうしても不利になってしまうのは事実です。
中卒者が正社員を目指すには、一人でなんとかしようとせずにハローワークでプロの力を借りるのが一番の近道といえます。
ここからはハローワークを上手く利用し、中卒でも就職を有利にするコツをご紹介していきます。
何度もハローワークに通ってこまめに求人をチェックする
中卒で就職を目指している方は、求人をこまめにチェックするよう心がけましょう。
正社員の求人は派遣やアルバイトの求人よりも競争倍率が高く応募が集まりやすいため、ある程度応募数が集まったらすぐに募集を締め切ってしまうこともあります。
ハローワークは30分毎に最新の求人情報を更新しているので、気になる求人を見逃さないためにも、毎日チェックすることが大切です。
- 週3回はハローワークに通って求人をチェックする
- 朝起きたらまず求人に目を通す
というように、求人情報の確認を習慣にしてチャンスを逃さないようにしてください。
ちなみに、ハローワークインターネットサービスを通じて「求職者マイページ」を開設すると、ハローワークまで足を運ばなくても、オンラインで求人情報のチェックができるようになります。マイページの開設はハローワークの窓口で申請できるので、やらない手はないでしょう。
希望条件を厳しくしすぎない
求人を探す際に、希望条件を絞りすぎないようにすることも大切です。
先述の通り、中卒で応募できる求人はそもそも母数が少ないので、そこからさらに条件を絞ると、選択肢が大幅に減ってしまいます。
自ら選択肢を狭めてしまうのは非常にもったいないです。まずは「これは譲れない」という自分の中で優先順位の高い条件を1〜2つ決め、求人を検索してみましょう。
あまり興味のない職種でも、仕事内容を見てみると「面白そう!自分に向いているかも!」と気付くことがあります。
就職のチャンスを広げるために、先入観を持たずに幅広い業界・職種に目を向けて情報収集してみてください。
ハローワークに出ている求人で中卒者が就職しやすい業界・職種
求人倍率が低い企業・職種は、中卒者でも就職しやすい傾向があります。具体的な例は以下です。
中卒者が就職しやすい5職種
- 人材が不足している業界
- 中小企業や零細企業
- 夜勤がある職種
- 実力主義の職種
「特にやりたいことがない」と仕事選びで迷っている方は、これらの業界・職種を狙ってみるのも手ですよ。
人材が不足している業界
人手不足の業界や職種は、学歴を問わず常に人材を募集しているケースが多いです。
また、基本的に仕事で必要なスキルは入社後に実務を通して学べるため、業界経験も不問の求人が豊富に出ている傾向にあります。
特に以下の業界・職種は、正社員の人手不足が深刻といわれています。
- 参考
- 【人材不足な業界の例】
・情報サービス
・旅館・ホテル
・建設・製造
・メンテナンス・警備・検査
・飲食店
・運送・倉庫
今後もますます需要が高まる情報サービス業界は、比較的新しい業界でもあることから人材の育成に時間がかかり、常に人手不足です。専門的なスキルや資格がないと入れないと思いきや、意外と未経験歓迎の求人もあります。
旅館・ホテル業界は、コロナの影響で一時的に売上が落ち込んだものの、近年は国内外ともに観光客数が回復したことから、7〜8割の宿泊施設が人手不足に直面しています。
体力のいる仕事が多い建設・製造や警備業界は、労働人口の高齢化が進み、若年層の就業率の低さから慢性的に人材不足です。
運送・倉庫業界は、ネットショッピング利用者が増えて運輸需要が増えている一方で、運送を担うドライバーなどの職種で人手不足が懸念されています。
ただし、就職したいからといってやみくもに人手不足の業界に応募するのではなく、自分に適している業界・職種かどうかはしっかり確認しておきましょう。せっかく採用されても、すぐに離職してしまうと時間も労力も無駄になってしまうので、事前に業界のことや具体的な仕事内容を調べてから応募してみてください。
参考:帝国データバンク「正社員の人手不足は 51.4% 旅館・ホテル、飲食店の高水準続く」(参照 2023-11-14)
中小企業や零細企業
従業員300人以下の「中小企業」や従業員20人以下の「零細企業」は、中卒者にとって狙い目といえます。
なぜなら、中小・零細企業は、大企業の就職活動と比べて以下のような傾向があるからです。
- ポイント
- 【中小企業や零細企業の採用の特徴】
・大企業よりも面接の回数が少ない
・学歴よりも人柄を重視する
・中卒・高卒まで採用の幅を広げている
中小・零細企業は、資金や知名度では大企業に劣るため、採用活動に苦戦している企業が多く、中卒・高卒まで採用の間口を広げているところが多いです。地元の中学・高校から積極的に新卒者を採用している企業もあります。
学歴よりも人柄や意欲を重要視する企業が多いので、「企業がどんな人を求めているか」を研究してから「自分がどういう人間か」をアピールすることが大切です。
ちなみに、中小・零細企業の採用面接でよく聞かれる質問は以下です。
- 参考
- ・自分の強みや経験を仕事にどう活かせるのか
・なぜ他の企業ではなくうち(この企業)を志望するのか
・今まで頑張ってきたことはあるか
・失敗や挫折をどう乗り越えてきたか
求人や企業の公式サイトなどをチェックして、応えられるようにしておきましょう。
中小・零細企業の場合、社長や面接官の一存で採用が決まることも珍しくはないため、面接で自分の得意分野や魅力をアピールできるような話題をいくつか考えておくのもおすすめです。
夜勤がある職種
生活リズムを整えるのが難しい夜勤の仕事は、求職者が集まりづらく、人手を求めている企業が多いです。
夜勤がある職種と聞くと、看護師や長距離トラックドライバーなど、資格が必要とされる職種をイメージしがちですが、実はデスクワークの仕事も存在します。
- 参考
- 【夜勤があるデスクワーク中心の職種の例】
・コールセンター
・SNS監視員
・ホテルスタッフ
・病院の夜間受付
・医療事務
・警備員・交通誘導員
また、22時〜午前5時の間に勤務した場合、企業は労働者に深夜手当(深夜割増賃金)として「基礎賃金の25%増し以上」を支払うことが労働基準法で定められています。つまり、夜勤の職種は効率良く稼げるというメリットもあるのです。
体力に自信のある方や夜型の方は、夜勤がある職種を視野に入れてみると良いでしょう。
参考:アテラ「【弁護士監修】深夜手当は何時から何時まで出るの?計算方法を具体例と合わせて紹介」(参照2023.11.9)
大型車両や特殊車両を運転する職種
トラックのドライバーやクレーン車の操縦士といった、普通免許以外の運転免許を必要とする運送系・土木系の職種は、学歴を重視しない傾向があります。
免許を持っていないからとあきらめるのは早いです。
ドライバー業界には「資格取得支援制度」を導入している企業があり、免許取得費用の全額または一部を、会社が負担してくれます。なかには、講習や教習の費用など、資格取得に関する経費も負担してくれる企業も存在するので、働きながら大型免許や特殊免許の取得を目指すことも可能です。
未経験の方は、資格取得支援制度を導入している企業の求人を探してみると良いでしょう。
実力主義の職種
実力主義の職種は、学歴不問で採用している企業が数多く存在します。
売上や契約件数といった「結果」を重視する実力主義の職種では、本人のコミュニケーション能力や忍耐性などを見て採用するかどうか判断するので、中卒で就職できる可能性は十分にあります。
さらに、実力主義の職種は、成果次第で昇給・昇進を目指しやすいのがポイントです。
- 参考
- 【実力主義の企業が多い職種の例】
・営業職(保険・金融・不動産 など)
・土木作業員
・ナイト系の店舗スタッフ
営業職は成績によってインセンティブ(報奨金)が発生する企業が多く、学歴に関係なく結果さえ出せば収入が増えていくのが魅力です。売り方を工夫すれば、どんどん収入を上げられるやりがいのある仕事といえます。
土木作業員はまさに「手に職をつけられる仕事」で、最初のうちは現場作業員として下積みをし、働きながら国家資格である土木施工管理技士の資格を目指すケースがほとんどです。
一人前までの道のりは長いですが、1級土木施工管理技士や1級建築施工管理技士の資格を取得して活躍の幅を広げていくと、年収1,000万円超えも夢ではありません。
ナイト系の店舗スタッフは、接客や事務・管理作業がメインとなり、特別な資格や経験は不要です。未経験で入社後、数か月で店長や幹部に昇進することも珍しくなく、スピード出世を目指せます。ただし、ナイト系の求人はハローワークでは載ってないので、専門の求人サイトから見つけることになる点は注意しましょう。
ハローワークの利用の流れ
中卒からの就職を決心したら、さっそくハローワークに行ってみましょう。
ハローワークへ初めて行く方でも安心して利用できるように、手順を説明していきます。
受付で求職申し込みの手続きを行う
ハローワークに到着したら、まずは下記のいずれかの方法で求職申込みの手続きを行いましょう。
①ハローワーク内に設置されたパソコンから求職情報を仮登録→窓口で求職申込手続き
②ハローワークにある求職申込書に必要事項を記入→窓口で求職申込手続き
求職情報(求職申込書)には、以下の情報を記入します。
- メモ
- ・基本情報(氏名、生年月日、住所、自宅の最寄り駅、電話番号など)
・求職情報提供等(求職情報公開の可否や情報提供の手段、ハローワークからの連絡可否)
・希望職種や時間等(希望の職種や仕事内容、勤務時間、雇用形態、休日など)
・希望勤務地や賃金等(希望の月収や家庭状況、就職についてのこだわり条件など)
・学歴・資格(学歴、訓練受講歴、免許・資格、PCスキルなど)
・経歴(これまで経験した仕事があれば記載する)
窓口の職員が記載した情報を確認してくれるので、わからない点があれば一旦空白にして提出し、後ほど職員に質問してみましょう。
ちなみに、求職申込書は自宅からパソコンやスマホで仮登録することも可能です。1週間以内にハローワークで本登録をする必要はありますが、ハローワークでの手間を減らしたい方は、できるところまで仮登録してみるのもおすすめです。
ハローワークカードを受け取る
手続きが完了すると、「ハローワークカード」が発行されます。
ハローワークの職員は、ハローワークカードに登録された求職者情報をもとに、職業相談や求人紹介のサポートをしてくれます。そのため、次回以降にハローワークへ行くときは、必ず持参するようにしましょう。
カードがあれば、最寄りや住所管轄以外の全国のハローワークでも求職活動ができるため、常に携帯しておけば出先で求人チェックすることが可能です。
カードの有効期限は「求職申し込みをした日の翌々月末」です。有効期限の最後の月にハローワークで求人紹介や職業相談といった求職活動をすると、有効期限が1ヶ月延長されます。つまり、毎月利用しておけば有効期限が切れる心配はありません。
また、紛失した場合は、求職申し込みをした日から2年以内であれば、何度でも再発行することができます。
パソコンで求人情報の検索をする
ハローワークには、求職申し込みをした方なら誰でも無料・予約不要で利用できる「求人端末(パソコン)が設置されています。
端末に「勤務時間」「年齢」「通勤もしくは住込」を入力し、「就業地」「希望職種や分野」を選択すると、条件に合った求人が表示されます。
気になる求人があれば、無料で求人表の印刷や応募書類の作成もできるため、積極的に活用してみましょう。
ただし、混雑時はパソコンの利用時間や、求人表の印刷枚数に制限が設けられる場合があるのでご注意ください。
(利用ルールは各ハローワークによるため、念のために初回利用時は窓口に声をかけましょう。)
また、前述の通り、ハローワークインターネットサービスを通じて「求職者マイページ」を開設すると、自宅のパソコンからも求人情報のチェックが可能になります。スムーズに求職活動をするためにも、求職者マイページの開設を済ませておくと便利です。
気になる求人が見つかったら相談窓口で相談する
気になる求人を見つけたら、求人票を印刷して窓口へ持っていきます。不明点があればその際に職員に相談しましょう。
企業によっては求人票に必要最低限の情報しか記載しておらず、職員にしかわからない情報もあります。以下の情報を詳しく知りたい場合は、窓口で職員に教えてもらいましょう。
- 参考
- 【窓口聞いておくべき求人票の情報】
・具体的な仕事内容
・必要な資格・スキル
・現時点の採用状況
また、他にも知りたい内容があれば職員を通して企業に問い合わせしてもらったり、提出した求人票の条件に似た他の求人を紹介してもらったりすることも可能です。相談料はかからないので、積極的に質問・相談しましょう。
求人に応募する
応募したい求人があれば、職員が応募先の企業へ連絡してくれます。
面接日が決まったら、ハローワークから「紹介状」が発行されるので受け取りましょう。
- ポイント
- 【紹介状とは】
選考に関する以下の情報がまとめられた書類で、下記の情報が記載されています。
・求職者の氏名
・面接の日時
・応募した企業の住所と担当者名
・求人番号、求職番号
面接時に紹介状を企業に提出します。
次に選考に必要な書類を作成しましょう。
ハローワークでは、採用選考に必要な履歴書や職務経歴書の作成方法をレクチャーしてくれます。作成した書類を相談窓口へ持っていくと職員が添削してくれるので、選考突破のためにぜひご活用ください。
面接に行く
紹介状と選考に必要な書類を持参し、面接に行きましょう。服装は企業から指定がない限り、リクルートスーツで行くのがマナーです。
また、ハローワークには、以下のような面接対策のセミナーがいくつか用意されています。
- 参考
- 【面接対策セミナー】
・面接の受け方
・面接体験(模擬面接)
・第一印象イメージアップ
窓口でセミナーの事前申し込みができるので、自信を持って面接を受けるためにもぜひ受講してみてください。
ちなみに、面接後の選考結果はハローワーク経由で通知されます。
ハローワークを利用するときの服装や持ち物・準備しておきたい内容
ハローワークを利用する大まかな流れがわかったところで、実際にハローワークに行く際の服装や、持っていくと便利なものについて紹介していきます。
服装
ハローワークを利用する際の服装は、Tシャツやジーパンといった普段着でOKです。選考に関係するわけではないので、スーツである必要はありません。
とはいえ、ハローワークは自分以外にも利用者がたくさんいる公共の場です。汚れていたり、破れていたりする服は避け、清潔感のある服装を心がけるのがマナーです。
また、服装は人間の第一印象を大きく左右します。職員に「この人なら安心して仕事を紹介できる」と思ってもらうためにも、清潔感は必ず心がけましょう。
- ポイント
- 【面接対策の時はスーツがおすすめ!】
面接練習のセミナーを受ける際の服装は、本番と同じ雰囲気を味わうためにスーツがおすすめです。普段着慣れないスーツを面接本番で初めて着用すると、違和感から動きがぎこちなくなってしまい、緊張が増して面接官にも伝わってしまいます。
さらに、セミナーの際に身だしなみのチェックをしてもらう良い機会にもなります。「靴やカバンの色はこれで問題ないですか?」「ネクタイの締め方は合っていますか?」というように、不明点はどんどん質問してアドバイスをもらいましょう。
持ち物
求職の申し込みをするために初めてハローワークへ行く時は、極論手ぶらで問題ありません。ただし、ハローワークで資料をもらったり求人票を印刷したりして持ち物が増える場合があるので、できればA4の書類が入るバッグを持っていくことをおすすめします。
2回目以降にハローワークへ行く際は下記を参考にしてみてください。
- 参考
- 【必須の持ち物】
ハローワークカード
【あると便利な持ち物】
・ノート
・筆記用具
・スケジュール帳
相談したい内容は事前にノートへまとめ、相談窓口で職員から受けたアドバイスは忘れずにメモしておきましょう。
スマホのメモ帳を使う方が便利かもしれませんが、相談中にスマホを取り出してメモをするのはあまり印象が良くありません。「この人に仕事を紹介して大丈夫かな」と思われないように、極力紙にメモするようにしましょう。
すぐに面接の日程が確定したり、セミナーに参加したくなったりする場合を考えて、今後の自分の予定を書いたスケジュール帳もあると慌てないで済みます。
担当者に聞かれる内容
ハローワークで求人を紹介してもらうにあたり、担当職員から主に以下の内容をヒアリングされます。
- ポイント
- 【ハローワークで聞かれる内容】
・今まで就いてきた職業について
・就職したい時期
・仕事の希望条件(業界や職種、勤務時間、雇用形態、休日など)
・持っている資格やスキル
・通勤できる範囲
・健康状態
職務経歴や資格がない方でも問題ありません。その点でマイナス評価をされるわけではないので、安心して自分の状況を正直に伝えてください。
また、とっさに聞かれてもわからない、思い出せないといった項目があるなら、なるべく事前に答えを考え、内容を書いたメモを持参すると安心です。
中卒者がハローワークを利用するときに知っておきたい注意点
中卒者がハローワークを利用して就職するために気を付けておくべきことをまとめました。
注意点は大きく分けて3つになります。転職活動を始める前に確認しておきましょう。
求人をきちんと見極める
求人はやみくもに探しても、どれに応募して良いかわからず迷ってしまいがちです。手あたり次第で応募するのではなく、自分の希望に合っているかを考えてから応募しましょう。
その際は、書いてある情報をすべて鵜呑みにせず、働きやすい企業かどうかしっかりと見極めることが重要です。
どの求人サイトにも当てはまりますが、求人に書いてあることがすべてではありませんし、中には退職者が多く、頻繁(ひんぱん)に同じ求人を出すブラック企業のような求人もまぎれています。
さらに、歩合給をやたらとアピールしていたり、同じような仕事の求人と比べて給与が高すぎたりする企業は、長時間労働や過大なノルマを課すといった恐れもあります。
何か引っかかるような書き方をしている求人を見つけた場合は、「企業名 口コミ」でネット検索をして情報を集めてみたり、職員に直接問い合わせてみたりしましょう。
もちろんブラック企業はほんのわずかで、優良企業はたくさん存在します。理想の企業に出合う前にブラック企業に入社してしまうリスクを避けるべく、求人をしっかりと見極めて応募しましょう。
受け身ではなく自分から積極的に行動する
ハローワークで求職活動する際は、自分から積極的に行動するよう心がけましょう。
ハローワークはあくまでもサポートをしてもらう場所なので、待ちの姿勢ではいつまで経っても就職先は見つかりません。転職エージェントではないため、待っているだけで求人をどんどん紹介してくれたり、アドバイスをくれたりする施設ではないという点に注意が必要です。
自分から気になる企業の情報収集をしたり、自己分析をしたりとアクションを起こし、その上でハローワークのサポートを受けながら活動するのが、就職を成功させる秘訣です。
せっかく就活のプロに相談できる環境が整っているので、少しでも気になることがあれば遠慮せずにどんどん質問・相談してください。
無理に資格を取らない
就活は何か資格があると有利になると思われがちですが、応募書類の作成や面接対策などの時間を削ってまで取得する必要はありません。
「就活に役立ちそうだから」という理由で急いで適当に資格を取っても、自分が目指している業界に必要がなければお金も時間も無駄になってしまいます。また、思いつきで簡単に取得できる資格は誰でもすぐに取れてしまうので、就活で有利になるほどの効力もありません。
また、応募したい求人に「〇〇の資格がある方歓迎」と書いてあっても、無理に取得する必要はありません。
採用に有利になるような資格取得には時間がかかるため、資格をとってからいざ応募しようと思っても、そのときには募集停止になっている可能性もあり、せっかくのチャンスを逃してしまいます。
応募に必須の資格でない場合は、面接の際に「入社後に取得する予定です」または「現在勉強中です」と資格を取得する気があるという熱意をアピールしましょう。
中卒で就職できそうなハローワークの求人がなかったときの対処法
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毎日求人をチェックしているけど、どうしても気になる仕事が見つからない
そんな時は、就活のやり方の幅を少し広げてみましょう。これから紹介する方法を実践してみてください。
職業訓練を受けてみる
職業訓練とは、就職するために必要な知識や目指している職業に関するスキルを学べる公的制度で、無料で受けることができます。受講するには選考がありますが、基礎から実践まで幅広い分野のコースが用意されているため、目的に応じて受講可能です。
ハローワークインターネットサービスの「職業訓練検索」からコースを検索すると、訓練内容・訓練期間・就職を想定する職業などを確認できます。
- 参考
- 【職業訓練で受講できるコース例】
・基礎から学べるネットワークエンジニア育成科
・ゼロから学べるJavaプログラミング科
・初歩から学ぶWebデザイン(UI・スマホ・動画編集)制作科
・オフィスソフト・経理・Web作成科
・ネイリスト養成科 など
職業訓練を受けるメリットは以下です。
職業訓練を受けるメリット
- 無料で受講できる(テキスト代は自費)
- 仕事に就く前に気になる職業について学べる
- 専門スキルを取得できる
- 資格を取得できるコースもある
「自分が本当に就きたい職業がわからない」「気になる職種があるけど自分に向いているかわからない」「少しでも専門スキルを学んでから就活したい」という求職者におすすめです。
また、ハローワークに登録している求職者で所定の条件を満たしている場合、職業訓練を受講しながら1ヶ月ごとに「職業訓練受講給付金」を受給できます。
職業訓練受講給付金には、「訓練受講手当(月10万円)」「訓練施設までの通所手当(月上限4万2,500)」「寄宿手当(月額1万700円)」などが含まれています。
コースによっては受講期間が6ヶ月と長期で就職するまでに期間が空いてしまうため、このような手当を受けられれば、生活の助けになるでしょう。
出典: 厚生労働省「就職支援・給付金などについて知る」(参照 2023-11-14)【職業訓練受講給付金の支給条件】
次の8つの要件を全て満たしていれば支給される可能性があります。
・本人の収入が月8万円以下
・世帯全体の収入が月30万円以下
・世帯全体の金融資産が300万円以下
・現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
・全ての訓練実施日に出席している
・世帯の中に給付金を受給して訓練を受けている人がいない
・過去3年以内に、不正行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない
・過去6年以内に職業訓練受講給付金の支給を受けたことがない
参考:厚生労働省「求職者支援制度のご案内」(参照 2023-11-14)
探す求人の幅を広げる
気になる求人が見つからない場合は、業界や職種をピンポイントに絞らず、検索条件を広げて求人を探しましょう。
たとえば、デスクワークをしたいからと「一般事務」だけに絞って求人を探しているなら、総務、営業事務、病院事務といったほかの事務職、そしてWebマーケターやオペレーターなどまったく別の職種も候補に入れてみてください。
事務以外にもデスクワークできる職種は多数存在するので、選択肢の幅が広がります。
また、「月給25万円以上」と給与の条件を決めている場合は、「月給20〜25万円」と幅をもたせてみましょう。月給20万円でもボーナスが高い企業なら、ボーナスがない月給25万円の企業と年収が変わらないケースがあります。
検索条件を広げると複数の求人を比較検討できるので、より自分に合う求人を見つけやすくなります。
知人や友人を頼る
知人や友人に「仕事を紹介してくれない?」と頼ってみるのも手です。
近年、約6割の企業が、社員から友人や知人を紹介してもらって人材を集める「リファラル採用」を取り入れています。採用活動の経費をかけずに採用ができるうえに、社員がよく知る人材を紹介してもらえるため、リファラル採用は企業側にとってメリットがある制度です。
応募者側も、知人から職場の環境や仕事内容、労働時間、人間関係などを詳しく聞くことができ、入社後のミスマッチを防ぐことができます。
ただし、紹介されたからといって必ず採用されるわけではありませんので、面接はしっかり受ける必要があります。「仕事の適性がなさそう」「人柄に問題がありそう」と判断されて
しまうと、採用されません。
また、選考をドタキャンしたり、入社直前に内定を断ったりすると、紹介してくれた友人・知人にも迷惑をかけてしまいます。
リファラル採用で紹介をしてもらう際は、本当に自分が就職したい企業なのかをしっかり見定めてから選考を受けましょう。
参考:ManpowerGroup「最近、注目の「リファラル採用」、企業の導入率はなんと約6割!効果的な運用のための対策とは?」(参照 2023-11-14)
ナイト系男性求人サイトをチェックする
ナイト系は、学歴不問で中卒の方も採用されやすいため、今すぐ就職したい方にとっておすすめの業界です。実際、ナイト系の職種・業界には、中卒者や異業種からの転職者が集まっています。
実力主義の業界なので、これまでの経歴不問で仕事ぶりを評価してもらえるうえ、昇給昇格などの評価ペースも一般企業に比べスピーディーな傾向にあるため、中卒で入社して数ヶ月で昇給したり、店長や幹部にまで昇格したりするケースも少なくありません。
中卒でナイト系の仕事に就職した方のエピソードを、一部抜粋してご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください!
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【中卒者でナイト系へ就職した方の体験談】
中学卒業後に上京したものの、家を借りることすら難しく、住み込みの現場仕事ぐらいしか働き口がなかったので現場作業員の職に就きました。とにかく必死に仕事を頑張りましたが、5年経った時にそろそろ他の業界に行きたくなって……。
二十歳の時に知人に誘われて風俗業界で働き始めました。もちろん業界のことも業務内容も全くわからない未経験者でしたが、思っていたよりも先輩や店長が優しくて丁寧に教えてもらいながら業務を覚えていきました。
驚いたんですが、この業界ってすぐに昇給とか出世とかさせてもらえるんですよ。半年経った頃には1人でお店を任されるようになり、1年後には店長への昇格の話まで出てきました。中卒からこんなに早く店長をやらせてくれるとは思いませんでしたが、やりがいはすごくあります!
ただし、ナイト系は18歳未満の場合働くことができないので、18歳になってから選考を受ける必要があります。
中卒者はハローワークを上手に活用して就職しよう
ハローワークを使って中卒が正社員へ就職することは可能です。しかし、ただ登録して待っているだけではいつまで経っても就職先は見つかりません。
この記事でご紹介した「ハローワークを有効活用して就職するコツ」を実践して、自分から積極的に行動することが大切です。
ハローワークを有効活用して就職するコツのおさらい
- 求人をこまめにチェックする
- 希望条件を絞りすぎず、職種・条件の幅を広げて求人を探してみる
- やみくもに応募せずに求人をしっかりと見極める
ハローワークには、就職に関する専門知識を持った、頼りになる職員が在籍しています。わからないことは相談窓口に行って職員にサポートしてもらい、自分に合った求人を見つけて就職を勝ちとりましょう!